ペリンドプリルエルブミンの成分画像
  • カナ
    ペリンドプリルエルブミン
  • 英語名
    Perindopril Erbumine
  • 化学式
    C19H32N2O5
  • 分子量
    441.3203 g/mol

ペリンドプリルエルブミンの作用メカニズム

ペリンドプリルエルブミンは高血圧治療に使用される薬で、ACE阻害薬のグループに属します。
血管を拡張させ、血圧を下げる効果があります。
特徴的なのは、1日1回の服用で24時間以上効果が持続する長時間作用型の薬剤である点です。

ペリンドプリルエルブミンは、体内のアンジオテンシン変換酵素(ACE)の働きを抑制します。
ACEは血管を収縮させるホルモンであるアンジオテンシンIIの生成に関与しています。
この薬がACEの働きを抑えることで、血管収縮が緩和され、血圧が低下します。

また、この薬には血管を拡張させる物質の分解を抑える効果もあるため血管がさらに広がり、血圧低下効果が高まります。

心臓保護作用と腎臓への影響

ペリンドプリルエルブミンには心臓を保護する効果があります。
血圧を下げることで心臓への負担が減少し、心臓肥大の進行を抑制します。
また、心筋梗塞後の心臓リモデリング(心臓の形態変化)を抑える効果も報告されています。

高血圧は腎臓にも悪影響を及ぼします。
ペリンドプリルエルブミンには腎臓を保護する作用があり、特に糖尿病性腎症の進行を遅らせる効果が期待されています。
ただし、すでに腎機能が低下している場合は、使用に注意が必要です。

服用方法と他の降圧薬との違い

ペリンドプリルエルブミンは通常、1日1回の服用です。
朝食前に服用することが多いですが、医師の指示に従ってください。
食事の影響を受けにくいため、食前でも食後でも構いません。

ペリンドプリルエルブミンは他のACE阻害薬と比較して、24時間以上効果が持続する点が特徴です。
これにより、朝1回の服用で1日中安定した降圧効果が得られます。
また、カルシウム拮抗薬との併用効果が高いことも知られています。

注意すべき点と副作用

ペリンドプリルエルブミンは、妊娠中や妊娠の可能性がある場合は使用できません。
胎児に重大な影響を与える可能性があります。
また、カリウムを含むサプリメントや食品との併用に注意が必要です。
高カリウム血症のリスクが高まるからです。
他に、利尿薬と併用すると血圧が急激に下がることがあるため、慎重に使用する必要があります。

ペリンドプリルエルブミンでよく見られる副作用には次のようなものがあります。

  • めまい
  • 頭痛
  • 疲労感
  • 消化器症状(吐き気、下痢など)

まれですが、急激な血圧低下や腎機能障害が起こることもあります。
顔や舌の腫れ、呼吸困難などのアレルギー症状が出たら、すぐに医療機関を受診してください。

ペリンドプリルエルブミンを含有する医薬品

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1錠 99円~

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コバシル2mgとは コバシル2mgは、ペリンドプリルエルブミンを有効成分とするアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬です。 この薬剤は、高血圧症の治療に広く使用されています。 ACE阻害薬は、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)に作用することで血圧を下げます。 RAASは体内の血圧調節に重要な役割を果たしてお...

有効成分
ペリンドプリルエルブミン

よくあるご質問(FAQ)

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンの効果は何ですか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンは、高血圧症の治療に用いられる医療用医薬品です。
    ペリンドプリルエルブミンは、アンジオテンシン変換酵素阻害剤という医薬品の一種で、アンジオテンシン変換酵素の働きを阻害することで、血管を収縮させる作用のあるホルモン(アンジオテンシンⅡ)の生成を抑え、血圧を下げます。
    ペリンドプリルエルブミンは、先発医薬品である「コバシル錠」や、複数のジェネリック医薬品として販売されています。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンは腎臓に悪いですか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンは腎臓への影響が少ない高血圧症の治療薬ですが、以下の方は、使用に注意が必要です。
    ・腎動脈狭窄のある方
    ・腎機能に重篤な障害のある方(透析中の方など)
    このような方は、過度な血圧低下や、さらなる腎機能の悪化の恐れがあるため、
    ペリンドプリルエルブミンを使い始める前に、必ず医師や薬剤師に告げてください。
    また、0.1%未満とまれですが、副作用として急性腎障害が現れることがあります。
    急性腎障害が起こると、主に以下の症状が現れます。
    ・尿量が減る
    ・むくみ
    ・体がだるい
    ペリンドプリルエルブミンを使用中に、以上のような症状が現れた場合は、すぐに担当の医師や薬剤師に相談してください。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンの先発品は何ですか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンの先発品は、「コバシル」です。
    コバシルは、協和キリンが販売する高血圧症の治療薬で、コバシル2mg錠とコバシル4mg錠の2種類が販売されています。
    コバシルは、アンジオテンシン変換酵素阻害剤という医薬品の一種です。
    アンジオテンシン変換酵素の働きを阻害することで、血管を収縮させる作用のあるホルモン(アンジオテンシンⅡ)の生成を抑え、血圧を下げます。
    コバシルの特許が切れた後、様々な製薬会社からペリンドプリルエルブミンという成分名でジェネリックが販売されています。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミン2mgの薬価はいくらですか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミン2mgの薬価は、先発医薬品とジェネリック医薬品で異なります。
    それぞれの薬価は、以下のとおりです。
    ・コバシル錠2mg(先発医薬品):1錠あたり32.9円
    ・ペリンドプリルエルブミン錠2mg(ジェネリック医薬品):1錠あたり17.3円
    研究開発のコストが低いため、ジェネリック医薬品は先発医薬品に比べて安価に設定されています。
    なお、以上の薬価は2024年7月1日時点でのものです。
    薬価は数年ごとに改定されるため、現在は以上の薬価よりも低くなっている可能性があります。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンの副作用は何ですか?
    回答:

    主な副作用として、せきやめまい、立ちくらみなどが報告されています。
    また、まれに以下のような副作用が現れることがあります。
    ・血管浮腫:唇・まぶた・舌・口の中・顔・首が急に腫れる、息苦しい、声が出にくい
    ・急性腎障害:尿量が減る、むくみ、体がだるい
    ・高カリウム血症:体のしびれ、体に力が入らない、吐き気
    ペリンドプリルエルブミンを使用中に、気になる症状が出た場合は、すぐに担当の医師や薬剤師に相談してください。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンは心不全に効きますか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンは高血圧症の治療薬であり、心不全は適応外です。
    そのため、ペリンドプリルエルブミンを心不全の治療に用いることはできませんが、高血圧は心不全の原因となることがあります。
    高血圧は心臓のポンプ機能に負荷をかけるため、高血圧が続くと心臓の機能が弱まり、心不全へと進行します。
    そのため、ペリンドプリルエルブミンは間接的に心不全を予防する効果が期待できます。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンの服用方法はどのようにすれば良いですか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンの基本的な服用方法は、以下のとおりです。
    ・1日1回、決められた量を服用します。通常の服用量は1回1~2錠(主成分として2~4mg)ですが、年齢や症状によって増減されます。
    ・食前、食後どちらでも服用できます。1日の決まった時間に服用してください。
    ・コップ1杯の水、またはぬるま湯で飲んでください。
    なお、これらは一般的な服用方法です。
    自己判断で服用方法を変更すると、症状が悪化したり、危険な副作用が現れたりするリスクがあります。
    医師または薬剤師から指示された服用方法がある場合は、必ず指示に従って服用してください。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンの適応症は何ですか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンの適応症は、高血圧症です。
    ペリンドプリルエルブミンは、アンジオテンシン変換酵素阻害剤という医薬品の一種であり、アンジオテンシン変換酵素の働きを阻害することで、血管を収縮させる作用のあるホルモン(アンジオテンシンⅡ)の生成を抑え、血圧を下げます。
    ペリンドプリルエルブミンは、協和キリンが製造する先発医薬品「コバシル錠」や、様々な製薬会社からジェネリック医薬品として販売されています。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンを服用する際の注意点はありますか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンを服用する際の注意点は、以下のとおりです。
    ・腎臓への影響
    腎臓に持病のある方や腎機能が低下している方は、医師に相談が必要です。
    ・併用禁忌薬
    エンレスト、ラジレスとの併用は禁止されています。
    ・妊娠中の服用
    胎児に悪影響を与える可能性があるため、妊娠中は服用できません。
    ・アルコールとの併用
    めまいやふらつき、立ちくらみが起こりやすくなるため注意が必要です。
    ペリンドプリルエルブミンは、高血圧治療に有効な医薬品ですが、以上のような注意点があります。
    安全のため、医師や薬剤師の指示に従い服用するようにしましょう。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンと他の薬との相互作用はありますか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンは、他の薬剤との併用に注意が必要な場合があります。
    特に、以下の薬剤との併用は禁止されています。
    ・エンレスト:慢性心不全や高血圧の治療薬で、併用により血管浮腫のリスクが増加する可能性があります。
    ・ラジレス:高血圧の治療薬で、併用により脳卒中や腎機能障害のリスクが高まる可能性があります。
    以上以外にも、カリウム保持性利尿薬、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)、リチウム製剤などとの併用で、副作用のリスクが高まる可能性があります。
    現在治療中の病気がある場合や、新たに薬を使用する場合は、必ず医師または薬剤師に相談し、ペリンドプリルエルブミンとの相互作用について確認してください。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンの投与量はどれくらいが適切ですか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンの適切な投与量は、年齢や症状によって異なります。
    通常、1日1回、2mg~4mgを服用します。
    1日の最大量は8mgとされています。
    重度の高血圧や腎機能の低下がある方、高齢者などは、少量から服用を開始し、状態を観察しながら投与することが一般的です。
    自己判断で投与量を変更すると、病気が悪化したり、副作用が現れやすくなります。
    必ず、医師の指示通りの量を服用してください。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンは高血圧の治療に使用されますか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンは、高血圧の治療に使用される薬です。
    アンジオテンシン変換酵素阻害薬という種類の薬で、血管を収縮させるホルモン(アンジオテンシンⅡ)の生成を抑えることで、血圧を下げる効果があります。
    ペリンドプリルエルブミンは、先発医薬品である「コバシル錠」や、様々な製薬会社からジェネリック医薬品として販売されています。
    このように、ペリンドプリルエルブミンは、高血圧の患者さんにとってなくてはならない薬です。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンはどのように作用しますか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンは、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬という種類の薬です。
    ACEは、血管を収縮させるホルモン(アンジオテンシンII)を合成する働きがあります。
    ペリンドプリルエルブミンは、ACEの働きを阻害することで、アンジオテンシンⅡの生成を抑え、血管を拡張させます。
    その結果、血管の抵抗が減少し、血圧が低下します。
    そのため、ペリンドプリルエルブミンは高血圧症の治療薬として、先発品の「コバシル錠」や複数のジェネリック医薬品が販売されています。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンの価格はどれくらいですか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンの薬価は、先発医薬品とジェネリック医薬品で異なります。
    2024年4月の薬価改定の時点でそれぞれの薬価は、以下のとおりです。
    ・コバシル錠2mg(先発医薬品):1錠あたり32.9円
    ・コバシル錠4mg(先発医薬品):1錠あたり57.6円
    ・ペリンドプリルエルブミン錠2mg(ジェネリック医薬品):1錠あたり17.3円
    ・ペリンドプリルエルブミン錠4mg(ジェネリック医薬品):1錠あたり30.3円
    なお、ペリンドプリルエルブミンは保険適用のため、窓口の負担割合や、1回の処方量などによってもさらに異なります。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンを長期間使用しても安全ですか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンの長期使用によるリスクは、特に報告されていません。
    1年以上の長期投与においても、ペリンドプリルエルブミンは安定して降圧作用を示すことが試験で確認されています。
    また、長期服用による安全性上の問題も特に報告されていません。
    このように、ペリンドプリルエルブミンは、長期服用においても安全性の高い薬です。
    ただし、効果の持続時間や安全性は人によって異なります。
    効果が感じられない場合や、体に異常が現れた場合は、すぐに担当の医師または薬剤師に相談してください。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンは腎臓にどのような影響を与えますか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンは、一般的には腎臓への影響が少ない高血圧症治療薬です。
    しかし、腎動脈狭窄や重篤な腎機能障害がある方は、過度な血圧低下やさらなる腎機能悪化の可能性があるため、使用には注意が必要です。
    腎動脈狭窄や重篤な腎機能障害がある方は、ペリンドプリルエルブミンを使い始める前に、必ず医師や薬剤師に告げてください。
    また、まれに急性腎障害の副作用が現れることがあります。
    尿量の減少、むくみ、倦怠感などの症状が見られた場合は、すぐに医師に相談してください。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンは妊娠中に使用しても安全ですか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンの妊娠中の服用は禁止されています。
    妊娠中にペリンドプリルエルブミンを使用した患者で、以下のような副作用が報告されています。
    ・胎児や新生児の死亡
    ・新生児における頭部や手足、肺の奇形
    ・新生児における低血圧、腎不全、高カリウム血症
    そのため、妊娠中の方は、必ず妊娠していることを医師に告げてください。
    また、ペリンドプリルエルブミンを服用中に妊娠が判明した場合は、すぐに担当の医師や薬剤師に相談してください。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンを服用することで体重増加はありますか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンの服用が体重増加を引き起こすという報告はありません。
    むしろ、ラットやイヌ、サルを用いた動物実験では、ペリンドプリルエルブミンの投与が体重減少を引き起こすと報告されています。
    また、ペリンドプリルエルブミンは副作用としてまれに食欲不振を起こすことも知られています。
    そのため、ペリンドプリルエルブミンにより体重が増えることはあまりないでしょう。
    ただし、ペリンドプリルエルブミンを服用することで、まれに腎機能障害が現れることがあり、むくみによって一時的に体重が増加する可能性はあります。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンはどのような薬剤と併用禁忌ですか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンは、以下の薬剤との併用が禁止されています。
    ・エンレスト:慢性心不全や高血圧の治療薬です。併用により血管浮腫のリスクが増加する恐れがあります。
    ・ラジレス:高血圧の治療薬です。脳卒中や腎機能障害が現れることがあります。
    また、薬ではありませんが、以下の治療法との併用も禁止されています。
    ・アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた透析:アナフィラキシーを起こすことがあります。
    ・リポソーバー、イムソーバTR、セルソーバ等のアフェレーシス:ショックを起こすことがあります。
    現在治療中の病気がある場合や、新たに薬剤を使用する場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。

  • 質問:
    ペリンドプリルエルブミンを服用している間にアルコールを摂取しても良いですか?
    回答:

    ペリンドプリルエルブミンを服用中の飲酒は、少量でも注意が必要です。
    ペリンドプリルエルブミンは血圧を下げる作用があるため、アルコールとの併用により、めまいやふらつき、立ちくらみが起こりやすくなります。
    もしお酒を飲む場合は、少量にとどめ、体調に変化がないか注意しながらゆっくりと飲むようにしましょう。
    万が一、めまいやふらつきを感じた場合は、すぐに横になるなどして安静にし、症状が続くようであれば医師に相談してください。