ファムシクロビルの成分画像
  • カナ
    ファムシクロビル
  • 英語名
    Famciclovir
  • 化学式
    C14H19N5O4
  • 分子量
    321.332 g/mol

ファムシクロビルの基本情報と効果

ファムシクロビルは、ヘルペスウイルスによって引き起こされる感染症の治療に用いられる抗ウイルス薬です。
単純ヘルペスウイルス(HSV)や帯状疱疹の原因となる水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)に対して効果を発揮します。

ファムシクロビルは体内で代謝されてペンシクロビルという活性成分に変わります。
このペンシクロビルがウイルスのDNA合成を阻害することで、ウイルスの増殖を抑える働きをします。
つまり、ファムシクロビルはウイルスが体内で増えるのを防ぐことで、症状の改善や再発の予防に役立つのです。

ヘルペスや帯状疱疹の症状に気づいたら、できるだけ早く治療を始めることが大切です。
特に、帯状疱疹の場合は、発症後72時間以内に治療を開始するのが効果的とされています。

主な使用目的と対象疾患

ファムシクロビルは、以下のようなヘルペスウイルス関連の疾患の治療に使用されます。

  • 単純ヘルペス(口唇ヘルペスや性器ヘルペス)
    口唇ヘルペスは、唇や口の周りに現れる水ぶくれで、俗に「口唇ヘルペス」と呼ばれます。
    性器ヘルペスは、性器周辺に同様の症状が現れる感染症です。
    ファムシクロビルは、これらの症状の早期改善や再発の抑制に効果があります。

  • 帯状疱疹
    帯状疱疹は、体の一部に帯状の発疹や水ぶくれが現れる病気です。
    ファムシクロビルは、帯状疱疹の症状を和らげ、治癒を早める効果があります。
    また、帯状疱疹後の神経痛(帯状疱疹後神経痛)のリスクを下げる可能性もあります。

  • 水痘
    水痘は主に子どもがかかる感染症で、全身に水ぶくれができるのが特徴です。
    ファムシクロビルは、成人の水痘の治療にも使用されることがあります。

ファムシクロビルの副作用と対処法

ファムシクロビルは安全性の高い薬ですが、一部の人に副作用が現れることがあります。
主な副作用とその対処法を紹介します。

  • 頭痛
    最も一般的な副作用の一つです。
    軽度の場合は、十分な休息や水分摂取で改善することがあります。

  • 吐き気・嘔吐
    食事の内容や食べ方を工夫したり、少量ずつ頻繁に食事をとることで軽減できる場合があります。

  • 下痢
    水分をこまめに補給し、消化に良い食事を心がけましょう。

  • めまい・ふらつき
    急に立ち上がらないようにしたり、車の運転や機械の操作を控えるなど、注意が必要です。

  • 発疹・かゆみ
    アレルギー反応の可能性があります。
    症状が続く場合は医師に相談しましょう。

これらの副作用が強く現れたり、長く続く場合は必ず医師に相談してください。
また、まれに重篤な副作用が起こることもあるため、普段と異なる症状が現れた場合はすぐに医療機関を受診しましょう。

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よくあるご質問(FAQ)

  • 質問:
    ファムシクロビルは何に効く薬ですか?
    回答:

    ファムシクロビルは、ヘルペスウイルス感染症の治療に用いられる抗ウイルス薬です。
    具体的には、単純疱疹(口唇ヘルペスや性器ヘルペス)や帯状疱疹の治療に効果があります。
    この薬は、ウイルスの増殖を抑制し、症状の緩和と治癒を促進してくれます。

  • 質問:
    ファムシクロビルの効能は何ですか?
    回答:

    ファムシクロビルは、単純疱疹および帯状疱疹の症状を和らげる効果があります。
    具体的には、ウイルスのDNA複製を阻害することでウイルスの増殖を防ぎ、感染部位の炎症や痛み、かゆみを軽減します。
    また、治療の初期段階で使用することで、症状の進行を抑え、治癒を早める効果があります。

  • 質問:
    ファムシクロビルは1日間錠服用しますか?
    回答:

    ファムシクロビルは、感染症の種類や重症度によって服用スケジュールが異なりますが、一般的には1日数回服用されます。
    例えば、単純ヘルペスウイルスの治療では通常1日3回、250mgを8時間ごとに服用し、帯状疱疹の治療には1日3回、500mgを8時間ごとに服用します。
    服用量とスケジュールについては、医師の指示に従うことが重要です。

  • 質問:
    ファムシクロビルは帯状疱疹で使用できますか?
    回答:

    ファムシクロビルは帯状疱疹の治療に使用されます。
    帯状疱疹の原因ウイルスである水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖を抑え、症状を軽減してくれるためです。
    通常、1回500mgを1日3回服用します。
    早期に治療を開始することで、症状の重症化を防ぎ、治癒を早めることができます。

  • 質問:
    ファムシクロビルにはどんな副作用がありますか?
    回答:

    ファムシクロビルの副作用には、頭痛、悪心、下痢、腹痛などがあります。
    重篤な副作用としては、錯乱、幻覚、意識消失、アナフィラキシーショック、重度の皮膚反応(スティーブンス・ジョンソン症候群など)が報告されています。
    特に高齢者や腎機能が低下している患者さんには注意が必要です。

  • 質問:
    ファムシクロビル250mgの副作用は何ですか?
    回答:

    ファムシクロビル250mgの副作用には、軽度なものから重篤なものまで様々です。
    一般的な副作用として、頭痛、吐き気、下痢、腹痛、疲労感などが挙げられます。
    重篤な副作用としては、精神神経症状(錯乱、幻覚、意識消失)、重篤な皮膚障害(スティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死融解症)、急性腎障害、横紋筋融解症などがあります。
    これらの症状が現れた場合は、速やかに医師に相談することが重要です。

  • 質問:
    ファムシクロビルとバラシクロビルの違いは何ですか?
    回答:

    ファムシクロビルとバラシクロビルはどちらも抗ヘルペスウイルス薬ですが、体内で変化する活性代謝物が異なります。
    ファムシクロビルは体内でペンシクロビルに代謝され、バラシクロビルはアシクロビルに代謝されます。
    両者ともにウイルスのDNA合成を阻害しますが、ペンシクロビルの方が細胞内での半減期が長いため、ファムシクロビルは1日1回の服用で効果を発揮することが可能です。

  • 質問:
    ファムシクロビルが効かない時はどうすればいいですか?
    回答:

    ファムシクロビルが期待通りの効果を発揮しない場合は、医師に相談することが重要です。
    医師は患者さんの症状や病歴を考慮し、他の抗ウイルス薬の使用を検討するか、追加の診断を行うことができます。
    また、ウイルスの耐性が考えられる場合は、他の治療法を試みることが推奨されています。

  • 質問:
    ファムシクロビルとアルコールは併用しても良いですか?
    回答:

    ファムシクロビルとアルコールの併用については、慎重に検討することが推奨されています。
    アルコール自体が薬物の代謝を変化させる可能性があり、特に肝臓で代謝される薬物に影響を与えることがあるためです。
    ファムシクロビルは肝臓で代謝されるため、アルコールの摂取は肝臓への負担を増大させ、副作用のリスクを高める可能性があります。
    治療中にアルコールの摂取について具体的な質問や懸念がある場合は、必ず担当医師に相談するようにしましょう。

  • 質問:
    ファムシクロビル錠は何時間開ければ良いですか?
    回答:

    ファムシクロビルは、単純ヘルペスウイルス感染症の治療においては、通常、成人には1日3回、8時間ごとに250mgを服用することが推奨されています。
    帯状疱疹の治療の場合も、8時間ごとに500mgを服用することが推奨されています。
    服用間隔を守ることで、血中濃度を一定に保ち、ウイルスの増殖を効果的に抑制し、症状の緩和と治癒を促進することができます。

  • 質問:
    ファムシクロビルの一般的な副作用は何ですか?
    回答:

    ファムシクロビルの一般的な副作用には、頭痛、吐き気、下痢、腹痛、疲労感などがあります。
    これらの副作用は通常軽度で一時的ですが、症状が続く場合や重篤な副作用が現れた場合は、速やかに医師に相談することが重要です。

  • 質問:
    ファムシクロビルの使用期間はどれくらいですか?
    回答:

    ファムシクロビルの使用期間は、治療する感染症の種類や症状によって異なりますが、帯状疱疹の場合、通常は7日間の服用が推奨されています。
    単純疱疹の場合は5日間の服用が一般的です。
    使用期間については医師の指示に従うようにしましょう。

  • 質問:
    ファムシクロビルは帯状疱疹の治療に効果がありますか?
    回答:

    ファムシクロビルは帯状疱疹の治療に効果があります。
    ファムシクロビルは帯状疱疹の原因である水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖を抑制し、症状の軽減と治癒を促進してくれるためです。
    通常、成人には1回500mgを1日3回服用することが推奨されています。

  • 質問:
    ファムシクロビルはヘルペスウイルスに対してどのように作用しますか?
    回答:

    ファムシクロビルは抗ウイルス薬で、体内でペンシクロビルに代謝されます。
    ペンシクロビルはウイルスのDNA複製を阻害し、ヘルペスウイルスの増殖を抑制します。
    これにより、症状の軽減と感染期間の短縮が期待できます。
    帯状疱疹や性器ヘルペス、口唇ヘルペスの治療に効果的で、特に症状の初期段階での使用が推奨されます。

  • 質問:
    ファムシクロビルの適切な服用時間はいつですか?
    回答:

    ファムシクロビルの服用時間は感染症の種類によって異なります。
    帯状疱疹の治療には500mgを8時間ごとに7日間、性器ヘルペスの再発治療には初期症状が出た際に1000mgを12時間ごとに1日間服用します。
    口唇ヘルペスの治療には1500mgを1回の服用で、再発性の感染症の抑制には250mgを1日2回、最大1年間服用することがあります。

  • 質問:
    ファムシクロビルは予防的に使用できますか?
    回答:

    ファムシクロビルは予防的に使用することも可能です。
    例えば、再発頻度が高い場合や免疫不全のある患者に対しては、250mgを1日2回、最大1年間の長期間服用することがあります。
    予防的使用に関しては、個々の症状や状態に応じて医師の指示に従うことが重要です。
    再発頻度が1年間で3回以上である方などに、PIT療法として処方が可能な場合があります。

  • 質問:
    ファムシクロビルとアシクロビルの違いは何ですか?
    回答:

    ファムシクロビルとアシクロビルは、どちらもヘルペスウイルス感染症の治療に使用される抗ウイルス薬ですが、いくつかの違いがあります。
    ファムシクロビルは、体内でペンシクロビルに変換され、ウイルスのDNA複製を阻害します。
    これに対し、アシクロビルは直接ウイルスのDNAポリメラーゼを阻害します。
    ファムシクロビルは、経口投与後の生体利用率が高く、1日2~3回の服用で済むため、アシクロビルよりも服用回数が少ないのが特徴です。
    一方、アシクロビルは1日5回の服用が必要になることが多いです。
    ファムシクロビルはまた、アシクロビルよりも消化管での吸収が良いため、より一貫した血中濃度を維持しやすいという利点があります。

  • 質問:
    ファムシクロビルは妊娠中に使用しても安全ですか?
    回答:

    ファムシクロビルの妊娠中の使用は慎重に検討すべきです。
    ファムシクロビルは体内でペンシクロビルに変換され、ウイルスのDNA合成を阻害することで効果を発揮しますが、妊娠中のヒトにおける安全性についての十分なデータがないためです。
    妊娠中にファムシクロビルを使用する場合は、医師と相談の上、メリットとリスクを慎重に評価することが必要です。
    例えば、ヘルペスウイルス感染症が母体および胎児に与えるリスクと、薬物療法の潜在的なリスクを比較検討することが重要です。

  • 質問:
    ファムシクロビルの服用量はどれくらいですか?
    回答:

    ファムシクロビルの服用量は、感染症の種類や患者の状態によって異なります。
    一般的な服用量は以下の通りです。
    ・単純ヘルペスウイルス感染症:成人および12歳以上の小児には、通常1日3回、250mgを8時間ごとに服用し、治療期間は7日間です。
    ・帯状疱疹:成人には、1日3回、500mgを8時間ごとに服用し、治療期間は7日間です。
    ・再発性単純ヘルペス:通常、1日2回、125mgを12時間ごとに服用し、治療期間は5日間です。
    ・免疫不全患者や頻繁に再発する方:予防的に1日2回、250mgを12時間ごとに長期間服用することが推奨される場合があります。

  • 質問:
    ファムシクロビルの薬価はどれくらいですか?
    回答:

    ファムシクロビルの日本における薬価は、製剤の種類やメーカーによって異なります。
    2024年4月の薬価改定後、ファムシクロビル錠250mgの薬価は、旭化成ファーマが製造する先発品「ファムビル錠250mg」で1錠あたり252.9円です。
    また、後発品ではファムシクロビル錠250mg「日医工」があり、その薬価は1錠あたり82.8円となっています。