• カナ
    ノルゲストレル
  • 英語名
    Norgestrel
  • 化学式
    C21H28O2
  • 分子量
    312.453 g/mol

経口避妊薬ノルゲストレルとは?

ノルゲストレルは、プロゲステロンと呼ばれる女性ホルモンの合成版であり、主に避妊薬や月経関連症状の治療に使用されるプロゲスチンです。
この薬は単独で、またはエストロゲンと組み合わせて使用されることがあります。

  • 避妊
    ノルゲストレルは経口避妊薬の成分として広く使用されています。
    排卵を抑制し、子宮頸管粘液を粘稠にすることで精子の通過を妨げ、また子宮内膜を変化させることで受精卵の着床を防ぎます。

  • 月経不順の改善
    規則的な月経周期を促すために使用されることがあります。

  • 月経前症候群(PMS)の緩和
    PMSに伴う身体的、精神的症状を軽減する効果があります。

  • 子宮内膜症の症状管理
    子宮内膜症に伴う痛みや出血を抑える目的で使用されることがあります。

  • 機能性子宮出血の制御
    ホルモンバランスの乱れによる不規則な出血を抑制します。

ノルゲストレルの使用方法

ノルゲストレルの使用方法は、製剤の種類や使用目的によって異なります。
一般的な経口避妊薬の場合、以下のような使用方法が多いです。

  • 21日間連続で毎日1錠を服用し、その後7日間休薬します。

  • 休薬期間中に月経様出血が起こります。

  • 28日連続で服用する製剤もあり、その場合は最後の7錠がプラセボ(偽薬)となっています。

正確な服用方法は医師の指示に従うことが重要です。
同じ時間に服用することで、より確実な効果が得られます。

注意点と副作用

ノルゲストレルの使用には以下のような注意点や副作用の可能性があります。

  • 不正出血
    特に使用開始初期に不規則な出血が起こることがあります。

  • 体重変化
    わずかな体重増加が見られることがあります。

  • 気分の変化
    イライラや抑うつ感を感じる人もいます。

  • 吐き気
    特に使用開始時に起こることがあります。

  • 血栓症のリスク
    特に喫煙者や高齢者で血栓症のリスクが高まる可能性があります。

  • 乳がんのリスク
    長期使用で乳がんのリスクがわずかに上昇する可能性が指摘されています。

これらの副作用の多くは軽度で一時的なものですが、気になる症状がある場合は医師に相談することが大切です。
また、喫煙者や35歳以上の女性は、血栓症のリスクが高まるため、使用には注意が必要です。
また、妊娠中や授乳中の使用は避けます。

ノルゲストレルの効果的な使用

ノルゲストレルを含む避妊薬を効果的に使用するためには、以下の点に注意しましょう。

  • 規則正しく服用する
    毎日同じ時間に服用することが大切です。

  • 副作用に注意する
    気になる症状があれば医師に相談しましょう。

  • 定期的な健康診断を受ける
    乳がん検診や子宮頸がん検診を定期的に受けることが推奨されています。

ノルゲストレルを含有する医薬品

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シクロプロギノバとは シクロプロギノバは、エストラジオール吉草酸エステル2mgとノルゲストレル0.5mgを含有する複合ホルモン剤です。 更年期障害の症状改善や骨粗鬆症の予防を目的として使用される女性ホルモン補充療法(HRT)薬の一種です。 シクロプロギノバの特徴は、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホ...

有効成分
エストラジオール吉草酸エステル ノルゲストレル

よくあるご質問(FAQ)

  • 質問:
    ノルゲストレルの効果は何ですか?
    回答:

    ノルゲストレルは、合成プロゲステロンであり、主に避妊薬として使用されます。
    ノルゲストレルは排卵を抑制し、子宮内膜の変化を引き起こすことで受精卵の着床を防ぎます。
    また、子宮頸管粘液を厚くし、精子が子宮に到達するのを妨げる効果もあります。
    これにより、妊娠を予防するのに効果的です。
    ノルゲストレルは単独で使用されることもありますが、エストロゲンと組み合わせた複合経口避妊薬としても広く使用されています。
    このように、ノルゲストレルは経口避妊薬の一成分として妊娠の予防に高い効果を発揮します。

  • 質問:
    ノルゲストレルの副作用はありますか?
    回答:

    ノルゲストレルには、いくつかの副作用が報告されています。
    一般的な副作用として、吐き気、頭痛、乳房の痛み、体重増加、気分の変動、月経不順などが挙げられます。
    また、まれに血栓症や高血圧のリスクが増加することがあります。
    これらの副作用は、ノルゲストレルを含む避妊薬の使用期間や個々の体質によって異なります。
    副作用が重篤である場合や長期間続く場合は、医師に相談して対策を講じる必要があります。
    このように、ノルゲストレルの使用は一般的には安全とされていますが、既往症や他の薬剤との併用に注意が必要です。

  • 質問:
    ノルゲストレルはどのような用途に使われますか?
    回答:

    ノルゲストレルは、主に避妊薬として使用されますが、月経異常の治療やホルモン補充療法にも使用されることがあります。
    避妊薬としては、エストロゲンと組み合わせて複合経口避妊薬として使用され、排卵の抑制、子宮内膜の変化、精子の子宮への到達阻害を通じて妊娠を防ぎます。
    また、月経不順の治療や生理痛の緩和、過多月経の改善にも利用されることがあります。
    ホルモン補充療法では、閉経後の女性におけるホルモンバランスの調整にも役立ちます。

  • 質問:
    ノルゲストレルの使用方法を教えてください
    回答:

    ノルゲストレルを含む避妊薬は、通常1日1錠、決まった時間に服用するのが一般的です。
    また、21日間連続して服用し、その後7日間の休薬期間を設けることが多いです。
    ただし、この休薬期間中に月経様出血が起こることがあります。
    ノルゲストレルを単独で使用する場合もありますが、エストロゲンと組み合わせた複合避妊薬として使用されることが多いです。
    服用を忘れた場合は、気づいた時点ですぐに服用し、次回の服用時間が近い場合は1錠のみを服用します。
    複数回の服用忘れが続いた場合は、他の避妊方法を併用することがおすすめされています。

  • 質問:
    ノルゲストレルと他の避妊薬の違いは何ですか?
    回答:

    ノルゲストレルは、プロゲスチンと呼ばれる合成プロゲステロンの一種であり、他の避妊薬に含まれるプロゲスチンとは異なる特性を持っています。
    例えば、レボノルゲストレルはノルゲストレルの一つの異性体であり、より強力なプロゲスチン効果を持つとされています。
    ノルゲストレルを含む避妊薬は、エストロゲンと組み合わせることで、排卵抑制、子宮内膜の変化、子宮頸管粘液の増粘を通じて妊娠を予防します。
    他のプロゲスチンとの違いは、作用の強さや副作用のプロファイルにあります。

  • 質問:
    ノルゲストレルの価格はどれくらいですか?
    回答:

    レボノルゲストレルは、日本国内で承認された緊急避妊薬です。
    この薬剤は保険適用外であるため、公的な薬価は設定されていません。
    一般的な価格は医療機関によって異なりますが、1回分(1錠)で約7,000円~12,000円です。
    ただし、この価格には診察料や処方料が含まれていない場合があり、実際の総額はこれより高くなる可能性があります。
    また、医療機関によって価格設定が異なるため、正確な費用は直接医療機関に確認することをおすすめします。

  • 質問:
    ノルゲストレルはどのようなメカニズムで作用しますか?
    回答:

    ノルゲストレルは、プロゲステロン受容体に結合してその作用を模倣し、排卵を抑制することで妊娠を防ぎます。
    具体的には、視床下部と下垂体に働きかけて、黄体形成ホルモンと卵胞刺激ホルモンの分泌を抑制し、排卵を防ぎます。
    また、子宮内膜を変化させて受精卵の着床を防ぎ、子宮頸管粘液を厚くすることで精子の移動を妨げます。
    これらの作用により、ノルゲストレルは効果的な避妊に繋がります。
    このように複合経口避妊薬の一部として使用される場合、エストロゲンと協力して妊娠を防ぐため、より高い避妊効果を発揮します。

  • 質問:
    ノルゲストレルの過剰摂取時の対処法は何ですか?
    回答:

    ノルゲストレルの過剰摂取は、通常、重篤な健康リスクを引き起こすことは少ないですが、吐き気、嘔吐、下腹部痛、不正出血などの症状が現れる可能性があります。
    過剰摂取が疑われる場合は、できるだけ早く医師に相談し、指示を仰ぐことが重要です。
    また、過剰摂取が発生した場合、特に子どもが誤って摂取した場合には、直ちに医療機関を受診し、必要に応じて適切な処置を受けることが重要です。
    意図的な過剰摂取を避け、ノルゲストレルを含む薬剤は指示された用量を厳守し、適切に管理することが求められます。

  • 質問:
    ノルゲストレルは月経周期にどのような影響を与えますか?
    回答:

    通常、ノルゲストレルを含む避妊薬を服用すると、排卵が抑制されるため、月経周期が規則的になります。
    また、月経痛や過多月経が軽減されることが多いです。
    ただし、初期には不正出血や月経量の変化が見られることがあり、特に服用開始後の数ヵ月間は不規則な出血が起こることがあります。
    これらの影響は、身体が薬に適応するにつれて軽減する傾向がありますが、長期間にわたって続く場合は、医師に相談して適切な対処を受けることが重要です。
    ノルゲストレルの服用中は、月経が通常よりも軽く、短くなることが一般的です。

  • 質問:
    ノルゲストレルとレボノルゲストレルの違いは何ですか?
    回答:

    ノルゲストレルとレボノルゲストレルは、どちらも合成プロゲステロンの一種ですが、化学構造と作用強度に違いがあります。
    レボノルゲストレルは、ノルゲストレルの活性型異性体であり、より強力なプロゲスチン作用を持ちます。
    これにより、レボノルゲストレルは緊急避妊薬として高い効果を発揮し、また低用量での使用が可能です。
    ノルゲストレルは複合経口避妊薬やプロゲスチン単独の避妊薬として使用されることが多く、レボノルゲストレルは緊急避妊薬や一部の定期的な避妊薬として使用されます。
    どちらの薬剤も避妊に効果的ですが、使用目的や効果の持続時間に応じて適切な薬剤が選ばれます。

  • 質問:
    レボノルゲストレルはどのくらいの時間で効果がありますか?
    回答:

    レボノルゲストレルは、排卵を抑制することで妊娠を防ぐ効果があります。
    緊急避妊薬として服用した場合、通常は服用後1~2時間以内に吸収され、効果を発揮し始めます。
    性行為後72時間以内に服用することで最も高い避妊効果が得られますが、できるだけ早く服用することが推奨されています。
    72時間を超えて服用する場合でも一定の効果は期待できますが、避妊率は低下するため迅速な対応が重要です。
    このように、レボノルゲストレルは排卵前に服用することで最大の効果を発揮し、受精や着床を防ぐことができます。

  • 質問:
    レボノルゲストレルは何時間後に服用しますか?
    回答:

    レボノルゲストレルは、性行為後72時間以内に服用することが推奨されています。
    また、避妊効果を最大限に引き出すためには、性行為後できるだけ早く服用することが重要です。
    具体的には、12時間以内に服用することで妊娠を防ぐ効果が約95%に達するとされています。
    72時間を過ぎて服用する場合でも一定の効果は期待できますが、避妊率は徐々に低下します。
    また、120時間(5日)以内に服用する緊急避妊薬もありますが、レボノルゲストレルの使用は72時間以内が標準的です。

  • 質問:
    レボノルゲストレルの成分は何ですか?
    回答:

    レボノルゲストレルは、合成プロゲステロンであるノルゲストレルの活性型異性体で、主に避妊薬として使用されることが一般的です。
    また、レボノルゲストレルは単独で、またはエストロゲンと組み合わせて避妊薬の成分として使用されます。
    緊急避妊薬としてのレボノルゲストレルは、高用量で使用され、排卵を抑制することで妊娠を防ぎます。
    ホルモンバランスを調整し、子宮内膜の変化を引き起こすことで、受精卵の着床を防ぐ効果もあります。

  • 質問:
    レボノルゲストレルは何ホルモンですか?
    回答:

    レボノルゲストレルは、合成されたプロゲステロンで、プロゲスチンと呼ばれるホルモンの一種です。
    プロゲステロンは、自然に女性の体内で分泌されるホルモンで、主に妊娠の維持や月経周期の調整に関与しています。
    レボノルゲストレルは、このプロゲステロンの作用を模倣し、排卵の抑制、子宮内膜の変化、子宮頸管粘液の増粘など、避妊に必要な一連の生理反応を引き起こします。
    このように、緊急避妊薬として使用される場合、レボノルゲストレルは高い効果を発揮し、妊娠を防ぐために重要な役割を果たします。

  • 質問:
    レボノルゲストレルの避妊率はどれくらいですか?
    回答:

    レボノルゲストレルの避妊率は、性行為後の服用タイミングに大きく依存します。
    性行為後12時間以内に服用した場合、避妊率は約95%に達します。
    72時間以内に服用した場合でも、避妊率は約85%~90%と高い水準を維持します。
    しかし、72時間を過ぎると避妊効果は低下し始めます。
    このように、レボノルゲストレルは排卵を抑制することで妊娠を防ぐ効果がありますが、排卵後に服用した場合の避妊効果は低くなります。

  • 質問:
    レボノルゲストレルはどうやって代謝されますか?
    回答:

    レボノルゲストレルは、肝臓で代謝されるホルモンです。
    服用後、肝臓の酵素によって代謝され、活性を持たない代謝産物に変換されます。
    これらの代謝産物は、その後、腎臓を通じて尿中に排出されます。
    レボノルゲストレルの代謝には、主にCYP3A4という酵素が関与しており、この酵素を誘導または阻害する薬剤との併用には注意が必要です。
    肝機能が低下している患者さんでは、レボノルゲストレルの代謝が遅くなる可能性があり、薬剤の血中濃度が上昇することがあります。
    したがって、肝機能に問題がある場合や他の薬剤を併用する場合は、医師に相談することが重要です。

  • 質問:
    レボノルゲストレルが配合されたピルはありますか?
    回答:

    レボノルゲストレルが配合されたピルは緊急避妊薬の「ノルレボ」です。
    ノルレボは、排卵を抑制し、子宮内膜の変化を引き起こすことで避妊効果を発揮します。
    レボノルゲストレルを含むピルは避妊効果が高く、副作用も比較的少ないとされており、日常的な避妊や緊急避妊のために使用されます。
    使用に際しては、医師の指導のもとで適切に服用することが推奨されています。

  • 質問:
    レボノルゲストレルは市販されていますか?
    回答:

    レボノルゲストレルは、日本国内では緊急避妊薬として承認されていますが、現在のところ市販されていません。
    この薬剤は処方箋が必要な医療用医薬品に分類されており、薬局での一般販売は行われていません。
    入手するには、産婦人科などの医療機関を受診し、医師の診察と処方を受ける必要があります。
    緊急避妊薬の市販化については議論が続いていますが、2024年8月時点では実現していません。
    このように、レボノルゲストレルは保険適用外の薬剤であるため、費用は全額自己負担となります。

  • 質問:
    ノルゲストレルと他の薬の併用は問題ないですか?
    回答:

    ノルゲストレルと他の薬剤の併用には注意が必要です。
    特に、抗てんかん薬や抗結核薬、リファンピシンなどの薬剤は肝臓の酵素を誘導し、ノルゲストレルの代謝を促進することで、その避妊効果を減少させる可能性があります。
    また、セントジョーンズワートなどのハーブ製品も、同様にノルゲストレルの効果を弱める可能性があります。
    ただし、他の薬剤と併用する場合は、必ず医師に相談し、適切な指導を受けることが重要です。
    また、併用による影響が懸念される場合は、用量の調整や代替薬の選択が検討されることがあります。

  • 質問:
    ノルゲストレルは妊娠中に使用しても安全ですか?
    回答:

    ノルゲストレルは、妊娠中には使用されるべきではありません。
    妊娠が確認された場合は、直ちにノルゲストレルを含む避妊薬の使用を中止し、医師に相談することが推奨されています。
    ノルゲストレルは胎児に対する潜在的なリスクがあり、妊娠中の使用は安全ではないとされています。
    妊娠中に誤ってノルゲストレルを服用した場合は、医師の診察を受け、適切な対処を行うことが重要です。
    妊娠中のホルモン療法や避妊方法については、必ず医師の指導のもとで安全に選ぶようにしましょう。