ニフェジピンの成分画像
  • カナ
    ニフェジピン
  • 英語名
    Nifedipine
  • 化学式
    C17H18N2O6
  • 分子量
    346.335 g/mol

ニフェジピンの効果と特徴

ニフェジピンは、高血圧や狭心症の治療に用いられる薬の成分です。
血管を広げる働きがあり、血圧を下げたり、心臓への血流を改善したりします。
カルシウム拮抗薬と呼ばれる種類の薬に属しています。

ニフェジピンの効果には、以下のようなものがあります。

  • 血圧低下作用
    ニフェジピンは血管を広げることで血圧を下げます。
    特に、末梢血管を拡張させる効果が強いのが特徴です。
    血管が広がると、血液の流れる通路が太くなるので、血圧が下がります。
    高血圧の人は、血管が硬くなっていたり、狭くなっていたりすることが多いです。
    ニフェジピンはそうした血管を緩めて広げます。

  • 狭心症症状の緩和
    ニフェジピンは冠動脈(心臓の周りの血管)を広げる効果もあり、心臓の筋肉に十分な血液が届きやすくなります。
    狭心症の人は、胸に痛みや圧迫感を感じることがありますが、ニフェジピンを服用することでこれらの症状が和らぐことがあります。
    発作的に起こる狭心症の痛みを予防する効果も期待できます。

  • 血管拡張作用
    ニフェジピンは全身の血管を広げますが、特に末梢血管への作用が強く、手足の血流が良くなります。
    冷え性や末梢循環障害がある人では、手足が温かくなったり、しびれが改善したりすることがあります。
    ただし、この効果には個人差があります。

ニフェジピンの特殊な使用法

ニフェジピンは、高血圧や狭心症以外にも使われることがあります。
例えば、レイノー症候群という病気の治療に用いられることがあります。
この病気では、寒さや強いストレスで指や足の指の血管が急に縮んで、白くなったり痛くなったりします。
ニフェジピンは血管を広げる作用があるため、症状を和らげる効果が期待できます。

また、早産の予防にも使われることがあります。
妊娠中に子宮の収縮が始まってしまった場合、ニフェジピンを使って子宮の筋肉を緩めることで、出産を遅らせる効果があります。
ただし、この使い方は慎重に行う必要があり、専門医の判断が不可欠です。

ニフェジピンと生活習慣

ニフェジピンを服用している人は、生活習慣にも気を付ける必要があります。
例えば、急に立ち上がったときにめまいを感じやすくなるので、ゆっくりと体勢を変えるようにしましょう。

また、アルコールはニフェジピンの血圧を下げる作用を強めることがあります。
大量の飲酒は避け、適量を心がけましょう。

運動は血圧を下げる効果がありますが、ニフェジピンを服用している人は、激しい運動で急に血圧が下がりすぎないよう注意が必要です。
まずは軽い運動から始め、徐々に強度を上げていくことをおすすめします。

ニフェジピンを含有する医薬品

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アダラートCR30mgとは アダラートCR30mgは、ニフェジピンを有効成分とするカルシウム拮抗薬です。 この薬剤は、高血圧症と狭心症の治療に広く使用されています。 CRは「Controlled Release(徐放性)」の略で、薬剤が体内でゆっくりと放出される様に設計されています。 アダラートCR30mgは、血管平滑筋細胞の膜に存在するカル...

有効成分
ニフェジピン

よくあるご質問(FAQ)

  • 質問:
    ニフェジピンはどんな薬ですか?
    回答:

    ニフェジピンは、カルシウム拮抗薬に分類される薬で、高血圧症、腎実質性高血圧症、腎血管性高血圧症、狭心症、異型狭心症の治療薬です。
    主な作用として、カルシウムチャネルを遮断し、細胞内へのカルシウムの流入を抑えて血管を拡げ、血圧を下げる効果があります。
    また、心臓へ酸素や栄養を供給する血管を拡げて胸痛を改善したり予防したりします。

  • 質問:
    ニフェジピンとアムロジピンの違いは何ですか?
    回答:

    ニフェジピンとアムロジピンの違いは、両方とも高血圧を治療するために使用される降圧薬ですが、作用機序や薬物動態が異なります。
    ニフェジピンは、カルシウムチャネルを遮断し、細胞内へのカルシウムの流入を抑えて血管を拡げ、血圧を下げる効果があります。
    一方、アムロジピンはアンジオテンシンIIの効果を阻害することで血圧を下げます。
    ニフェジピンの方が早く効果が現れるとされ、特に朝の血圧上昇に対して効果的です。

  • 質問:
    ニフェジピンの副作用は何ですか?
    回答:

    ニフェジピンの副作用は、全身の赤い発疹や皮膚の剥がれ、発熱、のどの痛み、出血、黄疸、意識障害などがあります。
    また、頭痛や顔のほてり、動悸などの軽度の副作用も報告されています。
    ニフェジピンはカルシウムチャネルを遮断することで、血圧を下げる薬で、多くのジェネリック医薬品が販売されています。

  • 質問:
    ニフェジピンは1日何回服用できますか?
    回答:

    ニフェジピンは疾患により投与量や投与方法が異なります。
    ・高血圧症
    通常、成人にはニフェジピンとして20~40mgを1日1回経口投与します。ただし、必要に応じて漸次増量します。
    ・腎実質性高血圧症、腎血管性高血圧症
    通常、成人にはニフェジピンとして20~40mgを1日1回経口投与します。ただし、1日10~20mgから投与を開始し、必要に応じて漸次増量します。
    ・狭心症、異型狭心症
    通常、成人にはニフェジピンとして40mgを1日1回経口投与します。なお、症状に応じて適宜増減しますが、最高用量は1日1回60mgとします。

  • 質問:
    ニフェジピンの禁忌は何ですか?
    回答:

    ニフェジピン製剤の禁忌は、ニフェジピン、アンモニオアルキルメタクリレートコポリマー、エチルセルロース、軽質無水ケイ酸、酸化チタン、三二酸化鉄、ステアリン酸Mg、タルク、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、没食子酸プロピル、ポビドン、マクロゴール6000があります。
    これらに対して過敏症の既往歴のある場合です。
    加えて、心原性ショックの方も禁忌になります。

  • 質問:
    ニフェジピンが効果が出るまではどれくらいかかりますか?
    回答:

    ニフェジピンは、カルシウム拮抗薬に分類される降圧剤ですが、様々なタイプの製剤があります。
    ・カプセル製剤
    カプセルの中が溶液状になっていて服用後すぐに効果がでます。
    ・L型
    ゆっくり有効成分を放出させることで急激に血中濃度が上がるのを抑制しています。
    ・CR型
    L型を改良したもので、24時間にわたり効果を持続させます。

  • 質問:
    ニフェジピンCRは何の薬ですか?
    回答:

    ニフェジピンCRは、カルシウム拮抗薬に分類される薬剤です。
    末梢血管や冠動脈を広げて血圧を下げたり、狭心症の発作を予防する効果があります。
    そのため、高血圧症、腎実質性高血圧症、腎血管性高血圧症、狭心症、異型狭心症の治療に用いられます。
    血中濃度が急激に上がって副作用が出ないように徐放性の薬になっています。

  • 質問:
    ニフェジピンCRとニフェジピンLの違いは何ですか?
    回答:

    ニフェジピンは代謝が早く、服用後3~4時間で体内からほぼ消失してしまいます。
    ですが、それを徐放化し、ゆっくり有効成分を放出させることで急激に血中濃度が上がるのを抑制しているのがL錠です。
    さらに、特殊な二層徐放製剤にして血中濃度を24時間ほぼ一定にしたのがCR錠です。
    ニフェジピンは数多くのジェネリック医薬品が販売されている有効成分です。

  • 質問:
    ニフェジピンCRは割って服用してもいいですか?
    回答:

    ニフェジピンCRは割って服用しないようにしてください。
    ニフェジピンCRは特殊な二層徐放製剤であり、血中濃度を24時間ほぼ一定に保つため、割ってしまうとその徐放効果が失われてしまいます。
    ニフェジピンは、カルシウム拮抗薬に分類される薬で、高血圧症、腎実質性高血圧症、腎血管性高血圧症、狭心症、異型狭心症の治療薬です。

  • 質問:
    ニフェジピンの効果はどれくらい持続しますか?
    回答:

    ニフェジピンは高血圧症などの治療薬です。
    病気の症状に合わせて効果の持続性が異なる複数の製剤があります。
    ・カプセル状
    カプセルの中が溶液状になっていて服用後すぐに効果がでます。
    ・L型
    ゆっくり有効成分を放出させることで急激に血中濃度が上がるのを抑制しています。
    ・CR型
    L型を改良したもので、24時間にわたり効果を持続させます。

  • 質問:
    ニフェジピンをする際の注意点とタイミングはどうですか?
    回答:

    ニフェジピンを摂取する際の注意点とタイミングについてですが、24時間持続のニフェジピン徐放錠は1日1回服用します。
    食事の影響を受けないため、食前でも食後でも構いません。
    飲み忘れた場合は気づいた時に1回分を服用し、次の服用時間が近い場合は忘れた分を飲まずに次の服用時間に1回分を摂取してください。
    グレープフルーツに含まれる成分がニフェジピンの血中濃度を上昇させる可能性があり、効果が強く出てしまうことがあるので、グレープフルーツとの併用は避けましょう。

  • 質問:
    ニフェジピンは他の薬剤との相互作用が懸念されますか?
    回答:

    ニフェジピンと相互作用のある薬剤には、他の血圧降下剤、β遮断剤、シメチジン、ジルチアゼム、トリアゾール系抗真菌剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、リファンピシン類、抗てんかん薬(フェニトイン、カルバマゼピン)、シクロスポリン、タクロリムスなどがあります。
    また、グレープフルーツに含まれる成分も血中濃度を上昇させる可能性があるため、併用は避けるべきです。

  • 質問:
    ニフェジピンの長期服用で注意すべき点はありますか?
    回答:

    ニフェジピンは、高血圧や狭心症の治療に使用される薬です。
    長期服用する際に注意すべき点は以下の通りです。
    ・ニフェジピンの減量や中止は病気の悪化を引き起こす可能性があるため、医師と相談して行ってください。
    ・血圧が下がり過ぎると、ショック症状(冷や汗、めまい、意識の低下)、一時的な意識障害、脳梗塞などが起こることがあります。これらの症状が現れた場合は、使用を中止し、直ちに医師に連絡してください。
    ・薬が効き過ぎて血圧低下によりめまいなどが生じることがあるため、高所作業や危険を伴う機械の操作には注意してください。
    ・妊娠中の使用については医師と相談してください。

  • 質問:
    ニフェジピンの代替薬にはどのようなものがあるでしょうか?
    回答:

    ニフェジピンはカルシウム拮抗薬の一種で、血管を拡張して血圧を下げる作用があります。
    代替薬として、第2世代のカルシウム拮抗薬であるベニジピン(コニール)やベンゾチアゼピン系のカルシウム拮抗薬であるジルチアゼム(ヘルベッサー)もあります。
    また、同じニフェジピンを有効成分とする医薬品は世界中にあり、海外で販売されている医薬品は個人使用に限り、通販で購入することもできます。

  • 質問:
    ニフェジピンは血糖値に影響を及ぼす可能性はありますか?
    回答:

    ニフェジピンは高血圧症、腎実質性高血圧症、腎血管性高血圧症、狭心症、異型狭心症の治療に使われるカルシウム拮抗薬です。
    血糖値には直接的な影響を与えないとされていますが、個々の体質や他の薬剤との相互作用によって、異なる反応が起こる可能性があります。
    そのため、医師の指示に従って正確な情報を得ることをおすすめします。

  • 質問:
    ニフェジピンを服用中に注意すべき症状はどのようなものがありますか?
    回答:

    ニフェジピンはカルシウム拮抗薬で、高血圧や狭心症、腎実質性高血圧症、異型狭心症の治療に用いられます。
    注意すべき症状としては、血圧が下がり過ぎることによるショック症状(冷や汗、めまい、意識がうすれる、血の気が引く)や一時的な意識障害、脳梗塞の症状。これらの症状が出た際は使用を中止して医師に相談しましょう。
    他に、顔面潮紅や頭痛、めまいなどの症状がでることもあります。

  • 質問:
    ニフェジピンは肝臓や腎臓に影響を与える可能性はありますか?
    回答:

    ニフェジピンは肝臓と腎臓に影響を及ぼす可能性があります。
    ニフェジピンは肝臓でほぼ完全に代謝されるため、肝機能が低下している場合、通常よりも血中濃度が上昇することがあります。
    また、ニフェジピンは腎臓の血管を収縮させる可能性があり、腎臓の血流が減少し、腎臓の機能が低下することがありますが、中長期的には腎臓への負担を減らすことになり、結果として腎臓を長持ちさせることもあります。

  • 質問:
    ニフェジピンは心臓病や脳卒中のリスクを低減する効果がありますか?
    回答:

    カルシウム拮抗薬のニフェジピンには心臓病や脳卒中のリスクを低減する効果があります。
    日本高血圧学会によりますと、国内外で行われた14の臨床研究のデータを解析した結果、高血圧の患者さんが、最高血圧140未満、最低血圧90未満の場合と、それより10ずつ低い最高血圧130未満、最低血圧80未満に下げた場合では、脳卒中の発症リスクが22%、心臓病の発症リスクが14%抑えられました。
    つまり、血圧が下がれば、心臓病や脳卒中のリスクも下がります。

  • 質問:
    ニフェジピンは何のジェネリックですか?
    回答:

    ニフェジピンは高血圧症、腎実質性高血圧症、腎血管性高血圧症、狭心症、異型狭心症の治療に使われるカルシウム拮抗薬の有効成分です。
    先発品は「アダラート」という商品名で、ジェネリック医薬品には「セパミット」や「ニフェジピン」という名称で世界中で数多くの商品があります。
    海外で販売されている医薬品は個人使用に限り、通販で購入することもできます。

  • 質問:
    ニフェジピンで頭痛は起こりますか?
    回答:

    ニフェジピンは、高血圧治療薬として使用されるカルシウム拮抗薬です。
    その作用機序は、カルシウムチャネルを遮断し、細胞内へのカルシウムの流入を抑えて血管を拡張させて血圧を下げるというものですので、一部の患者さんでは血管が拡張することで頭痛が副作用として現れることがあります。