• カナ
    テネリグリプチン
  • 英語名
    Teneligliptin
  • 化学式
    C22H30N6OS
  • 分子量
    426.580 g/mol

テネリグリプチンの効果と特徴

テネリグリプチンは、2型糖尿病の治療に用いられる経口血糖降下薬です。
DPP-4阻害薬と呼ばれる種類に属し、血糖値を低下させる働きがあります。

テネリグリプチンの主な作用は、インクレチンというホルモンの分解を抑制することです。
インクレチンは血糖値に応じてインスリンの分泌を促進し、グルカゴンの分泌を抑制します。
テネリグリプチンはこのインクレチンの作用を延長させることで、血糖値のコントロールを助けます。

この薬の特徴は、1日1回の服用で効果が持続することです。
また、腎機能が低下している患者でも用量調整が不要な点も特徴の一つです。

テネリグリプチンと生活習慣

より効果的に血糖値をコントロールするなら、テネリグリプチンの服用の他、以下のような生活習慣改善に取り組んでみましょう。

  • バランスの取れた食事
    炭水化物、タンパク質、脂質をバランス良く摂取しましょう。
    特に、食物繊維を多く含む野菜や全粒穀物を積極的に取り入れることが大切です。

  • 規則正しい食事
    1日3食、決まった時間に食事をとることで、血糖値の変動を抑えやすくなります。

  • 適度な運動
    ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を1日30分程度行うのが良いでしょう。
    運動は血糖値を下げる効果があります。

  • 体重管理
    適正体重を維持することで、インスリンの働きが改善されます。

  • 十分な睡眠
    良質な睡眠は血糖コントロールに重要です。
    7~8時間の睡眠を心がけましょう。

  • ストレス管理
    ストレスは血糖値を上昇させる要因になります。
    瞑想やヨガなど、自分に合ったストレス解消法を見つけましょう。

テネリグリプチン服用時の注意点

テネリグリプチンを服用する際は、以下の点に注意が必要です。

  • 低血糖
    テネリグリプチン単独では低血糖のリスクは低いですが、他の糖尿病薬と併用する場合は注意が必要です。
    低血糖の症状(めまい、冷や汗、手の震えなど)に気をつけましょう。

  • 膵炎
    まれに急性膵炎を引き起こす可能性があります。
    激しい腹痛や嘔吐などの症状が現れた場合は、すぐに医師に相談してください。

  • 皮膚症状
    水疱性類天疱瘡という皮膚の病気を引き起こす可能性があります。
    皮膚に水ぶくれや痛みが特徴です。

  • アルコール
    アルコールは血糖値に影響を与えるため、過度の飲酒は避けましょう。

テネリグリプチンと他の糖尿病治療

テネリグリプチンは、他の糖尿病治療法と併用されることがあります。

  • メトホルミンとの併用
    インスリン抵抗性を改善するメトホルミンとの併用は、相乗効果が期待できます。

  • スルホニル尿素薬との併用
    インスリン分泌を促進するスルホニル尿素薬との併用も効果的ですが、低血糖に注意が必要です。

  • インスリン療法との併用
    インスリン注射と併用することで、より良好な血糖コントロールが期待できます。

テネリグリプチンを含有する医薬品

テンライファインの商品画像
販売価格 2,480円~
1錠 50円~

テンライファインとは テンライファインは、2型糖尿病の治療に用いられる経口血糖降下薬であり、有効成分はテネリグリプチンとメトホルミン塩酸塩です。 この薬剤は、DPP-4(ジペプチジルペプチダーゼ-4)阻害薬に分類され、インスリンの分泌を促進し、血糖値を効果的にコントロールすることを目的としています。 テネリグリ...

有効成分
メトホルミン塩酸塩 テネリグリプチン

よくあるご質問(FAQ)

  • 質問:
    テネリグリプチンとは何ですか?
    回答:

    テネリグリプチンは、2型糖尿病の治療に用いられる経口血糖降下薬です。
    一般名はテネリグリプチンブロミド水和物で、DPP-4阻害剤に分類されます。
    DPP-4酵素を選択的に阻害することで、インクレチンホルモン(GLP-1、GIP)の分解を抑制します。
    その結果、インスリン分泌が促進され、血糖値を下げることが可能です。
    テネリグリプチンは食事の影響を受けずに服用できるため、患者の服薬アドヒアランスが向上するというメリットがあります。
    また、他の経口血糖降下薬や注射薬との併用も可能で、単独療法や併用療法を選択することもできます。

  • 質問:
    テネリグリプチンの副作用は何ですか?
    回答:

    テネリグリプチンの主な副作用は、下痢、便秘、腹部不快感、浮動性めまい、肝機能障害(AST・ALT上昇)、低血糖などです。
    特に低血糖のリスクには注意が必要で、他の糖尿病薬と併用する際も低血糖症状に留意する必要があります。
    テネリグリプチンはDPP-4酵素を阻害し、インクレチンホルモンの分解を抑制することで、インスリン分泌を促進して血糖値を下げます。
    服用方法は通常1日1回20mgの経口投与ですが、効果不十分な場合は40mgに増量でき、食事の有無にかかわらず服用可能です。
    低血糖症状に注意が必要な点や、肝・腎機能障害患者では使用上の制限があることに留意しましょう。

  • 質問:
    テネリグリプチンはどのように作用しますか?
    回答:

    テネリグリプチンはDPP-4(ジペプチジルペプチダーゼ-4)という酵素を阻害します。
    DPP-4はインクレチンホルモン(GLP-1、GIP)を分解する働きがあるため、DPP-4を阻害することでインクレチンホルモンの分解が抑制されます。
    インクレチンホルモンは膵臓からのインスリン分泌を促進する作用があるため、結果としてインスリン分泌が高まり、血糖値が下がります。
    このようにテネリグリプチンは血糖値が高い状態でインスリン分泌を促進するため、低血糖のリスクを抑えながら血糖コントロールを行うことができます。

  • 質問:
    テネリグリプチンの服用方法はどうなっていますか?
    回答:

    テネリグリプチンの服用方法は、通常、成人には1日1回、テネリグリプチンとして20mgを経口投与します。
    効果が不十分な場合には、医師の指示の下で最大40mgに増量することができます。
    また、テネリグリプチンは食事の影響を受けにくいので、食前・食後を問わずに服用できます。
    さらに服用時間は特に指定されておらず、患者のライフスタイルに合わせて服用することが推奨されています。
    ただ、低血糖のリスクがあるため、他の糖尿病治療薬と併用する場合には注意が必要です。
    また、肝機能や腎機能に障害がある患者に対しては、使用前に医師と相談することが重要です。

  • 質問:
    テネリグリプチンを服用する際の注意点は何ですか?
    回答:

    テネリグリプチンを服用する際の注意点は、低血糖症状のリスクです。
    他の糖尿病薬と併用する場合も、低血糖のリスクがあるため、患者は低血糖の兆候と対処法を理解した上で使用することが大切です。
    特に肝機能障害のある患者では、使用に注意が必要とされています。
    また、重篤な腎機能障害患者や重症ケトーシス、糖尿病性昏睡、重症感染症の合併例では禁忌となります。
    さらに過量投与してしまった場合は、血液透析で一部の薬剤が除去できる可能性があるため、医師に相談するようにしましょう。

  • 質問:
    テネリグリプチンの一般名は何ですか?
    回答:

    テネリグリプチンの一般名は「テネリグリプチン臭化水素酸塩水和物」です。
    この薬剤は、DPP-4阻害薬(ジペプチジルペプチダーゼ-4阻害薬)に分類され、血糖値を下げる効果があります。
    商品名としては「テネリア」として広く知られています。
    DPP-4阻害薬は、インクレチンというホルモンを分解するDPP-4酵素を抑制することで、インクレチンの働きを維持し、食事により分泌されるインスリンの量を増やすことで血糖値を調節します。
    この作用により、食事の後でも血糖値が急激に上がるのを防ぎます。
    また、テネリグリプチンは、日本国内で開発された薬剤であり、その効能や安全性が多くの臨床試験によって確認されています

  • 質問:
    テネリグリプチンの禁忌は何ですか?
    回答:

    テネリグリプチンが禁忌とされているのは、まず、重度の腎機能障害を持つ患者さんです。
    これは、腎臓が薬剤を適切に排出できず、副作用のリスクが高まるためです。
    次に、重症ケトーシス、糖尿病性昏睡、または昏睡前の状態にある患者さんにも禁忌とされています。
    これらの状態では、急激な血糖値の変動が命にかかわるためです。
    また、重度の感染症や重大な手術後の患者さんにも禁忌とされています。
    これらの状況の患者さんは、身体がストレス状態にあり、糖尿病の管理が複雑になるためです。

  • 質問:
    テネリグリプチンは腎機能と関連がありますか?
    回答:

    テネリグリプチンは腎機能と密接に関連しています。
    この薬剤は主に腎臓を通じて排泄されるため、腎機能が低下している患者さんに使用する際には注意が必要です。
    軽度から中等度の腎機能障害を持つ患者さんでも、医師の厳密な監視下での使用が推奨されていますが、重度の腎機能障害を持つ患者さんには使用が禁忌とされています。
    また、テネリグリプチンの投与量は腎機能に基づいて調整される場合があります。
    具体的には、腎機能が低下している患者さんには通常より低い投与量が推奨され、定期的な腎機能のモニタリングが重要となります。
    これは、腎機能の悪化が薬剤の排泄をさらに遅らせ、副作用のリスクを高める可能性があるためです。

  • 質問:
    テネリグリプチンは痩せますか?
    回答:

    テネリグリプチン自体には直接的に体重を減少させる効果はないとされています。
    しかし、テネリグリプチンはDPP-4阻害薬に分類される経口血糖降下薬で、体重が増えにくい薬剤に分類されています。
    これは血糖コントロールが良好になれば、過剰な尿糖排泄が抑えられるため、二次的な体重減少効果が期待できる可能性があるためです。
    体重変化には個人差が大きく、単にテネリグリプチンを服用しただけでは必ずしも痩せるわけではないことには注意しましょう。
    体重を減らすには適切な食事療法や運動療法などを組み合わせることが重要です。

  • 質問:
    テネリグリプチンの作用は何ですか?
    回答:

    テネリグリプチンは、DPP-4(ジペプチジルペプチダーゼ-4)阻害薬に分類される糖尿病治療薬で、この薬剤は、インクレチンというホルモンを分解するDPP-4酵素を阻害することで、インクレチンの作用を延長させます。
    インクレチンは、食事摂取後に腸管から分泌され、インスリンの分泌を促進し、グルカゴンの分泌を抑制するホルモンです。
    また、インスリンは血糖値を下げる役割を果たし、グルカゴンは血糖値を上げるホルモンです。
    テネリグリプチンは、これらのホルモンのバランスを調整することで、食後の血糖値の上昇を抑え、全体的な血糖コントロールを改善します。

  • 質問:
    テネリグリプチンは何系に分類されますか?
    回答:

    テネリグリプチンはDPP-4阻害剤に分類される経口血糖降下薬です。
    DPP-4(ジペプチジルペプチダーゼ-4)は、インクレチンホルモン(GLP-1、GIP)を分解する酵素です。
    テネリグリプチンはこのDPP-4を阻害することで、インクレチンホルモンの分解を抑え、その結果インスリン分泌を促進し血糖値を下げます。
    テネリグリプチンはインクレチンの作用を増強させることで血糖コントロールを行う、DPP-4阻害剤という新しいタイプの経口血糖降下薬です。

  • 質問:
    テネリグリプチンはいつ飲みますか?
    回答:

    テネリグリプチンは1日1回の経口投与が一般的で、服用時間は特に決まっていませんが、毎日決まった時間に服用することが推奨されています。
    また、食事の有無にかかわらず服用できるのがテネリグリプチンの特徴です。
    つまり、空腹時でも食後でも服用可能です。
    服用を忘れた場合は、次の服用時間までに24時間以上あれば服用し、24時間未満であれば服用をスキップするよう推奨されています。
    これは過剰投与による副作用リスクを避けるためです。
    テネリグリプチンは食事の影響を受けずに服用できることと、自分で飲む時間を調整できることがメリットといえるでしょう。

  • 質問:
    テネリグリプチンの排泄経路は何ですか?
    回答:

    テネリグリプチンは主に腎臓を通じて排泄されます。
    経口投与されたテネリグリプチンは身体で代謝されることなく、ほとんどが未変化体のまま尿中に排泄されます。
    そのため、腎機能が低下している患者さんでは排泄が遅れる可能性があり、使用に際して特に注意が必要です。
    軽度から中等度の腎機能障害を持つ患者さんに対しては、医師の観察下で慎重に使用することが推奨されていますが、重度の腎機能障害を持つ患者さんには使用が禁忌とされています。
    このため、定期的な腎機能のモニタリングが重要となります。

  • 質問:
    テネリグリプチンは低血糖になることがありますか?
    回答:

    テネリグリプチン自体は、単独で使用した場合に低血糖を引き起こすリスクは比較的低いとされています。
    これは、テネリグリプチンが血糖値の調整を食後に限定し、空腹時の血糖値にはあまり影響を与えないためです。
    しかし、他の糖尿病治療薬、特にインスリンやスルホニル尿素(SU)薬と併用する場合には、低血糖のリスクが増加する可能性があります。
    低血糖症状には、めまい、発汗、動悸、手の震え、集中力の低下、意識の混濁などが含まれます。
    これらの症状が現れた場合には、迅速に糖分を摂取することで対処することが重要です。
    患者さんには低血糖の兆候と対処法について十分に理解してもらうことが推奨されています。

  • 質問:
    テネリグリプチンは肝機能と関連がありますか?
    回答:

    テネリグリプチンは、肝機能と関連があるといわれています。
    この薬剤は主に腎臓を通じて排泄されるため、肝臓での代謝が少ないとされていますが、肝機能が著しく低下している患者さんに対しては、使用に際して注意が必要です。
    肝機能障害があると、他の薬剤の代謝が影響を受ける可能性があり、全体的な薬物療法の管理が複雑になる可能性があります。
    肝機能障害の患者さんに対してテネリグリプチンを使用する場合には、医師の厳密な観察が推奨されています。
    肝機能が正常に働かないと、薬剤の効果や副作用の現れ方が変わる可能性があるためです。
    また、肝機能障害が進行している患者さんでは、他の糖尿病治療薬と比較しても、医師による慎重な判断が必要です。

  • 質問:
    テネリグリプチンの価格はどれくらいですか?
    回答:

    テネリグリプチンの価格は、製品の用量によって異なりますが、2024年6月現在、テネリグリプチン錠20mgの1錠あたりの価格は約115円で、テネリグリプチン錠40mgの場合、1錠あたりの価格は約172円とされています。
    これらの価格は薬局や処方の状況により多少変動する可能性がありますが、一般的にはこの範囲内で販売されることが多いです。
    なお、ジェネリック医薬品も存在し、これらは先発薬よりも低価格で提供されることが多いです。

  • 質問:
    テネリグリプチンを服用することで体重に影響はありますか?
    回答:

    テネリグリプチンは、直接的な体重減少効果を持たないとされています。
    DPP-4阻害薬としての主な役割は血糖値の管理にあり、インスリン分泌を促進し、グルカゴン分泌を抑制することだからです。
    臨床試験においても、テネリグリプチンの服用が体重に顕著な影響を与えることは報告されていません。
    しかし、一部の患者さんでは、血糖コントロールの改善に伴って間接的に体重が変動する可能性があります。
    体重管理が重要な場合は、適切な食事療法や運動療法と併用することが推奨されています。

  • 質問:
    テネリグリプチンとメトホルミンの違いは何ですか?
    回答:

    テネリグリプチンとメトホルミンは、2型糖尿病の治療に使用される薬剤ですが、それぞれの作用機序と適応は異なります。
    テネリグリプチンはDPP-4(ジペプチジルペプチダーゼ-4)阻害薬に分類され、インクレチンホルモン(GLP-1とGIP)の分解を抑制することで、インスリン分泌を促進し、グルカゴン分泌を抑制します。
    これにより、食後の血糖値の急上昇を防ぎ、全体的な血糖コントロールを改善します。
    一方、メトホルミンはビグアナイド系薬に分類され、肝臓での糖新生を抑制し、筋肉が糖を取り込む量を増加させることで血糖値を下げます。
    メトホルミンは、特に肥満のある2型糖尿病患者さんに対して第一選択薬として使用されることが多く、その作用によりインスリン抵抗性も改善します。

  • 質問:
    テネリグリプチンを長期間使用しても問題はありませんか?
    回答:

    テネリグリプチンは長期間の使用が可能です。
    臨床試験では、テネリグリプチンの長期使用が血糖コントロールの改善に効果的であることが示されています。
    長期使用においても、一般的には副作用のリスクは低いため、使用を続けてもよいと考えられています。
    ただし、長期間使用する場合でも、定期的な医師の観察が必要です。
    特に腎機能や肝機能に影響を与える可能性があるため、これらの機能の定期的なチェックが推奨されています。
    また、他の糖尿病治療薬と併用する場合には、低血糖のリスクが増加することがあるため、注意が必要です。
    個々の患者さんの健康状態によっては、長期使用に適さない場合もあり、特に重篤な腎機能障害や肝機能障害のある患者さんには使用が禁忌とされています。