• カナ
    ロスバスタチンカルシウム
  • 英語名
    Rosuvastatin Calcium
  • 化学式
    (C22H27FN3O6S)2Ca
  • 分子量
    1001.14 g/mol

ロスバスタチンカルシウムは何の薬?

ロスバスタチンカルシウムは、高コレステロール血症や脂質異常症の治療に使用される薬剤です。
スタチン系薬剤の一種で、体内でのコレステロール生成を抑制する強力な作用を持っています。

ロスバスタチンには以下のような主な効果があります。

  • LDLコレステロール低下作用
    ロスバスタチンは、特に悪玉コレステロールとして知られるLDLコレステロールを強力に低下させます。
    LDLコレステロールの低下は、動脈硬化のリスクを減少させ、心臓病や脳卒中の予防につながります。

  • 総コレステロール低下作用
    LDLコレステロールだけでなく、体内の総コレステロール量も効果的に減少させます。

  • 中性脂肪低下作用
    中性脂肪(トリグリセリド)の値も下げる効果があり、脂質異常症の総合的な改善に貢献します。

  • HDLコレステロール増加作用
    善玉コレステロールと呼ばれるHDLコレステロールを増加させる効果もあります。
    HDLコレステロールは、体内の余分なコレステロールを取り除く働きがあります。

ロスバスタチンの一般的な使用方法は以下の通りです。

  • 通常、1日1回服用します。

  • 服用時間は、毎日同じ時間帯に服用することが望ましいです。

  • 医師の指示に従い、適切な用量を服用してください。

服用開始後、効果が現れるまでに数週間かかることがあります。
定期的に血液検査を行い、コレステロール値の変化を確認します。

ロスバスタチンと他の治療法

ロスバスタチンは、他のコレステロール低下療法と併用されることもあります。

例えば、エゼチミブなどの他の脂質異常症治療薬と併用することで、より強力なコレステロール低下効果が期待できます。
また、コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控えた食事療法と組み合わせることで、より効果的にコレステロール値を改善できます。

運動療法との併用もおすすめです。
適度な有酸素運動を行うことで、薬物療法の効果を増強し、総合的な心血管リスクの低減につながります。

ロスバスタチンの特徴と他のスタチン系薬剤との比較

ロスバスタチンは、他のスタチン系薬剤と比較して以下のような特徴があります。

  • 強力なLDLコレステロール低下作用
  • 長い半減期による持続的な効果
  • 腎臓からの排泄が少なく、肝臓で代謝される割合が高い
  • 食事の影響を受けにくい

これらの特徴により、ロスバスタチンは比較的低用量で効果を発揮し、1日1回の服用で済むなど、患者にとって使いやすい薬剤となっています。
生活習慣を見直し、薬のサポートを受ければ症状改善に期待できます。

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有効成分
ロスバスタチンカルシウム

よくあるご質問(FAQ)

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムとはどんな薬ですか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムは、血中のコレステロール値を下げる薬剤であり、以下のような病気の治療に用いられています。
    ・高コレステロール血症
    ・家族性高コレステロール血症
    作用機序は以下の2つです。
    ・肝臓でコレステロールの合成に働く酵素(HMG-CoA還元酵素)を阻害
    ・肝臓のLDL(悪玉コレステロール)受容体を増やす
    このような作用により、コレステロールの合成が抑えられると同時に、肝臓へのコレステロールの取り込みが増加し、結果として血中のコレステロール値が減少します。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムはどのような人が飲みますか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムは、以下のような方が服用する薬剤です。
    ・高コレステロール血症
    ・家族性高コレステロール血症
    ただし、以上に当てはまる方でも、以下のような方は服用が禁止されています。
    ・ロスバスタチンカルシウムに対して、アレルギーのある方
    ・以下のような肝機能が低下する病気をお持ちの方
    急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝がん、黄疸
    ・妊婦または妊娠している可能性のある方
    ・授乳中の方
    ・シクロスポリン(免疫抑制剤)を投与中の方
    ロスバスタチンカルシウムには、以上以外にも服用に注意すべき人や薬があります。
    必ず医師の診察を受けて、ロスバスタチンカルシウムを使用してください。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムは1日何錠まで飲めますか?
    回答:

    通常、ロスバスタチンカルシウムを1日に服用できる量は、以下の通りです。
    ・2.5mg錠:4週間使用後、LDL-コレステロール値の低下が不十分な場合は、1日最大4錠まで服用できます。また、1日4錠服用してもLDL-コレステロール値の低下が不十分な場合や、重症(家族性高コレステロール血症など)の場合は、1日最大8錠まで服用できます。
    ・5mg錠:4週間使用後、LDL-コレステロール値の低下が不十分な場合は、1日最大2錠まで服用できます。また、1日2錠服用してもLDL-コレステロール値の低下が不十分な場合や、重症(家族性高コレステロール血症など)の場合は、1日最大4錠まで服用できます。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムの副作用は何ですか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムは、一般的に以下のような副作用が報告されています。
    【主な副作用】
    ・筋肉痛
    ・かゆみ
    ・発疹
    ・蕁麻疹
    【まれな副作用】
    ・横紋筋融解症:手足のこわばり、手足のしびれ、脱力感、筋肉の痛み、尿が赤褐色になる
    ・ミオパチー:筋肉の痛み、筋肉のこわばり、筋力の低下、筋萎縮
    ・重症筋無力症:手足のこわばり、手足のしびれ、筋肉の痛み、脱力感、筋力の低下
    これら以外にも、いくつかの副作用が知られています。
    ロスバスタチンカルシウムを服用中に身体に異常を感じた場合は、すぐに担当の医師や薬剤師に相談してください。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムには痒みがありますか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムは、痒みなどの皮膚症状が副作用として報告されています。
    痒みに関係する副作用としては、以下のようなものがあります。
    ・発疹
    ・蕁麻疹
    ・痒み
    ・アレルギー
    以上以外にも、ロスバスタチンカルシウムにはいくつかの副作用が知られています。
    ロスバスタチンカルシウムを使用中にこのような副作用が現れた場合や、身体に異常を感じた場合は、速やかに担当の医師または薬剤師に相談してください。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムは痩せますか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムは、血中のコレステロールを下げる薬剤です。
    肝臓でコレステロールの合成に関係する酵素(HMG-CoA還元酵素)の働きを抑えることにより、コレステロールの生成を抑えます。
    また、コレステロールが下がることによって、肝臓のLDL(悪玉コレステロール)受容体が増え、LDLが肝臓に取り込まれることで、さらに血中コレステロールが下がります。
    そのため、ロスバスタチンカルシウムは、直接的に体重を減らす効果はありません。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウム錠の一般名は何ですか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウム錠の一般名は、以下のとおりです。
    ・和名:ロスバスタチンカルシウム(JAN)
    ・洋名:Rosuvastatin Calcium(JAN、INN)
    世界共通の医薬品の固有名詞であるINN(医薬品国際一般名称)と、日本独自の固有名詞であるJAN(日本医薬品一般名称)の両方に命名されています。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムはどのようにしてコレステロールを下げますか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムは、肝臓におけるコレステロール合成の鍵となる酵素「HMG-CoA還元酵素」の働きを阻害します。
    この酵素の働きが抑えられると、肝臓でのコレステロールの生成が減少し、血中コレステロール値が低下します。
    さらに、ロスバスタチンカルシウムは、肝臓でのLDL(悪玉コレステロール)受容体の数を増やします。
    これにより、肝臓はLDLコレステロールをより多く取り込むようになり、結果として血中LDLコレステロール値がさらに低下します。
    このように、ロスバスタチンカルシウムは2つの作用機序によって、コレステロール値を効果的に下げます。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムはどのようにして動脈硬化を予防しますか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムは、動脈硬化の原因となるコレステロールを効果的に低下させることで、動脈硬化の予防に貢献します。
    その作用機序は2つあります。
    1つ目は、肝臓におけるコレステロール合成に働く酵素「HMG-CoA還元酵素」を阻害することです。
    この酵素の働きが抑えられると、肝臓でのコレステロールの生成が減少し、血中コレステロール値が低下します。
    2つ目は、肝臓でのLDL受容体の数を増やすことです。
    これにより、肝臓はLDLコレステロールをより多く取り込むようになり、結果として血中LDLコレステロール値がさらに低下します。
    このようにして、ロスバスタチンカルシウムは、動脈硬化の進行を遅らせます。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムはどのようにして心臓病を予防しますか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムは、心臓病の主な原因となる動脈硬化を予防することで、心臓病のリスクを低減します。
    その作用は、主に2つあります。
    1つ目は、肝臓でのコレステロール合成を抑制することです。
    これにより、血中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が減少します。
    2つ目は、肝臓でのLDL受容体の数を増やすことです。
    これにより、肝臓はLDLコレステロールをより多く取り込み、血中から除去します。
    これらの作用により、血管壁へのコレステロールの蓄積が抑えられ、動脈硬化の進行が遅くなります。
    動脈硬化の進行を抑えることにより、心臓病の発症リスクを低減できます。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムはどのようにして血栓の形成を防止しますか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムは、血栓の形成を直接的に防止する作用はありませんが、動脈硬化の進行を抑えることで間接的に血栓の形成を予防する効果が期待できます。
    動脈硬化は、血管壁にコレステロールなどが蓄積し、血管が狭くなったり硬くなったりする状態です。
    進行すると血管が傷つきやすく、血栓ができやすい状態になります。
    ロスバスタチンカルシウムは、肝臓でのコレステロール合成を抑制し、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を減少させることで、動脈硬化の進行を遅らせます。
    これにより、動脈硬化を防ぎ、血栓の形成を予防する効果が期待できます。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムはどのようにしてLDLコレステロールを低減しますか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムは、肝臓でコレステロールの合成に関係する酵素(HMG-CoA還元酵素)の働きを抑えることにより、LDLコレステロールを減少させます。
    肝臓でHMG-CoA還元酵素の働きが阻害されると、コレステロールの生成が抑制され、血中のコレステロールが減少します。
    血中のコレステロールが減少すると、肝臓でのLDL(悪玉コレステロール)受容体が増加し、肝臓へのLDLコレステロールの取り込みが進むことで、血中のLDLコレステロールが減少します。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムはどのようにして血中脂質を調整しますか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムは、血中脂質の中でもコレステロールを低下させる効果があります。
    その作用機序は主に2つあります。
    1つ目は、肝臓におけるコレステロール合成の鍵となる酵素「HMG-CoA還元酵素」の働きを阻害することです。
    この酵素の働きが抑えられると、肝臓でのコレステロールの生成が減少し、血中コレステロール値が低下します。
    2つ目は、肝臓でのLDL(悪玉コレステロール)受容体の数を増やすことです。
    これにより、肝臓はLDLをより多く取り込むようになり、結果として血中コレステロール値がさらに低下します。
    これらの作用により、ロスバスタチンカルシウムは血中脂質を調整します。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムはどのようにして冠動脈疾患を予防しますか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムは、血中のコレステロールを低下させることで動脈硬化の進行を抑え、冠動脈疾患を予防します。
    そのメカニズムは2つあります。
    ・HMG-CoA還元酵素の阻害:ロスバスタチンカルシウムは、肝臓でのコレステロール合成に不可欠なHMG-CoA還元酵素の働きを阻害します。これにより、コレステロールの産生が減少し、コレステロールの血中濃度が低下します。
    ・LDL受容体増加:ロスバスタチンカルシウムは、肝臓におけるLDL受容体の数を増加させます。LDL受容体は、血液中のLDLコレステロールを取り込む役割を担っているため、コレステロールの血中濃度が低下します。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムはどのようにして心臓発作のリスクを減少させますか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムは、心臓発作の主な原因となる動脈硬化のリスクを低減することで、心臓発作を防ぎます。
    その仕組みは、主に2つの作用によるものです。
    ・コレステロール合成に必要な酵素「HMG-CoA還元酵素」の働きを抑えることで、血中のコレステロールを減少させます。
    コレステロールは動脈硬化を引き起こすため、その減少は心臓発作のリスク低下に繋がります。
    ・肝臓でのLDL受容体の数を増やします。LDL受容体は、血液中のLDLコレステロールを回収する役割を担っています。ロスバスタチンカルシウムによってLDL受容体が増加すると、血中のLDLコレステロールが低下し、動脈硬化の進行が抑制されます。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムの添加物は何ですか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムの添加物は、製品によって異なります。
    ロスバスタチンカルシウムを有効成分とする薬には、先発医薬品の「クレストール錠」や「クレストールOD錠」、複数の製薬会社から販売されているジェネリック医薬品があります。
    例えば、クレストール錠は、以下のような添加物が含まれています。
    乳糖水和物、結晶セルロース、第三リン酸カルシウム、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、トリアセチン、酸化チタン、黄色三二酸化鉄
    各製品の添加物の詳細は、薬の説明書を確認するか、医師や薬剤師に相談してください。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムは腎機能障害を起こしますか?
    回答:

    通常、ロスバスタチンカルシウムが腎機能障害を起こすことはまれですが、以下の方は注意が必要です。
    ・腎機能の検査値に異常のある方:フィブラート系の薬との併用で、急激な腎機能の悪化が起こることがあります。
    ・すでに腎臓に障害のある方、または過去に障害のあった方:急激な腎機能の悪化を伴う横紋筋融解症(筋肉が破壊される病気)が起こりやすいと報告されています。
    ・ニコチン酸、アゾール系抗真菌薬、マクロライド系抗生物質を併用している方:急激な腎機能の悪化を伴う横紋筋融解症が起こりやすいと報告されています。
    以上の方は、腎機能障害のリスクが高いため、医師の判断のもと慎重にロスバスタチンカルシウムを使用してください。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムは飲み合わせてはいけない薬はありますか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムは、シクロスポリンという免疫抑制薬との併用が禁止されています。
    なお、シクロスポリンは成分名であり、シクロスポリンを有効成分とする免疫抑制薬には「サンディミュン」や「ネオーラル」などがあります。
    ロスバスタチンカルシウムとシクロスポリンを併用すると、ロスバスタチンカルシウムの血中濃度が7倍に上昇することが報告されています。
    なお、併用は禁止ではないですが、ロスバスタチンカルシウムには併用に注意すべき薬がいくつか存在します。
    現在使用中の薬がある場合や、新しい薬を使い始める場合は、担当の医師または薬剤師に相談してください。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムと酸化マグネシウムは相互作用しますか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムは、酸化マグネシウムと相互作用しません。
    ロスバスタチンカルシウムを含む高コレステロール血症の治療薬である「クレストール錠」には、酸化マグネシウムが添加剤として含まれています。
    しかし、水酸化マグネシウムは、ロスバスタチンカルシウムと相互作用することが知られています。
    水酸化マグネシウムは酸を抑える薬として使用されますが、併用によりロスバスタチンカルシウムの血中濃度が50%に低下すると報告されています。
    そのため、水酸化マグネシウムとロスバスタチンカルシウムを併用する際は、ロスバスタチンカルシウムを服用後、2時間以上経ってから水酸化マグネシウムを服用してください。

  • 質問:
    ロスバスタチンカルシウムはいつまで飲めばいいですか?
    回答:

    ロスバスタチンカルシウムの適切な服用期間は、個人の状態や治療の目標によって異なります。
    重要なことは、定期的に診察を受け、医師の指示どおりにロスバスタチンカルシウムを服用することです。
    ロスバスタチンカルシウムを服用して体調がよくなったとき、自己判断で服用を中止すると、症状が悪化する可能性があります。
    また、効果がない場合、飲み続けても体調がよくなるわけではありません。
    定期的な診察を受け、医師と相談してロスバスタチンカルシウムの服用期間を決めてください。