メトロニダゾールの成分画像
  • カナ
    メトロニダゾール
  • 英語名
    Metronidazole
  • 化学式
    C6H9N3O3
  • 分子量
    171.154 g/mol

メトロニダゾールの適応症

メトロニダゾールは、様々な細菌や原虫による感染症の治療に使われる抗菌薬です。
細菌性膣症、トリコモナス症などの感染症に効果を発揮します。
この薬は、嫌気性細菌(酸素のない環境で生育する細菌)に特に有効で、消化器系や生殖器系の感染症によく用いられます。

メトロニダゾールは、処方された全ての薬を指示通りに飲み切ることが非常に重要です。
症状が改善しても、医師に相談せずに服用を中止しないようにしましょう。
途中で服用をやめると、感染症が完全に治りきらず再発する可能性があります。
また、薬剤耐性菌の発生リスクも高まります。

副作用とその対処法

メトロニダゾールにも他の薬と同様、副作用が現れることがあります。
よくある副作用には以下のようなものがあります。

  • 吐き気や嘔吐
  • 下痢
  • 腹部の不快感や痛み
  • 金属的な味覚
  • 舌の変色(一時的なもの)
  • 食欲不振
  • 頭痛
  • めまい
  • 口の渇き

これらの副作用の多くは軽度で、薬の服用を続けるうちに自然に消えていきます。
しかし、以下のような症状が現れた場合は、すぐに医師に相談しましょう。

  • 重度の下痢や血便
  • 発疹やかゆみ(アレルギー反応の可能性)
  • 手足のしびれや痛み
  • めまいや平衡感覚の喪失
  • 発作や痙攣
  • 深刻な頭痛や視力の変化
  • 発熱や悪寒

副作用を軽減するためには、食事と一緒に薬を服用したり、少量の食事を頻繁に取る、十分な水分を摂取する、突然の姿勢の変更を避ける(めまい防止のため)などを試してみると良いでしょう。
スパイシーな食べ物や刺激の強い食べ物を避けると、副作用を感じにくくなる人もいます。

服用時の注意点

メトロニダゾールを安全に服用するために、以下の点に注意しましょう。

メトロニダゾールによってめまいや眠気、視力の変化を感じることがあるため、薬の影響を確認するまでは、車の運転や危険を伴う機械の操作は避けた方が安心です。

また、肝臓に問題がある場合、メトロニダゾールの代謝に影響を与える可能性があります。
医師に肝臓の状態を伝え、用量調整が必要かどうか確認しましょう。

長期使用や高用量の使用で、まれに神経系の副作用(しびれ、痛み、めまいなど)が現れることがあります。
このような症状が出た場合は直ちに医師に相談してください。

不適切な使用(例:処方された期間より短い期間の服用)は、薬剤耐性菌の発生リスクを高めます。
医師の指示に厳密に従いましょう。

メトロニダゾールによる治療中は、体調の変化に注意を払い、十分な休息と栄養摂取を心がけましょう。

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有効成分
メトロニダゾール

よくあるご質問(FAQ)

  • 質問:
    メトロニダゾールは何に効きますか?
    回答:

    メトロニダゾールは細菌や原虫のDNAの切断作用などにより、抗菌作用や抗原虫作用をあらわす薬です。
    細菌や原虫などが生命活動を行うには遺伝情報が刻まれたDNAが必要となりますが、メトロニダゾールは細菌や原虫のDNA切断作用があり、細菌や原虫といった病原微生物に取り込まれた後、抗菌作用および抗原虫作用をあらわします。

  • 質問:
    メトロニダゾールはどのような効果がありますか?
    回答:

    メトロニダゾールは細菌や原虫のDNAの切断作用などにより、抗菌作用や抗原虫作用をあらわす薬です。
    細菌や原虫などが生命活動を行うには遺伝情報が刻まれたDNAが必要となりますが、メトロニダゾールは細菌や原虫のDNA切断作用があり、細菌や原虫といった病原微生物に取り込まれた後、抗菌作用および抗原虫作用をあらわします。

  • 質問:
    メトロニダゾールは発がん性がありますか?
    回答:

    メトロニダゾールは、国際がん研究機関(IARC)によってヒトに対する発がん性が疑われるグループ2Bに分類されています。
    ですが、妊娠中の使用については、ヒトを対象とした試験ではがんや先天異常のリスクは確認されていません。

  • 質問:
    メトロニダゾール軟膏の効能は何ですか?
    回答:

    メトロニダゾールは細菌や原虫のDNAの切断作用などにより、抗菌作用や抗原虫作用をあらわす薬です。
    軟膏ではなく塗りやすいゲル状の商品になります。
    効能としては、酒さ(顔面に赤みやニキビのような症状が現れる原因不明の慢性炎症性疾患)、がん性皮膚潰瘍の殺菌、がん性皮膚潰瘍の臭気の軽減などに使用されます。

  • 質問:
    メトロニダゾールの塗り方はどうですか?
    回答:

    メトロニダゾール軟膏の塗り方ですが、がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減には、症状および病巣の広さに応じて適量を使用します。
    潰瘍面を清拭後、1日1~2回ガーゼなどにのばして貼付するか、患部に直接塗布しその上をガーゼなどで保護します。
    酒さに対しては、1日2回、患部を洗浄後、適量を塗布します。

  • 質問:
    メトロニダゾールゲルの効果は何ですか?
    回答:

    メトロニダゾールゲルは酒さ(顔面に赤みやニキビのような症状が現れる原因不明の慢性炎症性疾患)、がん性皮膚潰瘍の殺菌、がん性皮膚潰瘍の臭気の軽減などに使用されます。
    酒さに対する効能・効果は、世界60以上の国又は地域で承認取得、販売されており、欧米の治療ガイドラインでも推奨度の高い標準治療薬として位置づけられています。

  • 質問:
    メトロニダゾール脳症の症状は何ですか?
    回答:

    メトロニダゾール脳症とは、メトロニダゾールという抗菌薬の副作用の一つで、中枢毒性によって引き起こされる脳症です。
    症状は構音障害、小脳失調、筋力の低下、意識障害などがみられます。
    メトロニダゾールは肝臓で代謝されるため、肝機能障害があると代謝の半減期が伸び、脳症を生じやすいとされています。

  • 質問:
    メトロニダゾールはどのように投与しますか?
    回答:

    メトロニダゾールは細菌や原虫のDNAの切断作用などにより、抗菌作用や抗原虫作用をあらわす薬です。
    メトロニダゾールを有効成分とする薬には、錠剤、ゲル、注射剤があります。
    錠剤は病状により決められた量を経口または腟に挿入して使用します。
    ゲルは、患部を清拭後、適量を直接塗布するか、ガーゼなどにのばして貼付します。
    注射剤は点滴静注します。

  • 質問:
    メトロニダゾールはニトロソ化学物に変換されますか?
    回答:

    メトロニダゾールは細菌や原虫などの病原微生物に取り込まれた後、ニトロソ化合物に変換されます。
    このニトロソ化合物は細菌に対して抗菌作用を示し、DNAを切断することで細菌の生命活動を阻害します。
    メトロニダゾールを有効成分とする薬には錠剤、ゲル、注射剤があります。

  • 質問:
    メトロニダゾールは経口で吸収されますか?
    回答:

    メトロニダゾールは経口で非常によく吸収されます。
    飲み薬として投与した場合はほぼ100%吸収されます。
    メトロニダゾールは細菌や原虫のDNA切断作用があり、細菌や原虫といった病原微生物に取り込まれた後、抗菌作用及び抗原虫作用をあらわします。
    トリコモナスによる感染症の他、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)などの嫌気性細菌の感染症などで使用されます。

  • 質問:
    メトロニダゾールの副作用は何ですか?
    回答:

    メトロニダゾール錠の主な副作用は以下の通りです。
    ・皮膚症状:発疹、痒みなどがあらわれる場合がある
    ・消化器症状(腟錠を除く):吐き気、下痢、腹痛などがあらわれる場合がある
    ・末梢神経障害(腟錠を除く):頻度は非常に稀であるが、手や足がピリピリとしびれたり、ジンジンと痛む、手や足の感覚がなくなる、手や足に力が入らない、歩行時につまずくことが多いなどがみられた場合は放置せず、医師や薬剤師に連絡することが求められます。

  • 質問:
    メトロニダゾールはどのくらい内服しますか?
    回答:

    メトロニダゾールは細菌や原虫のDNAの切断作用などにより、抗菌作用や抗原虫作用をあらわす薬です。
    トリコモナスによる感染症のほか、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)などの嫌気性細菌の感染症などで使用されます。
    症状により投与量は異なりますが、末梢神経障害や中枢神経障害等の副作用があらわれることがあるので、10日を超えて投与する場合や1,500mg/日以上の高用量投与時には、副作用の発現に十分注意する必要があります。

  • 質問:
    メトロニダゾールが抗菌薬として作用する機序は何ですか?
    回答:

    メトロニダゾールは、細菌や原虫のDNAを切断することで抗菌作用や抗原虫作用を示します。
    細菌や原虫は生命活動を行うためにDNAが必要ですが、メトロニダゾールはこれを破壊します。
    具体的には、メトロニダゾールが細菌や原虫の内部に取り込まれると、DNAを切断してその正常な機能を阻害します。
    その結果、細菌や原虫の増殖が抑えられ、感染が治療されます。

  • 質問:
    メトロニダゾールと他の抗菌薬の違いは何ですか?
    回答:

    メトロニダゾールと他の抗菌薬の違いは、メトロニダゾールは嫌気性菌・原虫に効果がありますが、通常のグラム陽性菌やグラム陰性菌には効果がない点です。
    また、メトロニダゾールは、特定の細菌において細胞壁を越えて細胞内に侵入し、DNAを破壊してDNA合成を阻害します。
    同様の作用機序を有する薬剤もありますが、臨床での使用はより限定的となっていて、メトロニダゾールのように広範囲の疾病に対する適応がありません。

  • 質問:
    メトロニダゾールの投与回数は1日に何回が適切ですか?
    回答:

    メトロニダゾールを有効成分とする薬には錠剤、ゲル、注射剤があります。
    錠剤は病状により決められた量を経口または腟に挿入して使用します。
    ゲルは、患部を清拭後、適量を直接塗布するか、ガーゼなどにのばして貼付します。
    注射剤は点滴静注します。
    いずれも症状により投与方法は異なりますが、錠剤の場合は1日数回に分けて投与するのが一般的です。

  • 質問:
    メトロニダゾールの経口薬と外用薬の違いは何ですか?
    回答:

    メトロニダゾールの経口薬と外用薬はどちらも錠剤になっていますが、使用方法と適応症が違います。
    経口薬の適応症は以下の通りです。
    ・トリコモナス症(腟トリコモナスによる感染症)
    ・嫌気性菌感染症
    ・感染性腸炎
    ・細菌性腟症
    ・ヘリコバクター、ピロリ感染症
    ・アメーバ赤痢
    ・ランブル鞭毛虫感染
    外用剤は腟内に挿入して使用する腟錠で、適応症は細菌性腟症となっています。

  • 質問:
    メトロニダゾールとクリンダマイシンの違いは何ですか?
    回答:

    メトロニダゾールとクリンダマイシンはどちらも抗生物質ですが、作用機序や治療する感染の種類に違いがあります。
    メトロニダゾールは嫌気性細菌と様々な寄生原虫によって引き起こされる感染に効果的です。
    一方、クリンダマイシンは通常、嫌気性菌感染症に使用されますが、一部の地域ではこの種の菌に耐性が出現していることもあるため、他の抗生物質と併用して使用されることがあります。

  • 質問:
    メトロニダゾールと相互作用のある薬剤にはどのようなものがありますか?
    回答:

    メトロニダゾールは細菌や原虫のDNAの切断作用などにより、抗菌作用や抗原虫作用をあらわす薬です。
    メトロニダゾール錠と相互作用のある薬剤は以下の通りです。
    ・リトナビル含有製剤(内用液)
    ・ジスルフィラム
    ・ワルファリン
    ・ブスルファン
    ・5-フルオロウラシル
    ・シクロスポリン
    ・フェノバルビタール

  • 質問:
    メトロニダゾールの経口剤と注射剤の使い分けはありますか?
    回答:

    メトロニダゾールの経口剤と注射剤の使い分けは適応症によります。
    経口剤はトリコモナス症(腟トリコモナスによる感染症)や嫌気性菌感染症などに使用されます。
    また、深在性皮膚感染症、外傷・熱傷、手術創などの二次感染、骨髄炎、肺炎、肺膿瘍、骨盤内炎症性疾患、腹膜炎、腹腔内膿瘍、肝膿瘍、脳膿瘍などにも使用されます。
    一方、注射剤(点滴静注液)は敗血症、深在性皮膚感染症、外傷・熱傷、手術創などの二次感染、骨髄炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、感染性腸炎(偽膜性大腸炎を含む)、アメーバ赤痢などに使用されます。

  • 質問:
    メトロニダゾールの効果不十分時の対処法はありますか?
    回答:

    メトロニダゾールは、抗菌作用および抗原虫作用を持つ薬で、トリコモナス感染症や嫌気性細菌感染症に用いられますが、効果が不十分な場合は、医師に相談して適切な対応を受けることが重要です。
    メトロニダゾールゲルを使用している場合は、日光や紫外線暴露を受けると効果が減弱する場合がありますので、使用方法を再確認するのも大切です。