• 英語表記
    Cosme Farma Laboratories Ltd.
  • 設立年月日
    1910年
  • インド

インド製薬業界の歴史的企業コスメファーマラボラトリーズ

コスメファーマラボラトリーズは、1910年にインドで設立された歴史ある製薬会社です。
100年以上の歴史を持つ同社は、インドの製薬産業の発展と共に成長を遂げてきました。
同社の主な事業内容は、医薬品とスキンケア製品の製造・販売です。
特筆すべきは、一般的な製薬会社とは異なり、医薬品だけでなくスキンケア製品も手がけている点です。
この特徴により、コスメファーマラボラトリーズは製薬業界において独自のポジションを確立しています。

医薬品事業では、主にジェネリック医薬品を幅広く製造しています。
インドは「世界の薬局」と呼ばれるほど、ジェネリック医薬品の生産と輸出で世界的に重要な役割を果たしており、コスメファーマラボラトリーズもこの流れに乗って事業を展開しています。
一方、スキンケア製品事業では、社名の「Cosme」が示すように、化粧品やスキンケア製品の開発・製造に注力しています。
特に、ハイドロキノンなどのアンチエイジング関連製品に力を入れており、この分野での専門性を高めています。

コスメファーマラボラトリーズの市場展開は、インド国内市場を中心としつつ、アジア諸国への輸出も行っています。
インドの製薬産業全体が海外展開を進める中、同社も国際市場での存在感を高めようとしています。

しかし、インドの製薬業界全体が直面している課題にコスメファーマラボラトリーズも直面しています。
例えば、品質管理の問題や規制当局からの指摘、知的財産権をめぐる国際的な議論などがあります。
これらの課題に対して、同社がどのように対応し、競争力を維持しているかは今後注目すべきでしょう。

コスメファーマラボラトリーズの変化するインド製薬市場での挑戦

コスメファーマラボラトリーズは、1910年の設立以来、インドの製薬産業の変遷を体現してきた企業の一つです。
同社の歴史は、インドの製薬産業の発展と密接に結びついています。

インドの製薬産業は、1970年代以降、特許法の改正や政府の支援策により急速に成長しました。
コスメファーマラボラトリーズもこの時期に事業を拡大し、ジェネリック医薬品の製造を本格化させたと考えられます。
2000年代に入り、インドの製薬産業は新たな局面を迎えました。
2005年の特許法改正により、製品特許が認められるようになり、海外の大手製薬企業がインド市場に参入しやすくなりました。
この変化は、コスメファーマラボラトリーズを含むインドの製薬企業に大きな影響を与えました。

同社の特徴的な点は、医薬品とスキンケア製品の両方を手がけていることです。
この戦略は、市場の変化に対応するための多角化の一環と考えられます。
特に、アンチエイジング関連製品に注力していることは、インドの中間層の拡大と高齢化社会の到来を見据えた戦略と言えるでしょう。

しかし、コスメファーマラボラトリーズを含むインドの製薬企業は、品質管理の問題に直面しています。
米国FDAなどの規制当局から品質管理体制の不備を指摘されるケースが増加しており、これはインド製薬産業全体の課題となっています。
コスメファーマラボラトリーズがこの問題にどのように対応しているかは、同社の今後の成長に大きく影響する可能性があります。

また、知的財産権の問題も重要な課題です。
インド政府は、公衆衛生の観点から、特定の状況下で特許権の強制実施権を認めています。
これは、新薬の開発を行う海外の製薬企業との間で摩擦を生んでいます。
コスメファーマラボラトリーズのようなジェネリック医薬品メーカーにとっては、この政策は有利に働く可能性がありますが、長期的には海外企業との協力関係の構築に影響を与える可能性もあります。

コスメファーマラボラトリーズの今後の展開は、これらの課題にどのように対応し、変化するインド製薬市場でどのようにポジションを確立していくかにかかっています。
100年以上の歴史を持つ同社が、これらの課題をどのように乗り越え、さらなる成長を遂げていくのか、注目されるところです。

よくあるご質問(FAQ)

  • 質問:
    なぜ薬がないのでしょうか?
    回答:

    2020年に後発薬メーカーである小林化工で爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤の成分が混入し、服用した人が意識を失うなど重い健康被害が発生した品質不正の問題が起きました。
    小林化工以外にも後発薬メーカーを中心に不祥事やトラブルが発覚し、業界全体で業務停止命令や改善指導が相次ぎました。
    そのため薬が製造できない状況が続き、供給不足に陥ったのです。

  • 質問:
    なぜ薬が供給不足になるのでしょうか?
    回答:

    薬を製造するためには、厳密に管理された製造設備が必要です。
    また、薬ごとに製造場所や設備の登録が必要になるため、業務停止命令などで薬を作れなくなった会社の代わりに薬を製造することはかなりの時間を要します。
    そのため、薬が足りない状況があったとしても、すぐには対処が難しく供給不足になります。

  • 質問:
    なぜ処方箋がないと薬はもらえないのか?
    回答:

    薬は大きくわけると医療用医薬品と一般用医薬品にわかれます。
    医療用医薬品は効果が高い反面副作用のリスクも大きいため、医師や薬剤師の管理の元、正しく使用する必要があります。
    そのため医療用医薬品の多くは処方薬と言って、必要な人が正しく使用するために処方箋と引き換えに手に入る仕組みになっています。

  • 質問:
    残薬は社会問題になっていますか?
    回答:

    医療費の増加が社会問題となっている中、その一因として「残薬」が挙げられています。
    薬剤費は日本の医療費の約20%を占めていますが、75歳以上の人たちだけでも、年間で500億円を超える残薬があると言われています。
    これは単に医療費の問題ではなく、健康管理や治療においても重要です。
    残薬を正しく使い切ることが大切であり、不要な薬を間違って飲んでしまうリスクもあります。

  • 質問:
    残薬は医師に伝えるべきですか?
    回答:

    薬は治療に必要な量が処方されます。
    つまり、薬を飲み切らないと治療効果が下がることがあります。
    病気が治らない場合、医師は薬を変更することを考えますが、その際、処方された薬をきちんと飲んでいなかったことを医師に伝える必要があります。

  • 質問:
    薬剤師がなぜ薬について聞いてくるのですか?
    回答:

    薬剤師は薬の専門家であり、各医薬品の特性や組み合わせについて詳しく知っています。
    医師はこの様な詳細な知識を持っていない場合もあります。
    例えば、患者が複数の医療機関で治療を受けており、お薬手帳を使いわけている場合でも、薬剤師は患者と話をすることで、同じ薬が重複して処方されることや、一緒に飲んではいけない薬の処方を防ぐ手助けをします。

  • 質問:
    薬局で残った薬はもらえますか?
    回答:

    薬局では、処方箋に記載されていない薬をお渡しすることはできません。
    しかし、もし薬が余った場合は、その薬を持参して相談していただければ、次回の処方から余分な分を差し引くことができます。
    これにより、必要な薬の量が減り、医療費の削減に繋がります。

  • 質問:
    病院でもらった薬は薬局で一包化できますか?
    回答:

    一包化とは、複数の異なる薬を一回分ずつ個別に包装する方法です。
    これにより、複数の薬を定期的に服用する患者さんが服用ミスを防ぎやすくなります。
    基本的には医師の指示が必要ですが、薬局によっては一包化サービスを提供していることもあります。
    このサービスには費用がかかる場合があるので、詳しくは薬局で確認してください。

  • 質問:
    病院で余った薬はどうすればいいですか?
    回答:

    飲み忘れや病院を受診する間隔などの理由により、家に余った薬がある場合は、薬局に持って行くことをおすすめします。
    薬局では、余った薬を確認し、必要に応じて医師に連絡して処方日数の調整をしてくれることがよくあります。

  • 質問:
    薬の説明書は捨ててもいいですか?
    回答:

    薬の説明書や外箱には、服用方法、副作用や保管方法などの、薬を使用する上での重要な情報が書かれています。
    いつでも情報が確認できるようにすぐには捨てずに、薬を使い切るまで保管しておきましょう。

  • 質問:
    置き薬は使ってなくてもいいの?
    回答:

    置き薬とは、自宅や事務所に薬箱を置いて、次回の訪問時に使った分の薬代を支払う仕組みです。
    このサービスは、薬が必要になるタイミングを予測できない場合や、すぐに使いたい時に便利です。
    必要がなければ、使っていなくても問題ありません。

  • 質問:
    薬は何年くらい持つ?
    回答:

    薬がどれくらい持つかは、その種類や保管状況によります。
    一般的には、未開封で適切に保管された薬は約3~5年持ちます。
    処方薬の場合は、正しく使っていれば、期限を超えることはありません。
    ドラッグストアなどで購入する一般用医薬品には使用期限が記載されていますので、これを確認し、期限内に使用するようにしましょう。

  • 質問:
    病院でもらった薬は何年もつ?
    回答:

    全ての医薬品には、効果を保つための使用期限があります。
    これは薬の種類や保管状況によって異なります。
    病院で処方された薬は、正しく使用していれば使用期限を超えることはありません。
    しかし、飲み忘れや余った薬がある場合は、薬局で相談するのが良いでしょう。

  • 質問:
    薬は冷蔵庫に保管してもいいですか?
    回答:

    冷蔵庫で保管することができる医薬品はあります。
    「冷所保管」するよう指示された薬や坐薬や液剤・水薬などは、乾燥し、光が当たらなく、冷たい場所に保管することになっていますので、冷蔵庫は最適な場所とされています。
    ただししっかりと密閉した状態で保管することが望ましいです。

  • 質問:
    薬局以外でオンライン服薬指導はできますか?
    回答:

    厚生労働省は2022年に医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保などに関する法律(薬機法)施行規則を一部改正して、薬局以外の場所でも薬剤師がオンライン服薬指導を行えるようになりました。
    以前はオンライン服薬指導は、調剤を行った薬局のみとされていましたが、薬局に所属し調剤に従事する薬剤師と相互に連絡を取ることができる場所であれば、薬局以外でも実施できるようになりました。
    場所の条件として、患者のプライバシーが守られることや騒音による音声の聞き取りリスクがないこと、薬局の従業員以外の第三者が容易に入れない空間であることが挙げられています。

  • 質問:
    オンラインで服薬指導は受けられますか?
    回答:

    オンラインで服薬指導は受けられます。以前の服薬指導は対面が原則であったのですが、2019年に改正された薬機法により可能になりました。
    薬剤師の判断により、初回からでもオンライン服薬指導が可能になっています。
    オンライン診療に関しては以下のルールがあります。
    ①初診でのオンライン診療では、麻薬や向精神薬などの安全管理が必要な薬品は処方しないこと
    ②基礎疾患などの情報が把握できていない患者さんに対しては、8日分以上の薬を処方しないこと

  • 質問:
    処方箋なしで買える薬はなんて呼ばれますか?
    回答:

    処方箋がいらない医薬品は、OTC医薬品とよばれ、一般用医薬品と要指導医薬品の2種類があります。
    一般用医薬品は、ドラッグストアやインターネットで購入できます。
    一方、要指導医薬品は「医療用医薬品に似たカテゴリー」のもので、処方箋が必要な医薬品よりも効能や副作用が比較的穏やかで、安全性が高いとされています。

  • 質問:
    オンライン服薬指導は電話のみでもいいですか?
    回答:

    コロナ禍の緊急措置として、一時期は電話だけでオンライン服薬指導が認められていました。
    しかし現在は、より安全で効果的な服薬指導のために、映像と音声の両方を使ったオンライン服薬指導が必要とされています。

  • 質問:
    オンライン服薬指導で薬を受け取る方法は?
    回答:

    オンライン服薬指導を受けるには、まず医療機関を受診し、処方箋をもらう必要があります。
    処方箋の有効期限は発行日を含めて4日なので、その間に予約を取る必要があります。
    次に、オンライン服薬指導の予約をします。
    予約後、処方箋を薬局に郵送、画像送信、または直接持参してください。
    画像送信の場合、後で原本の提出が求められることがあります。
    オンライン服薬指導を受けた後、オンラインで薬代を支払うと、自宅に薬が配送されます。

  • 質問:
    オンライン服薬指導を受けている人の割合は?
    回答:

    デロイトトーマツの調査によると、オンライン服薬指導の利用率は、2021年は5.3%、2022年は6.3%となっています。
    ちなみにオンライン診療の利用率は2021年は5.9%、2022年は6.8%でした。