サルメテロールキシナホ酸塩の成分画像
  • カナ
    サルメテロールキシナホサンエン
  • 英語名
    Salmeterol
  • 化学式
    C25H37NO4
  • 分子量
    415.57 g/mol

サルメテロールキシナホ酸塩の特徴と効果

サルメテロールキシナホ酸塩は、喘息やCOPDなどの呼吸器疾患の治療に使われる成分で、長時間作動型吸入気管支拡張剤と呼ばれています。
この薬は長時間作用型β2刺激薬(LABA)に分類されます。
気道の筋肉を緩めることで、呼吸を楽にする効果があります。

サルメテロールキシナホ酸塩の最大の特徴は、その効果の持続時間です。
1回の吸入で約12時間効果が続くため、1日2回の使用で24時間呼吸を楽に保てます。
これは短時間作用型の薬と比べて大きな利点となっています。

喘息では、気道の慢性的な炎症と過敏性が問題となります。
サルメテロールキシナホ酸塩は、気道を広げることで呼吸を楽にするだけでなく、気道の過敏性も軽減します。
COPDでは、気道の閉塞が固定化していますが、サルメテロールキシナホ酸塩は残存する可逆性の閉塞を改善し、呼吸機能を向上させます。

サルメテロールキシナホ酸塩の効果は以下のようなものです。

  • 気道を広げる
    気管支の筋肉を弛緩させ、空気の通り道を広げます。

  • 呼吸を楽にする
    息苦しさや喘鳴(ぜーぜーする音)を軽減します。

  • 長時間効果が持続
    12時間程度効果が続くため、夜間の症状も抑えられます。

  • 運動能力の改善
    運動時の息切れを軽減し、日常生活の質を向上させます。

注意点と副作用

サルメテロールキシナホ酸塩を使用する際は、以下の点に注意が必要です。

  • 急性症状への対応ではない
    この薬は即効性がないため、急な発作には使用しません。

  • 過度の使用を避ける
    1日2回以上の使用は避けましょう。
    効果が増すわけではなく、副作用のリスクが高まります。

  • 定期的な使用が大切
    効果を維持するためには、症状がなくても規則的に使用することが大切です。

  • 突然の中止は避ける
    長期使用後に急に止めると、症状が悪化する可能性があります。

  • 年齢による使用の違い
    高齢者では、サルメテロールキシナホ酸塩の代謝や排泄が遅くなる可能性があります。
    そのため、効果が強く現れたり、副作用が出やすくなったりすることがあります。
    医師は年齢を考慮して投与量を調整することがあります。

  • 薬物相互作用
    サルメテロールキシナホ酸塩は、特定の薬物と相互作用を起こす可能性があります。
    例えば、一部の抗うつ薬や抗不整脈薬との併用には注意が必要です。
    また、βブロッカーとの併用は、お互いの効果を打ち消す可能性があるため避けるべきです。

よくある副作用には以下のようなものがあります。

  • 手の震え
  • 心拍数の上昇
  • 筋肉のけいれん
  • 頭痛
  • のどの刺激感

これらの副作用の多くは軽度で一時的なものです。

サルメテロールキシナホ酸塩を含有する医薬品

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セロフロ吸入器250mcgとは セロフロ吸入器250mcgは、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に用いられる吸入ステロイド薬です。 有効成分はフルチカゾンプロピオン酸エステルとサルメテロールキシナホ酸塩です。 フルチカゾンプロピオン酸エステルは抗炎症作用を持つステロイドであり、 サルメテロールキシナホ酸塩は長...

有効成分
サルメテロールキシナホ酸塩

よくあるご質問(FAQ)

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩はどのような薬ですか?
    回答:

    サルメテロールキシナホ酸塩は、肺の気管支を拡げ、呼吸を楽にする薬剤です。
    【適応症】
    ・気管支喘息
    ・慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)
    【作用機序】
    ・β受容体に作用することで、気管支の筋肉を弛緩させ、気管支を拡張させます。
    【特徴】
    ・吸入器を使って、直接肺に届けるタイプの薬剤です。
    ・長時間作用型であり、1回の吸入で約12時間効果が持続します。そのため、1日2回の吸入で症状をコントロールできます。
    【注意点】
    即効性がないため、既に起こった発作を沈めたり、急激な症状の悪化を抑える効果は期待できません。
    このように、サルメテロールキシナホ酸塩は、つらい咳や息苦しさの症状を改善する薬剤です。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩はどのような病気に使われますか?
    回答:

    サルメテロールキシナホ酸塩は、肺の気管支を拡げ、咳や息苦しさを改善する薬剤です。
    そのため、サルメテロールキシナホ酸塩は、以下のような病気の治療に用いられます。
    ・気管支喘息
    ・慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)
    サルメテロールキシナホ酸塩は、β受容体に作用することにより、気管支平滑筋を弛緩させ、呼吸器症状を改善します。
    なお、サルメテロールキシナホ酸塩は即効性がないため、既に起こった発作や急激な症状の悪化には効果がありません。
    毎日、継続的に使用することで、以上の病気による症状を安定させます。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩の副作用は何ですか?
    回答:

    主な副作用として、動悸などが報告されています。
    また、まれに以下の重大な副作用が現れることがあります。
    ・重篤な血清カリウム値低下:脱力感、喉が渇く、息苦しい、手足の麻痺、筋力の低下、意識の低下、意識の消失
    ・ショック:冷汗が出る、めまい、顔面蒼白、手足が冷たくなる、意識の消失
    ・アナフィラキシー:全身のかゆみ、蕁麻疹、喉のかゆみ、ふらつき、動悸、息苦しい
    副作用であれば、主な自覚症状のうち、複数の症状が同じ時期に現れることが一般的です。
    身体に異常を感じた場合は、すぐに医師または薬剤師に相談してください。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩の適切な用量はどのくらいですか?
    回答:

    サルメテロールキシナホ酸塩の使用量と回数は、通常、1回50μgを1日2回、朝と就寝前に吸入します。
    ただし、適切な用量は年齢や体重、症状の重さ、他に使用している薬の有無によって異なることがあります。
    そのため、医師の指示に従い、決められた吸入方法をしっかり守ってください。
    自己判断で用量を変えるのは危険です。
    副作用のリスクが高まったり、症状が悪化したりする可能性があります。
    もし効果が感じられない、または副作用が気になる場合は、必ず医師に相談してください。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩はどのように使用すればよいですか?
    回答:

    サルメテロールキシナホ酸塩は、通常、1回50μgを1日2回、朝と就寝前に吸入します。
    基本的な吸入方法は、以下のとおりです。
    1.製品のカバーを「カチリ」と音がするまで開ける
    2.レバーを「カチリ」と音がするまで押す
    3.息を吐き出す
    4.吸入口をくわえ強く深く「スーッ」と息を吸い込む
    5.吸入後はうがいをし、喉や口の中に残った薬剤を洗い流す
    医師や薬剤師の説明や薬剤の説明書をよく確認し、正しくサルメテロールキシナホ酸塩を使用してください。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩の効果はどのくらい持続しますか?
    回答:

    通常、12時間効果が持続します。
    そのため、その間は次の吸入をしないでください。
    多く使用した場合、血清カリウム値低下などの副作用が現れることがあります。
    血清カリウム値低下が起こると、主に以下のような症状が現れ、最悪の場合、死に至ることもあります。
    ・脱力感
    ・喉が渇く
    ・息苦しい
    ・手足の麻痺
    なお、サルメテロールキシナホ酸塩の効果の持続時間は、使用する量や症状、年齢などによって異なります。
    医師から指示された使用方法を必ず守ってください。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩はどのようにして作用しますか?
    回答:

    サルメテロールキシナホ酸塩は、気管支の筋肉にあるβ受容体という場所に作用します。
    β受容体は、交感神経という神経系の一部であり、刺激を受けると気管支を拡げる働きがあります。
    サルメテロールキシナホ酸塩は、このβ2受容体を刺激することで、気管支の筋肉を弛緩させ、気道を広げます。
    また、炎症を起こす物質(ヒスタミン、ロイコトリエンなど)の生成を抑えることにより、気管支の炎症を改善します。
    このような作用により、サルメテロールキシナホ酸塩は、咳や痰、息苦しさなどの症状を改善します。
    そのため、喘息や慢性気管支炎、肺気腫の治療に用いられています。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩を長期間使用しても安全ですか?
    回答:

    サルメテロールキシナホ酸塩は、長期間使用しても安全な医薬品です。
    1年間、サルメテロールキシナホ酸塩を投与しても、効果や安全性に問題がないことが試験で確認されています。
    ただし、長期間の使用による効果や安全性は、人によって異なります。
    長期間サルメテロールキシナホ酸塩を使用する際は、薬がなくなるタイミングで医師の診察を受けてください。
    また、効果が感じられない場合や、身体に異常が現れた場合は、すぐに担当の医師または薬剤師に相談してください。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩の禁忌は何ですか?
    回答:

    サルメテロールキシナホ酸塩の禁忌は、以下のとおりです。
    ・サルメテロールキシナホ酸塩に対して、アレルギー反応を起こしたことのある方
    また、以下の方には、慎重にサルメテロールキシナホ酸塩を投与する必要があります。
    ・甲状腺機能亢進症の患者さん
    ・高血圧の患者さん
    ・心疾患がある患者さん
    ・低酸素血症の患者さん
    ・妊婦、授乳中の方
    ・小児
    ・高齢者
    このような方は、医師の指示に従って、慎重にサルメテロールキシナホ酸塩を使用してください。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩を使用する際の注意点は何ですか?
    回答:

    サルメテロールキシナホ酸塩の使用上の注意点は、以下のとおりです。
    ・医師の指示通りに使用:自己判断で用量や回数を変更せず、決められた吸入方法を守りましょう。
    ・副作用に注意:動悸などの副作用が現れたら、医師や薬剤師に相談しましょう。
    ・特定の薬剤との併用:ステロイドなど、一部の薬剤と併用すると、不整脈や心停止を起こすことがあります。
    ・高血圧の方や、子どもや妊婦への投与:一部の方は、慎重な投与が必要となるため、医師と相談しましょう。
    有効かつ安全に使用するためにも、定期的に医師の診察を受け、指示どおりにサルメテロールキシナホ酸塩を使用してください。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩は子どもに使用しても安全ですか?
    回答:

    サルメテロールキシナホ酸塩を子どもに使用する場合は、慎重な投与が必要です。
    これは、子どもに対する試験が実施されておらず、効果や安全性に関する十分なデータが確立されていないためです。
    医師の判断により、子どもにサルメテロールキシナホ酸塩が処方されることがありますが、その際は子どもの状態を慎重に観察し、副作用の有無に注意する必要があります。
    子どもに異常が見られた場合は、すぐに担当の医師や薬剤師に相談してください。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩と他の薬の併用は安全ですか?
    回答:

    サルメテロールキシナホ酸塩に併用が禁止されている薬剤はありませんが、以下の薬剤は併用に注意し、慎重に投与する必要があります。
    ・リトナビルなどの酵素(CYP3A4)阻害作用を持つ薬剤:サルメテロールキシナホ酸塩の分解が遅くなり、血中濃度が上昇し、心臓に異常が起こる可能性があります。
    ・カテコールアミン、アドレナリン、イソプレナリン塩酸塩:不整脈や心停止を引き起こす可能性があります。
    ・キサンチン誘導体、ステロイド、利尿薬:血中のカリウムが低下し、不整脈が生じることがあります。
    現在治療中の病気がある方や、新しく薬剤を使用する方は、必ず医師や薬剤師に相談してください。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩は喘息の治療に効果がありますか?
    回答:

    サルメテロールキシナホ酸塩は、喘息の治療に効果があります。
    この薬剤は、β受容体に作用し、気管支の筋肉を弛緩させて気道を広げます。また、炎症を引き起こす物質の生成を抑えることで、喘息による咳や息苦しさなどの症状を改善します。
    ただし、サルメテロールキシナホ酸塩は即効性がないため、既に起こった発作や急激な症状の悪化には効果がありません。
    そのため、喘息の症状を安定させるためには、毎日継続的に使用する必要があります。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩の服用方法やタイミングはどうすればいいですか?
    回答:

    サルメテロールキシナホ酸塩は、1回50μgを1日2回、朝と就寝前に吸入するのが一般的です。
    具体的な吸入方法は以下の通りです。
    1.製品カバーを「カチリ」と音がするまで開ける
    2.レバーを「カチリ」と音がするまで押す
    3.息を吐き出す
    4.吸入口をくわえ、強く深く「スーッ」と息を吸い込む
    5.吸入後はうがいをし、喉や口の中に残った薬剤を洗い流す
    ただし、適切な用量や吸入方法は、患者さんの状態によって異なる場合があります。
    必ず医師や薬剤師の説明をよく聞き、指示された方法で正しく使用してください。
    自己判断で使用方法を変更すると、副作用のリスクが高まったり、症状が悪化したりする可能性があります。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩の価格はどのくらいですか?
    回答:

    サルメテロールキシナホ酸塩の価格は、加入している健康保険の種類や年齢、1回の処方量などによって異なります。
    これは、サルメテロールキシナホ酸塩が健康保険適用の医療用医薬品であるためです。
    なお、サルメテロールキシナホ酸塩の薬価は2,050.8円です。
    サルメテロールキシナホ酸塩は「セレベント50ディスカス」という商品名で、グラクソ・スミスクライン株式会社が販売しています。
    1キットには50μgのサルメテロールキシナホ酸塩が含まれており、60回使用できます。
    なお、安価なジェネリック医薬品は販売されておらず、先発品のセレベント50ディスカスのみが販売されています。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩は市販薬として購入できますか?
    回答:

    サルメテロールキシナホ酸塩は、市販薬として購入できません。
    2024年7月現在、サルメテロールキシナホ酸塩は医療用医薬品としてのみ販売されています。
    そのため、ドラッグストアなどではサルメテロールキシナホ酸塩を購入できません。
    医療用医薬品としては、「セレベント 50 ディスカス」という商品名で、グラクソ・スミスクライン株式会社から販売されています。
    咳や息苦しさなどの症状でお悩みの場合は、薬局やドラッグストアの薬剤師に相談するか、病院を受診して適切な治療を受けてください。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩の使用による副作用のリスクはどのくらいですか?
    回答:

    薬剤による副作用のリスクは、個人差があります。
    サルメテロールキシナホ酸塩は、一般的に以下のような副作用が報告されています。
    【主な副作用】
    ・動悸
    【まれな副作用】
    ・重篤な血清カリウム値低下:脱力感、喉が渇く、息苦しい、手足の麻痺など
    ・ショック:冷汗が出る、めまい、顔面蒼白、手足が冷たくなるなど
    ・アナフィラキシー:全身のかゆみ、蕁麻疹、喉のかゆみ、ふらつきなど
    重大な副作用が起こる確率は低いですが、もし起きた場合は命にかかわる可能性があります。
    以上のような症状や、その他気になる症状が現れた場合は、すぐに医師または薬剤師に相談してください。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩の使用を中止する際の注意点は何ですか?
    回答:

    担当の医師の指示なく、自己判断でサルメテロールキシナホ酸塩の使用を中止しないでください。
    サルメテロールキシナホ酸塩を中止すると、咳や痰、息苦しさなどの症状が悪化することがあります。
    体調が良くなったとしても、指示どおりにサルメテロールキシナホ酸塩を使用し続けることが重要です。
    ただし、サルメテロールキシナホ酸塩の服用中に身体に異常を感じた場合は、副作用が現れている可能性があります。
    その場合は、ただちに担当の医師または薬剤師に相談しましょう。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩はどのように保管すればよいですか?
    回答:

    サルメテロールキシナホ酸塩は、以下のように保管してください。
    ・直射日光と湿気を避け、室温(1~30℃)で保管してください。
    ・小さなお子さんやペットの手が届かない場所に保管してください。
    ・吸入器のアルミ包装は、使用する直前に開封してください。
    ・残った薬剤は保管せずに廃棄してください。廃棄方法がわからない場合は、薬を受け取った薬局や病院に相談しましょう。絶対に他の人に渡さないでください。
    これらの保管方法を守ることで、サルメテロールキシナホ酸塩の効果を維持し、安全に使用することができます。

  • 質問:
    サルメテロールキシナホ酸塩は他の治療法とどのように比較されますか?
    回答:

    サルメテロールキシナホ酸塩は長時間作用型の気管支拡張薬であり、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患の症状を長期的にコントロールする薬剤です。
    しかし、短時間作用型β2刺激薬と比較して、気管支拡張作用の発現が遅いため、既に起こっている発作を速やかに軽減させることはできません。
    そのため、サルメテロールキシナホ酸塩は発作時の緊急薬としては使用せず、発作時には短時間作用型吸入β2刺激薬(例:サルブタモール)などの発作治療薬を使用する必要があります。