クロトリマゾールの成分画像
  • カナ
    クロトリマゾール
  • 英語名
    Clotrimazole
  • 化学式
    C22H17ClN2
  • 分子量
    344.837 g/mol

クロトリマゾールの効果と特徴

クロトリマゾールは、カンジダ症や水虫などの真菌感染症を治療するための抗真菌薬です。
皮膚や粘膜の表面に発生するさまざまな真菌に対して効果を発揮します。

クロトリマゾールは、イミダゾール系と呼ばれる抗真菌薬の一種です。
この成分は、真菌の細胞膜を構成する重要な物質の生成を阻害することで、真菌の成長を抑えます。
そのため、カンジダ菌やトリコフィトン菌などの真菌に対して高い効果を示します。

クロトリマゾールは、主に外用薬として使います。
クリームやローション、膣錠などの形で販売されており、患者の症状や感染部位に応じて剤形が選ばれます。
外用薬として使用される場合、クロトリマゾールは皮膚や粘膜から吸収されにくいという特徴があります。
そのため、全身への影響が少なく、局所的な治療に適しています。

クロトリマゾールの使用方法

クロトリマゾールの使用方法は、製剤の種類や感染部位によって異なります。
一般的な使用方法をいくつか紹介します。

  • クリームやローション
    感染した皮膚の部分に薄く塗布します。
    通常、1日1~2回の使用が推奨されます。
    塗布後は、よく乾かしてから衣服を着るようにしましょう。

  • 膣錠
    就寝前に膣内に挿入します。
    使用回数や期間は、症状の程度によって異なりますが、通常3~6日間連続して使用します。

  • 液剤
    耳や爪の感染症に使用する場合があります。
    使用方法は医師や薬剤師の指示に従ってください。

使用する際は、手をよく洗ってから清潔な状態で塗布や挿入を行います。
また、治療期間中は感染部位を清潔に保つことが大切です。

症状が改善しても、医師や薬剤師の指示した期間は治療を続けましょう。
途中で使用をやめると、症状が再発する可能性があります。

クロトリマゾールの注意点

クロトリマゾールは比較的安全性の高い薬ですが、いくつかの注意点があります。

  • アレルギー反応
    まれに、かゆみや発疹などのアレルギー症状が現れることがあります。
    症状が出た場合は使用を中止し、医師に相談しましょう。

  • 妊娠中や授乳中の使用
    妊娠中や授乳中の使用については、医師の指示に従ってください。

  • 他の薬との相互作用
    他の薬を使用している場合は、医師や薬剤師に相談してください。

  • 目や口に入れない
    クリームやローションが目や口に入らないよう注意してください。

  • 効果が見られない場合
    医師の指示通り使用しても症状の改善が見られない場合は、医師に相談しましょう。
    別の治療法が必要な可能性があります。

症状や不安なことがあれば、遠慮なく医師や薬剤師に相談しましょう。

クロトリマゾールを含有する医薬品

カーネステン膣錠100mgの商品画像
販売価格 1,780円~
1錠 178円~

カーネステン膣錠100mgとは カーネステン膣錠100mgは、クロトリマゾールを有効成分とする抗真菌薬です。 これらの製品は、主に膣カンジダ症の治療に使用されます。 カーネステン膣錠は、膣内に直接挿入して使用するため、局所的に高濃度の薬剤を届けることができ、全身への影響を最小限に抑えながら効果的な治療が可能です...

有効成分
クロトリマゾール
カーネステンクリーム1%の商品画像
販売価格 1,880円~
1gm 38円~

カーネステンクリーム1%とは カーネステンクリーム1%は、クロトリマゾールを1%含有する抗真菌外用薬です。 皮膚真菌症(水虫、たむし、カンジダ症など) の治療に広く使用されています。 カーネステンクリーム1%は、真菌の細胞膜の主要構成成分であるエルゴステロールの生合成を阻害することで抗真菌作用を発揮します。 これ...

有効成分
クロトリマゾール

よくあるご質問(FAQ)

  • 質問:
    クロトリマゾールは何に効く薬ですか?
    回答:

    クロトリマゾールは抗真菌薬で、体内に増加した真菌(カビ)を抑え、殺菌する効果があります。
    特に、白癬菌に対する抗真菌力が強く、皮膚への貯留性が高いため、イミダゾール系抗真菌薬に分類されます。
    この医薬品は、水虫、白癬(いんきんたむし)、カンジダ症などの「表在性真菌症」に分類される病気の治療に用いられます。
    クロトリマゾールはクリームの他にも、外用液、腟剤、トローチなどの形状があり、症状によって使い分けます。
    クロトリマゾールは、真菌の細胞膜を構成するエルゴステロールの生成を阻害し、細胞膜の機能を破壊することで、真菌の増殖を抑制します。
    ただし、副作用が起こる可能性もあるため、使用前に医師や薬剤師に相談することが重要です。

  • 質問:
    クロトリマゾールはカンジダに効果がありますか?
    回答:

    クロトリマゾールはカンジダ感染症に対して効果があります。
    カンジダ菌は酵母菌の一種で、特にカンジダ・アルビカンスが感染症を引き起こすことが多いです。
    クロトリマゾールは、カンジダ菌の細胞膜を構成するエルゴステロールの生成を阻害し、細胞膜の機能を破壊することで、菌の増殖を抑制します。
    これにより、症状の改善と感染の治癒が期待できます。
    クロトリマゾールは、皮膚カンジダ症、口腔カンジダ症、腟カンジダ症など、様々なカンジダ感染症に対してクリーム、ローション、トローチ、腟錠などの形態で使用されます。
    適切な使用方法を守ることで、効果的にカンジダ感染症を治療することが可能です。

  • 質問:
    クロトリマゾールは1日何回塗りますか?
    回答:

    クロトリマゾールの塗布回数は、治療する感染症の種類や部位によりますが、一般的には1日に2回(朝と夜)塗布することが推奨されます。
    例えば、足白癬や体部白癬の場合、感染部位を清潔にした後、薄く広げて塗布します。
    腟カンジダ症の場合は、特定の腟錠やクリームを1日1回、通常は夜間に使用します。
    使用する前に、患部をよく洗い、乾燥させることが重要です。
    医師や薬剤師の指示に従い、定められた期間(通常2~4週間)継続して使用することが、感染を完全に治療するために必要です。
    自己判断で使用を中止せず、指示通りに使用することが大切です。

  • 質問:
    クロトリマゾールとエンペシドの違いは何ですか?
    回答:

    クロトリマゾールとエンペシドの違いは、主に成分名と製品名の違いにあります。
    クロトリマゾールは、真菌や酵母菌による感染症の治療に使用される抗真菌成分です。皮膚や粘膜の感染部位に直接適用され、様々な製品に使用されています。
    一方、エンペシド(Empesid)は、クロトリマゾールを含む商品名で、特に腟カンジダ症の治療に特化しています。エンペシドには、クロトリマゾールを主成分とする腟錠やクリームが含まれ、女性の腟カンジダ症の治療に使用されます。
    つまり、クロトリマゾールは成分名であり、エンペシドはその成分を含む特定の製品群を指します。効果や使用方法は類似していますが、エンペシドは特定の用途に対応した製品名という点が異なります。

  • 質問:
    クロトリマゾールクリームは何に効きますか?
    回答:

    クロトリマゾールクリームは、抗真菌薬の一種で、特に皮膚の表面に生じる真菌症の治療に有効です。
    このクリームは、水虫、白癬(いんきんたむし)、カンジダ症、癜風(でんぷう:色素異常を引き起こす真菌感染)などの「表在性真菌症」に対して利用されます。
    クロトリマゾールは、体内に増加した真菌(カビ)を抑え、殺菌する作用があります。
    特に、白癬菌に対する抗真菌力が強く、皮膚への貯留性が高いため、イミダゾール系抗真菌薬に分類されます。
    クロトリマゾールクリームは、感染部位に直接塗布して使用します。
    患部を清潔にし、乾燥させた後、薄く広げて塗布します。
    通常、1日2回(朝と夜)塗布することが推奨されますが、感染の種類や部位に応じて使用方法が異なる場合があります。

  • 質問:
    クロトリマゾールクリームはどのように使用しますか?
    回答:

    クロトリマゾールクリームの使用方法は以下の通りです。
    ・患部を清潔にする:患部を水で洗い、よく拭いて完全に乾燥させます。
    ・適量を塗布する:指に適量のクリームを取り、患部に薄く塗り広げます。患部の周りの皮膚にも塗ることで、再発を防ぐことができます。
    ・塗布頻度:1日2~3回、症状が改善するまで塗布します。
    ・乾燥させる:クリームを塗布した後、衣服を着用する前に完全に乾燥させます。
    ・手を洗う:使用後は手を洗い、目や口にクリームが入らないように注意します。
    使用中に異常を感じた場合は、すぐに医師に相談してください。

  • 質問:
    クロトリマゾールは市販されていますか?
    回答:

    クロトリマゾールは市販されています。
    様々な製薬会社から、多岐にわたる商品名で発売されています。
    クロトリマゾールはクリーム、外用液、腟錠など、いろいろな形状で提供されており、症状によって使い分けます。
    市販薬として購入できるクロトリマゾール製品は、軽度から中等度の感染症に対して適していますが、重度の感染症や広範囲にわたる感染症の場合は、医師の診察を受け、処方薬を使用することが推奨されます。
    また、使用方法や適用範囲については、製品の説明書をよく読み、適切に使用することが大切です。

  • 質問:
    クロトリマゾールの商品名は何ですか?
    回答:

    クロトリマゾールの代表的な商品名には以下があります。
    ・エンペシド(Empesid)
    ・カネステン(Canesten)
    これらの製品は、皮膚の真菌感染症の治療に使用され、クリーム、ローション、腟錠、トローチなどの形態で提供されています。
    商品名は国やメーカーによって異なることがありますが、いずれもクロトリマゾールを有効成分として含んでいます。

  • 質問:
    クロトリマゾール腟錠は何に効きますか?
    回答:

    クロトリマゾール腟錠は、主に腟カンジダ症の治療に使用されます。
    腟カンジダ症は、カンジダ属の酵母菌による感染症で、かゆみ、灼熱感、白いおりものなどの症状を引き起こします。
    クロトリマゾール腟錠は、これらの症状を効果的に緩和し、感染を治療するために用いられる医薬品です。
    クロトリマゾールは、真菌の細胞膜を構成するエルゴステロールの生成を阻害し、細胞膜の機能を破壊することで、真菌の増殖を抑制します。
    腟錠の形態で使用することで、有効成分が直接腟内に届き、局所的に作用します。
    通常、クロトリマゾール腟錠は、夜間に1日1回、連続して数日間使用します。

  • 質問:
    クロトリマゾールはどのくらいで溶けますか?
    回答:

    クロトリマゾール腟錠は、腟内に挿入後、速やかに溶けて広がります。
    具体的には、水分に触れると吸湿して発泡し、約10分で崩壊する錠剤です。
    そのため、体を起こした状態だと、薬剤が腟外に漏れてしまうことがあります。
    このため、なるべく就寝前に使用することが推奨されています。
    これにより、体を横にすることで薬剤が腟から漏れ出るのを防ぐことができます。
    クロトリマゾールクリームやローションは皮膚や粘膜に塗布された後、比較的速やかに皮膚の表面や腟の粘膜に吸収されます。
    よって、効果的に感染部位に達し、真菌の増殖を抑えることが可能です。

  • 質問:
    クロトリマゾール腟錠の入れ方は何ですか?
    回答:

    クロトリマゾール腟錠を正しく挿入するための手順は以下の通りです。
    1.手洗い:手を石鹸と水でしっかり洗い、清潔にします。
    2.体位の取り方:腟錠を挿入するために、仰向けに寝るか、足を膝まで曲げて横たわります。快適で安定した体位をとります。
    3.腟錠の準備:腟錠を包装から取り出し、必要に応じて指で軽く湿らせます。錠剤が割れないように丁寧に扱います。
    4.挿入:腟錠を腟に挿入します。指を使って腟の奥に優しく挿入し、腟錠は自然に溶け始めます。
    5.体位の維持:腟錠を挿入した後、しばらく仰向けで静かにして、薬が腟内に適切に分布するようにします。
    6.使用後の処理:使用後は手を再び洗い、外部に余分な薬剤が付着している場合は拭き取ります。
    この手順に従うことで、クロトリマゾール腟錠を効果的に使用することができます。

  • 質問:
    クロトリマゾールは妊婦にも使用できますか?
    回答:

    クロトリマゾールの妊婦への使用については、医師の指示によって判断されるべきです。
    一般的には、妊娠初期の段階での使用は避けるべきであり、特に口腔や腟に直接塗布するクリームやローションの使用には注意が必要です。
    これは、胎児への影響について不確実な点があるためです。
    また、重度の真菌感染症が妊娠中に問題を引き起こす場合、医師はリスクと利益を考慮してクロトリマゾールの使用を推奨することがあります。
    腟カンジダ症の場合、一般的には腟錠が用いられ、薬剤が局所的に作用するため、全身への影響が少ないと考えられますが、それでも医師の判断が必要です。

  • 質問:
    クロトリマゾールは生理中にも使用できますか?
    回答:

    クロトリマゾールの使用は、一般的には生理中は避けられます。
    これは、生理中にクロトリマゾールを使用すると、薬剤が血液とともに流れ出てしまい、効果が十分に得られない可能性があるためです。
    したがって、クロトリマゾールの使用中に生理が始まった場合は、使用を中止し、生理が終わった後に使用を再開することが推奨されています。

  • 質問:
    クロトリマゾールの副作用はありますか?
    回答:

    クロトリマゾールには一般的に軽度~中等度の副作用があります。
    主な副作用としては、塗布部位でのかゆみや炎症、発赤、皮膚の乾燥感が挙げられます。
    また、使用部位に刺激感や灼熱感、軽い皮膚痛があることもあります。
    腟錠を使用すると、腟内での軽いかゆみや灼熱感が起こることがありますが、通常は治療が進むにつれて改善します。
    まれにアレルギー反応や皮膚の過敏症状が現れることもありますが、これらが起きた場合は使用を中止し、すぐに医師に相談してください。
    重度の副作用はまれですが、異常を感じた場合は早めに医師に連絡し、適切な対処を受けることが重要です。

  • 質問:
    クロトリマゾールの効果が現れるまでの時間はどれくらいですか?
    回答:

    クロトリマゾールの効果が現れるまでの時間は使用する形態や治療する感染症によって異なります。
    ・皮膚用クリームやローション:軽度の真菌感染症の場合、通常は数日から1週間で症状の改善が見られます。
    ・腟錠:腟内の感染を治療する場合、腟錠を挿入後から数日で症状の軽減が見られ、通常1週間~10日間の使用で完全な改善が期待されます。
    重度の感染症や慢性的な状態では、完全な効果が得られるまで数週間から数ヵ月かかることもあります。
    治療の進行具合は個人差がありますので、使用開始後に症状が改善しない場合や不安がある場合は、医師に相談することが重要です。

  • 質問:
    クロトリマゾールの薬価はどれくらいですか?
    回答:

    クロトリマゾールの薬価は製品の種類やメーカーによって異なります。
    一般的な価格は以下の通りです。
    ・先発医薬品であるエンペシドクリーム1%(バイアル薬品)は1チューブあたり約175円
    ・クロトリマゾールクリーム1%「日医工」は1チューブあたり約135円
    ・小林製薬株式会社の「フェミニーナ 腟カンジダ錠」は1錠あたり約138円
    価格は地域や薬局によって異なる場合がありますので、正確な価格を知るには購入を検討している薬局や医療機関に確認することをおすすめします。

  • 質問:
    クロトリマゾールは口腔内カンジダ症にも効果がありますか?
    回答:

    クロトリマゾールは、一般的に口腔内カンジダ症の治療には使用されません。
    口腔内カンジダ症は口腔内の粘膜にカンジダ属の酵母菌が増殖し、白い斑点や口腔内の痛みを引き起こす感染症です。
    この症状に対しては、通常は別の治療法が推奨されます。
    口腔内カンジダ症の治療には、経口抗真菌薬(例:ナイスタチン、フルコナゾールなど)や口腔洗浄薬(例:塩化ナトリウム溶液など)が使用されます。
    これらの薬剤は口腔内のカンジダ菌を効果的に抑え、症状の改善に役立ちます。
    クロトリマゾールは主に皮膚や腟の真菌感染症の治療に使用されるため、口内カンジダ症に対する効果は限定的です。

  • 質問:
    クロトリマゾールは外用薬として使用できますか?
    回答:

    クロトリマゾールは外用薬として広く使用されています。
    主に皮膚や粘膜の真菌感染症の治療に効果的です。
    クロトリマゾールの外用形態には、クリーム、ローション、ゲルなどがあり、これらは直接感染した部位に塗布されます。
    皮膚における真菌感染症(例:白癬、水虫など)や腟内のカンジダ感染症など、様々な症状に対して使用されます。
    クロトリマゾールは真菌の細胞膜を構成するエルゴステロールの生成を阻害し、真菌の増殖を抑える作用がある薬です。
    外用薬として使用されるため、局所的に作用し、一般的に副作用が少ないとされています。

  • 質問:
    クロトリマゾールの使用期限はどれくらいですか?
    回答:

    クロトリマゾールの使用期限は、製品により異なりますが、一般的には3年とされています。
    ただし、この期間はあくまで一般的なガイドラインであり、製品や製薬会社により異なることがあります。
    したがって、具体的な使用期限については、購入した製品のパッケージや添付文書を確認してください。
    また、薬は開封後や保存状態により効果が変わることがありますので、使用期限だけでなく、適切な保存方法にも注意が必要です。
    なお、使用期限が過ぎたクロトリマゾールを使用することは避けましょう。
    成分の劣化により、効果が低下するだけでなく、皮膚や粘膜に対して刺激を引き起こす可能性があります。
    使用期限内であっても、変色、異臭、変質が見られる場合は使用を中止し、新しい製品を購入しましょう。

  • 質問:
    クロトリマゾールの長期使用による影響はありますか?
    回答:

    クロトリマゾールの長期使用による影響には、以下の点があります。
    ・皮膚や粘膜の過敏症反応:かゆみや発赤、かぶれなどが現れることがあります。通常は使用を中止すれば改善しますが、症状が続く場合は医師に相談が必要です。
    ・真菌の耐性:長期間の使用で、真菌が耐性を持つ可能性があり、治療効果が低下することがあります。医師の指示に従い、適切な期間で使用することが重要です。