• カナ
    デスロラタジン
  • 英語名
    Desloratadine
  • 化学式
    C19H19ClN2
  • 分子量
    310.82 g/mol

デスロラタジンの作用機序と効果

デスロラタジンは、アレルギー症状の緩和に使われる抗ヒスタミン薬の一種です。
ロラタジンの活性代謝物として知られ、より強力で持続的な効果を持つのが特徴です。
花粉症、通年性アレルギー性鼻炎、じんましんなど、様々なアレルギー疾患の治療に用いられます。

デスロラタジンは、体内のヒスタミン受容体に結合することでヒスタミンの作用を阻害し、アレルギー反応によって引き起こされる様々な症状を抑制します。
さらに、炎症を引き起こす物質の産生も抑えるため、総合的なアレルギー反応の抑制効果があります。

デスロラタジンの効果には以下があります。

  • 鼻症状の改善
    くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を効果的に抑えます。
    特に鼻づまりに対する効果が高いと言われています。

  • 目の症状の緩和
    かゆみ、充血、涙目などのアレルギー性結膜炎の症状を和らげます。

  • 皮膚症状への効果
    じんましんや湿疹によるかゆみや発疹を軽減します。
    慢性じんましんの患者に特に効果的です。

長期使用が可能ですが、定期的に症状を確認し、必要に応じて医師に相談しましょう。

デスロラタジンの特徴

デスロラタジンは脳血液関門を通過しにくいため、眠気などの中枢神経系への副作用が比較的少ないです。
日中の活動に支障をきたしにくい点が特徴です。

また、服用後比較的早く効果が現れるため、症状が出てから服用しても効果を期待できます。
食事の影響を受けずに吸収されるため食前食後を問わず服用でき、他の薬との相互作用が少ない点もメリットですし、肝臓での代謝が少ないため、他の薬との相互作用が比較的少ないです。

デスロラタジンは以下のような方に特に適しています。

  • 重度のアレルギー症状がある方
  • 鼻づまりが主な症状の方
  • 日中の眠気を極力避けたい方
  • 1日1回の服用で済ませたい方
  • 慢性じんましんに悩んでいる方

ただし、薬の効果には個人差があるため、使用後の経過をよく観察し、効果が不十分な場合や副作用が気になる場合は医師に相談しましょう。

デスロラタジンの長期使用

デスロラタジンは長期使用が可能な薬剤ですが、以下の点に注意が必要です。

  • 定期的な症状の確認
    症状の改善状況を定期的に確認し、必要に応じて用量の調整や他の治療法への変更を検討します。

  • 副作用の観察
    長期使用による副作用が現れないか、自身の体調の変化に注意を払いましょう。

  • 年齢や体調の変化に応じた調整
    年齢や体調の変化に応じて、用量や服用方法の調整が必要になることがあります。

デスロラタジンは多くのアレルギー患者に有効な選択肢の一つです。
しかし、最適な使用方法は個人によって異なるため、自分に合った使い方を見つけることが大切です。
アレルギー症状に悩まされることなく快適な日々を過ごせるよう、医師とよく相談しながら治療を進めていくことをおすすめします。

デスロラタジンを含有する医薬品

エリアス5mgの商品画像
販売価格 2,980円~
1錠 112円~

エリアス5mgとは エリアス5mgは、デスロラタジンを有効成分とする抗ヒスタミン薬です。 この薬剤は、アレルギー性鼻炎(花粉症を含む)、蕁麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒などのアレルギー症状の治療に使用されます。 デスロラタジンは、ロラタジン(商品名:クラリチン)の活性代謝物として開発されました。 ロラタジンが体内で代...

有効成分
デスロラタジン

よくあるご質問(FAQ)

  • 質問:
    デスロラタジンは何のために使用される薬ですか?
    回答:

    デスロラタジンは、以下の症状に使用されます。
    アレルギー性鼻炎、じんましん、湿疹、皮膚炎、皮膚?痒症などの皮膚疾患の治療に用いられます。
    この薬剤は、ヒスタミンH1受容体に持続的に拮抗作用を示すことで症状を抑えます。
    ヒスタミンH1受容体は身体の様々な部位に存在し、ヒスタミンという化学物質が結合することでかゆみや鼻汁が生じます。
    デスロラタジンはこの作用を阻害することで、アレルギー症状を抑制します。

  • 質問:
    デスロラタジンの効果はどのようなものですか?
    回答:

    デスロラタジンは、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、湿疹、皮膚炎、皮膚?痒症などの皮膚疾患に伴うかゆみに効果があります。
    デスロラタジンは、ヒスタミンH1受容体にヒスタミンが結合しないように作用することで、アレルギー症状を抑えます。
    ヒスタミンは、アレルギー反応や胃酸分泌、神経伝達に関与する化学物質です。
    ヒスタミンH1受容体は炎症およびⅠ型アレルギー反応に関与しており、喘息やアレルギー性鼻炎、皮膚疾患、そして重篤な場合はアナフィラキシーショックを引き起こすことがあります。

  • 質問:
    デスロラタジンの副作用はありますか?
    回答:

    デスロラタジンの主な副作用には、眠気、倦怠感、口渇、頭痛、動悸などがあります。
    重大な副作用としては、アナフィラキシーショック、悪心、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え、しびれ、蕁麻疹、全身発赤、呼吸困難感、めまい、血圧低下による意識障害、けいれん、振戦、硬直性痙攣、肝機能障害による倦怠感、黄疸、食欲不振、掻痒感、ビリルビン尿などが挙げられます。
    デスロラタジンを服用中にこれらの副作用が現れた場合は、直ちに服用を中止し、医師に相談してください。

  • 質問:
    デスロラタジンの適切な服用方法は何ですか?
    回答:

    デスロラタジンの服用方法は、成人および12歳以上の小児において、1日1回1錠(デスロラタジンとして5mg)です。
    服用中に効果が感じられなくても、漫然と長期にわたり投与しないようにしてください。
    長期服用によって副作用が現れる可能性が高まります。
    飲み忘れた場合は、気づいた時点で1回分を服用してください。
    ただし、次の服用時間が近い場合は、その回をスキップし、次の服用時間に1回分を服用してください。

  • 質問:
    デスロラタジンはアレルギー症状にどのくらい効果的ですか?
    回答:

    デスロラタジンは、花粉症などの季節性アレルギー性鼻炎、ダニやハウスダストによる通年性アレルギー性鼻炎、湿疹、皮膚炎、皮膚掻痒症による蕁麻疹などに効果があります。
    アレルギーが発症する仕組みとして、ヒスタミンという体内の化学物質が関与しており、ヒスタミンH1受容体にヒスタミンが結合することで症状が現れます。
    デスロラタジンは、ヒスタミン受容体をブロックすることで、その働きを抑え、アレルギー症状を緩和します。

  • 質問:
    クラリチンとデスロラタジンの違いは何ですか?
    回答:

    抗ヒスタミン薬には第一世代と第二世代があり、クラリチンとデスロラタジンは第二世代の抗ヒスタミン薬です。
    第一世代の抗ヒスタミン薬は、抗コリン作用により眠気や便秘、排尿困難などの症状がありました。
    第二世代の抗ヒスタミン薬は、第一世代と比べて眠気が弱く、抗コリン作用が少ないことが特徴です。
    クラリチンとデスロラタジンは同系統の薬剤ですが、デスロラタジンはクラリチンを改良したもので、クラリチンより少量で効果が得られ、即効性があります。

  • 質問:
    デスロラタジンの先発薬は何ですか?
    回答:

    抗ヒスタミン薬には第一世代と第二世代があり、クラリチンとデスロラタジンは第二世代の抗ヒスタミン薬です。
    第一世代の抗ヒスタミン薬は、抗コリン作用により眠気や便秘、排尿困難などの症状がありました。
    第二世代の抗ヒスタミン薬は、第一世代と比べて眠気が弱く、抗コリン作用が少ないことが特徴です。
    クラリチンとデスロラタジンは同系統の薬剤ですが、デスロラタジンはクラリチンを改良したもので、クラリチンより少量で効果が得られ、即効性があります。

  • 質問:
    デスロラタジンは眠くなりにくいですか?
    回答:

    デスロラタジンの特徴として、眠くなりにくい点が挙げられます。
    抗ヒスタミン薬には第一世代と第二世代があり、デスロラタジンは第二世代の抗ヒスタミン薬です。
    第一世代の抗ヒスタミン薬は、抗コリン作用により眠気や便秘、排尿困難などの症状がありましたが、デスロラタジンを含む第二世代の抗ヒスタミン薬は、第一世代と比べて眠気が弱く、抗コリン作用も少ないです。
    実際、国内外の臨床試験において、デスロラタジンによる眠気の発現率とその度合いは、プラセボと同じぐらいであることが確認されています。

  • 質問:
    デスロラタジンの効果は強いですか?
    回答:

    デスロラタジンは抗ヒスタミン薬であり、適切な用量を使用すれば、他の抗ヒスタミン薬と比べても効果に大きな差はないと考えられています。
    デスロラタジンは第二世代の抗ヒスタミン薬であり、抗コリン作用が少なく、眠気が弱い点が特徴です。
    眠気が少ないために効果が弱いと感じることがあるかもしれませんが、デスロラタジンの特性であるため、誤って過剰に服用しないよう注意してください。

  • 質問:
    デスロラタジンは授乳中でも飲めますか?
    回答:

    国立成育医療研究センターは、最新の医学研究に基づいて、授乳中の薬剤の使用に関するガイドラインを作成しています。
    このガイドラインによれば、抗ヒスタミン薬であるデスロラタジン(商品名:デザレックス)は授乳中でも安全に服用できるとされています。
    ただし、大量に使用する場合には注意が必要な薬剤もあるため、まずは医師に現在の状況を正確に伝え、適切なアセスメントを受けた上で処方してもらうようにしましょう。

  • 質問:
    デスロラタジンの値段はいくらですか?
    回答:

    デスロラタジンは成分名であり、商品名デザレックスとして販売されています。
    デザレックス5mg1錠あたりの薬価は42.6円です。
    デザレックスは先発医薬品であり、後発医薬品は存在しませんが、比較的安価な薬剤です。
    自己負担額の目安として、1割負担の方がデザレックスを30日分処方された場合の自己負担額は127.8円、2割負担の方は255.6円、3割負担の方は383.4円となります。

  • 質問:
    デスロラタジンはヒスタミン薬に分類されますか?
    回答:

    デスロラタジンは抗アレルギー薬であり、第二世代の抗ヒスタミン薬に分類されます。
    第一世代の抗ヒスタミン薬は抗コリン作用が強く、強い眠気や認知機能の低下といった副作用が報告されています。
    第二世代の抗ヒスタミン薬は、第一世代と比べて副作用が少なく、治療効果も優れているため、現在では第二世代が主流となっています。

  • 質問:
    デスロラタジンは小児でも服用できますか?
    回答:

    デスロラタジン(商品名:デザレックス)は、12歳以上の小児および成人に使用できます。
    12歳未満の小児には使用を控えましょう。
    ただし、小児に使用できる抗ヒスタミン薬もあり、以下の薬剤が該当します。
    フェキソフェナジン、レボセチリジン、ロラタジン、セチリジン、オロパタジン、エピナスチンなどです。
    また、小児でも服用しやすいように、錠剤だけでなくシロップや粉薬に変更することも可能です。

  • 質問:
    デスロラタジンの一般的な服用量はどれくらいですか?
    回答:

    デスロラタジンの用法・用量は、12歳以上の小児および成人に対し、1回5mgを1日1回経口投与します。
    デスロラタジンは第二世代の抗ヒスタミン薬であり、第一世代に見られた強い眠気や認知機能の低下などの副作用が少ないことが特徴です。
    また、食事の影響を受けにくいため、服用のタイミングに制限はなく、食前、食間、食後などいつでも服用できます。

  • 質問:
    デスロラタジンを長期間服用せずにいても問題ないですか?
    回答:

    デスロラタジンを長期間服用しなくても問題はありませんが、服用を中断すると元の症状が再発する可能性があります。
    デスロラタジンの最高血中濃度到達時間は1.75時間、血中濃度半減期は19.5時間であり、1日を通じて効果が持続します。
    自己判断で中断せず、医師に相談しましょう。

  • 質問:
    デスロラタジンは年齢によって調整する必要がありますか?
    回答:

    デスロラタジンの添付文書では、12歳以上の小児および成人に対し、1回5mgを1日1回経口投与するよう指示されています。
    年齢によって用量を調整する必要はありません。
    効果が得られない場合でも、自己判断で過剰投与することは避け、医師に相談してください。
    抗アレルギー薬は様々な種類があり、医師が症状に応じて適切な薬剤を選択します。

  • 質問:
    デスロラタジンは運転などに影響を与えますか?
    回答:

    デスロラタジンは第二世代の抗ヒスタミン薬であり、抗コリン作用が弱く、眠気が起きにくいため、特に自動車運転禁止などの制限はありません。
    研究によると、服用後の自動車運転能力に対する影響はプラセボとほぼ同じであることが示されています。
    しかし、副作用として2%未満の傾眠が報告されているため、眠気を感じた場合は危険を伴う作業を避けましょう。

  • 質問:
    デスロラタジンの効果はどれくらいありますか?
    回答:

    デスロラタジンの最高血中濃度到達時間は1.75時間、血中濃度半減期は19.5時間であり、比較的早く効果が発現し、持続時間も長いです。
    そのため、1日1回の服用で効果が持続します。
    ただし、腎機能障害や肝機能障害がある方は薬剤の代謝機能が低下しているため、副作用が出やすくなります。
    副作用が出た場合は、すぐに医師に相談してください。

  • 質問:
    デスロラタジンは肝臓や腎臓に負担がかかりますか?
    回答:

    デスロラタジンは肝臓や腎臓に負担がかかる可能性があります。
    副作用として、倦怠感、食欲不振、嘔気、発熱、発疹、掻痒感、黄疸、ビリルビン尿などの肝機能障害が報告されています。
    そのため、長期服用する場合は定期的に肝機能検査を受けるようにしましょう。
    もともと腎機能障害や肝機能障害がある方は慎重に投与し、副作用が現れた際はすぐに医師に相談してください。

  • 質問:
    ロラタジンのジェネリック医薬品の選択も可能ですか?
    回答:

    ロラタジンのジェネリック医薬品も選択可能です。
    ロラタジンは商品名で、一般名はクラリチンです。
    先発品はクラリチンドライシロップであり、後発品としてロラタジンが開発されました。
    ヒスタミンH1受容体に拮抗する作用やケミカルメディエーターの遊離抑制作用を持ち、アレルギー症状の改善に効果があります。