日本新薬の製薬会社画像
  • 英語表記
    Nippon Shinyaku Co., Ltd.
  • 設立年月日
    1919年10月1日
  • 代表者
    代表取締役会長 前川 重信 代表取締役社長 中井 亨
  • 日本
  • 所在地
    〒601-8550 京都市南区吉祥院西ノ庄門口町14

日本新薬の歴史と企業理念

日本新薬は1919年に京都で創立された製薬会社で、「日本人が服むくすりは日本人の手でつくりたい」という創業者の想いが社名に込められています。
創業以来、「人々の健康と豊かな生活創りに貢献する」という経営理念のもと、医薬品事業と機能食品事業を通じて社会に貢献してきました。

同社の歴史において特筆すべきは、1940年に発売された初の国産回虫駆除剤「サントニン」です。
この製品は、新種改良で誕生した植物「ミブヨモギ」から抽出・生成された薬剤で、当時国民病と言われた回虫の駆除に大きく貢献しました。
これは、重要な医薬品の国産化という意味で医薬品業界に大きな革新をもたらしました。
「サントニン」の開発で培った植物からの機能成分の抽出技術は、1961年に機能食品事業の誕生につながりました。
この事業展開は、日本新薬の多角的な成長戦略の基礎となりました。

同社は、大手製薬企業が手がけにくい難病や希少疾患に向けた創薬に積極的に取り組んでいます。
この姿勢は、「ひとりでもくすりを待つ人がいる限り、日本新薬は本気で挑み続ける」という企業スローガンに表れています。

近年の日本新薬の成長は目覚ましく、2023年3月期で14年連続の過去最高売上高を更新しています。
この持続的な成長の背景には、独自性のある製品開発と、特定の領域に特化したスペシャリティファーマとしての戦略があります。

日本新薬は、研究開発型の製薬企業として、国内のみならず海外でも通用する新薬の創出に邁進しています。
特に注目すべきは、20年以上にわたって取り組んできた「核酸医薬」の研究です。
この努力が実を結び、2020年に国産初の核酸医薬品「ビルテプソ」の販売に成功しました。
これは、デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬として、多くの患者さんに希望をもたらしています。

日本新薬の研究開発の特徴として、候補化合物が新薬となる確率が約22,000分の1と言われる中、10年以上にわたって年平均1品目以上の新薬を世に送り出していることが挙げられます。
この高い成功率は、同社の研究開発力の高さを示しています。

また、日本新薬は「特長のある製品は個性あふれる人財から」という考えのもと、多様性を尊重し、一人ひとりが前向きにチャレンジし成長する機会を提供しています。
具体的には、女性活躍推進、障がい者活躍推進、シニア人財の活躍支援、生活と仕事の両立支援など、生き生きと活躍できる組織風土の醸成に取り組んでいます。

日本新薬の主力製品と難病・希少疾患への取り組み

日本新薬は、難病や希少疾患に対する医薬品の開発に注力し、独自の研究開発戦略を展開しています。
同社の主力製品として、まず「ウプトラビ」が挙げられます。
この薬剤は、2016年に発売され、肺動脈性肺高血圧症の治療に用いられる世界初の経口投与可能な選択的PGI2受容体作動薬です。
日本新薬の自社創薬によって開発されたこの薬剤は、グローバル市場でも高く評価されており、同社の研究開発力を象徴する一例です。

「ビルテプソ」は、2020年に発売された国産初の核酸医薬品で、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの治療に使用されます。
この薬剤は、特定の遺伝子変異を持つ患者の症状改善に貢献しており、希少疾患治療の新たな可能性を開く画期的な治療薬です。
さらに、「オザグレル」は、脳梗塞急性期の治療に使用される薬剤で、血小板凝集抑制作用と脳血流改善作用を持ち、脳卒中治療において重要な役割を果たしています。
また、「アデホス」は、代謝賦活剤として使用され、めまいや視力低下、心不全などの症状に効果を発揮する広く用いられている薬剤です。

また、日本新薬は研究開発戦略として、難病や希少疾患への取り組みに重点を置いています。
患者数が少なく、他社が手掛けにくい領域に挑戦し、デュシェンヌ型筋ジストロフィーや肺動脈性肺高血圧症など、特定の疾患に特化した治療薬の開発を進めています。
特に、核酸医薬の分野では20年以上の研究の成果として、「ビルテプソ」の開発に成功しました。
核酸医薬はDNAやRNAといった遺伝子情報をターゲットにしており、これまで治療が困難だった疾患に新たな治療法を提供しています。

また、日本新薬は領域特化型の研究開発にも力を入れており、医薬品事業では難病・希少疾患、泌尿器系疾患、血液がんに注力しています。
これにより、患者のQOL向上を目指し、治療効果の向上だけでなく、医療経済性の向上にも焦点を当てた研究開発を進めています。

京都から世界へ日本新薬のグローバル展開

日本新薬は、京都に本社を置きながら、グローバルな事業展開を積極的に推進しており、現在では世界70カ国以上でビジネスを展開しています。
このグローバル展開は、「京都から世界へ、特長のある製品を届ける」という同社のビジョンを反映したものです。
同社は国内外で通用する新薬の創出に注力しており、「ウプトラビ」や「ビルテプソ」など、グローバルに展開される革新的な製品の開発・販売に成功しています。

グローバル戦略の一環として、海外の有力企業との戦略的パートナーシップを積極的に構築しています。
例えば、「ウプトラビ」の海外展開においては、スイスのアクテリオン社(現在はジョンソン・エンド・ジョンソン社の一部門)との提携により、欧米を中心に世界市場で販売されています。
この提携は、日本新薬のグローバル展開を加速させ、同社の国際的な競争力を高める要因となりました。

さらに、「ビルテプソ」は国産初の核酸医薬品として、2020年にFDAの承認を取得し、米国市場での販売を開始しました。
今後は欧州やアジアなど他の地域への展開も計画されており、日本新薬のグローバルな事業展開の象徴的な製品となっています。

日本新薬はまた、成長著しいアジア市場にも注力しています。
中国、韓国、台湾などの東アジア諸国を中心に、自社製品の販売拡大と現地ニーズに合わせた製品開発を推進しています。
これにより、同社はアジア地域における事業基盤を強化し、さらなる成長を目指しています。

医薬品事業だけでなく、日本新薬は機能食品事業においてもグローバル展開を進めており、健康食品素材「アンセリン」は国内外で注目を集め、海外市場への展開が進められています。
このように、日本新薬は医薬品と機能食品の両面で、グローバル市場でのプレゼンスを拡大しています。

日本新薬の社会貢献と持続可能性への取り組み

日本新薬は、2030年度までにCO2排出量を2013年度比で46%削減する目標を掲げ、環境保護に向けた取り組みを進めています。
具体的には、小田原工場や小田原研究所での高効率空調システムやLED照明の導入、太陽光発電システムの導入を推進し、再生可能エネルギーの利用拡大を図っています。
また、CO2排出係数の低い電力会社からの電力調達を増やすことで、グリーン電力の利用にも力を入れています。

製造過程においては、廃棄物の削減とリサイクルにも注力しており、「ウプトラビ」や「ビルテプソ」の製造工程で発生する有機溶媒の再利用システムを導入しています。
これにより廃棄物を削減し、製造過程での環境負荷を軽減しています。
また、オフィス内ではペーパーレス化や分別回収の徹底など、日常業務においても環境意識を高めています。

水資源の有効利用にも力を入れており、製造工程で使用した水の浄化・再利用システムの導入により、使用量削減に努めています。
特に小田原工場では雨水の利用や排水の再利用などの取り組みが進められています。

また、環境配慮型の製品開発にも積極的で、医薬品の包装材料の軽量化や、生分解性の高い材料の使用を進め、環境に優しい製品設計を追求しています。
これらの取り組みは、主力製品である「ウプトラビ」や「ビルテプソ」の包装にも反映されています。

社会貢献活動の面でも、日本新薬は難病・希少疾患の患者やその家族への支援に注力しています。
例えば、デュシェンヌ型筋ジストロフィーや肺高血圧症に関する啓発活動や、患者会への支援を行っています。
さらに、次世代の科学技術を担う人材育成を目指して、小中学生向けに科学教室を開催し、薬の働きや開発プロセスについての教育を行っています。

さらに、地域社会との共生にも力を入れており、京都本社や各事業所が所在する地域との関係を深めるため、地域の清掃活動や地元行事への協賛などを行っています。
また、災害時には「ウプトラビ」や「ビルテプソ」の無償提供を含む支援活動を実施しています。

これらの取り組みは、同社の経営理念である「人々の健康と豊かな生活創りに貢献する」に基づき、経済的価値と社会的価値の両立を目指すものです。
特に、難病や希少疾患に対する支援や、環境保護に向けた取り組みは、製造コストの削減にもつながり、経済性と環境保護のバランスを実現しています。

よくあるご質問(FAQ)

  • 質問:
    日本新薬はホワイト企業ですか?
    回答:

    日本新薬は京都に本社を置く、日本の製薬メーカーです。
    2020年の3月1日に、ホワイト企業総合研究所から発表される「新卒で入りたい一流ホワイト企業ランキング」において、日本新薬は約12,000社の国内企業の中で、26位にランクインしています。
    日本新薬は医薬品事業と機能食品事業を展開しており製造、販売を行っています。

  • 質問:
    日本新薬の平均年収は?
    回答:

    日本新薬は、京都に本社を置く日本の製薬メーカーで、医薬品と機能食品の製造・販売を行っています。
    日本新薬の平均年収は約800万円で、年収は約300万円から1200万円の範囲です。
    職種別に見ると、営業系の平均年収は約680万円、企画・管理系は約710万円、専門職は約740万円です。
    日本の平均年収が約460万円であるため、日本新薬の年収は平均よりも高い水準にあります。

  • 質問:
    日本新薬はどんな会社ですか?
    回答:

    日本新薬は京都に本社がある、日本の製薬メーカーです。
    主に医薬品事業と機能食品事業を展開しており製造、販売を行っています。
    泌尿器系や血液腫瘍領域を強みとしていますが、最近では核酸医薬品の研究開発に力を入れています。
    日本新薬は「医療品事業」と「機能食品事業」の2つの事業で、人々の健康と豊かな生活創りに貢献しています。

  • 質問:
    日本新薬は社名変更したのはいつですか?
    回答:

    日本新薬は1911年に京都にて「京都新薬堂」という名前で設立し、1919に株式会社に組織を変更しています。
    その際に社名を今の「日本新薬株式会社」に変更しています。
    日本新薬は京都に本社を置く製薬メーカーで、核酸医薬品の研究開発に力を入れています。
    現在は「医療品事業」と「機能食品事業」の2つの事業で、人々の健康と豊かな生活創りに貢献しています。

  • 質問:
    日本新薬は業界で何位ですか?
    回答:

    日本新薬は、医薬品事業と機能食品事業を展開し、製造と販売を行っている製薬会社です。
    2023年版の国内製薬会社の売上高・営業利益ランキングで、約1440億円を売り上げ、18位となっています。
    また、海外の売上高ランキングでは約500億円を売り上げて17位となっています。

  • 質問:
    日本新薬はどこの県に本社がありますか?
    回答:

    日本新薬は京都府に本社がある、日本の製薬メーカーです。
    主に医薬品事業と機能食品事業の製造や販売を行っています。
    医薬品事業では、病気に苦しむ患者さんのため、くすりの開発に取り組み、未来の健康づくりに貢献しています。機能食品事業では、「食の安全・安心」「食品ロスの削減」に貢献しています。医薬品では泌尿器系や血液腫瘍領域を強みとしており、近年は核酸医薬品の研究開発に力を入れています。

  • 質問:
    日本新薬は ボーナス 何ヵ月?
    回答:

    日本新薬は、医薬品と機能食品の製造・販売を行っている製薬会社です。
    日本新薬の賞与(ボーナス)は年2回、7月と12月に支給されます。
    製造業務の正社員の場合、1回の賞与は基本的に月給の2.5倍です。
    したがって、年間で合計5ヵ月分の賞与が支給されることになります。

  • 質問:
    日本新薬の初任給はいくらですか?
    回答:

    日本新薬は、医薬品と機能食品の製造・販売を行っている製薬会社です。
    2024年度の初任給は、博士で約30万円、修士(獣医や薬学部6年制を含む)で約28万円、大学卒で約26万円です。
    また、賃金は年1回改定され、賞与は年2回支給されます。
    さらに、諸手当や福利厚生も充実しています。

  • 質問:
    日本新薬の採用難易度は?
    回答:

    日本新薬は京都に本社を置く日本の製薬メーカーで、医薬品と機能食品の製造・販売を行っています。
    職種は専門職から広報・営業まで多岐にわたります。
    日本新薬の採用倍率は約15倍で、職種が細かくわかれているため、応募する前に募集対象をよく確認することが重要です。

  • 質問:
    日本新薬のボーナスはいくらですか?
    回答:

    日本新薬は、医薬品と機能食品の製造・販売を行っている製薬会社です。
    賞与(ボーナス)は年2回、7月と12月に支給されます。
    製造業務の正社員には、1回の賞与として基本的に月給の2.5倍が支給されるため、年間で合計5ヵ月分の賞与が支給されることになります。

  • 質問:
    日本新薬は学歴フィルターはありますか?
    回答:

    日本新薬は京都に本社を置く製薬メーカーで、医薬品と機能食品の製造・販売を行っています。
    採用倍率は約15倍ですが、入試レベルが比較的容易な大学から難関大学まで幅広く採用しているため、学歴フィルターはないと考えられます。

  • 質問:
    日本新薬の課長の年収はいくらですか?
    回答:

    日本新薬は、医薬品と機能食品の製造・販売を行っている製薬会社です。
    日本新薬の平均年収は約800万円で、全国平均よりも高い水準です。
    また、課長職の平均年収は約1,300万円で、日本の一般的な課長の平均年収(約400~600万円)よりもかなり高いです。
    したがって、日本新薬は平均的な年収よりも高い水準にあります。

  • 質問:
    日本新薬のMRの年収は?
    回答:

    日本新薬は、医薬品と機能食品の製造・販売を行っている製薬会社です。
    日本新薬の平均年収は約800万円で、年収の範囲は約300万円から1,200万円です。
    30歳のMR(医薬品担当営業員)の平均年収は約680万円です。
    日本全体の平均年収が約460万円であるため、日本新薬の年収は平均よりも高い水準にあります。

  • 質問:
    40歳の課長の年収はいくらですか?
    回答:

    日本新薬は医薬品と機能食品の製造・販売を行っている製薬会社です。
    日本全体での課長の平均年収は企業によって異なりますが、一般的には約400万円から600万円です。
    一方、日本新薬の課長の平均年収は約1,300万円で、全国平均よりもかなり高い水準にあります。

  • 質問:
    日本新薬の平均年齢は?
    回答:

    日本新薬は医薬品と機能食品の製造・販売を行う製薬会社で、東証プライムに上場しています。
    従業員数は2,000人を超え、平均年収は800万円以上です。
    平均年齢は約40歳です。

  • 質問:
    日本新薬の社員数は?
    回答:

    日本新薬は、京都に本社を置く製薬会社で、医薬品と機能食品の製造・販売を行っています。
    東証プライムに上場しており、従業員数は2,000人を超え、平均年収は800万円以上です。
    平均年齢は約40歳です。

  • 質問:
    日本新薬の従業員数は?
    回答:

    日本新薬は、京都に本社を置く製薬会社で、医薬品と機能食品の製造・販売を行っています。
    東証プライムに上場しており、従業員数は2,000人以上、平均年収は800万円を超えています。
    平均年齢は約40歳です。

  • 質問:
    日本新薬の採用人数は?
    回答:

    日本新薬は京都に本社を置く日本の製薬メーカーで、医薬品と機能食品の製造・販売を行っています。
    毎年約60人を採用しており、2024年度には63名を採用予定です。
    採用される人の半数以上は大学院卒です。

  • 質問:
    新薬開発 何学部?
    回答:

    新薬の開発には、10~15年もの時間がかかることがあり、その間にかかる費用は約500億円に達することもあります。
    また、新薬の開発成功率は非常に低く、約3万分の1と言われています。
    研究開発に必要な時間は昔より長くなっており、新薬の開発は非常に難しい分野です。
    新薬開発の職種を目指すなら、薬学部、理学部、または農学部で医薬品に関する知識を学ぶのが良いでしょう。
    生物学部や化学部でも、医薬品の開発に必要な基礎的な科学知識を身につけることができ、新薬開発や研究職に役立ちます。

  • 質問:
    日本新薬の昇給は?
    回答:

    日本新薬は、医薬品事業と機能食品事業を展開し、製造と販売を行っている製薬会社です。
    2024年3月には、全従業員の給与を平均で2万1000円以上、6.4%引き上げると発表しています。
    また、2024年春に入社する新入社員の初任給は、博士卒が30万4000円、修士・6年制卒が28万4000円、大卒が26万4000円です。