シブトラミン

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カナシブトラミン
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英語名Sibutramine
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化学式C17H26ClN
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分子量279.848 g/mol
シブトラミンと作用の仕組み
シブトラミンは、肥満治療に用いられる成分です。
食欲を抑える効果があり、体重管理が難しい人々にとって選択肢の一つとなっています。
ただし、この成分は副作用の懸念から多くの国で使用が制限されているため、注意深く扱う必要があります。
日本でも一度は申請が承認されましたが、その後却下されてます。
シブトラミンは、脳内の神経伝達物質に作用します。
特にセロトニンとノルアドレナリンという物質の再取り込みを阻害することで、これらの物質の量を増やします。
その結果、以下のような効果が現れます。
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食欲の抑制
セロトニンとノルアドレナリンの増加は満腹感を引き起こすため、食事の量を減らせます。 -
代謝の促進
ノルアドレナリンの増加は体のエネルギー消費を高めるため、より多くのカロリーを燃焼させる手助けとなります。 -
気分の改善
セロトニンが増加すると気分が良くなります。
これは、ダイエット中のストレスを軽減する助けになるかもしれません。
シブトラミンの効果
シブトラミンを使用すると、多くの人が以下のような効果を経験します。
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体重減少
適切な食事と運動を組み合わせると、シブトラミンは体重減少を促します。 -
食事量の減少
シブトラミンは食欲を抑えるため、自然と食事の量が減ります。
カロリー制限がしやすくなります。 -
肥満関連の健康リスクの低下
体重が減ることで、高血圧や糖尿病などの肥満関連の健康問題のリスクが下がる場合があります。
シブトラミン服用時の注意点
シブトラミンには注意すべき点がいくつかあります。
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副作用
最も一般的な副作用には、口の渇き、便秘、不眠、頭痛などがあります。
これらの症状は多くの場合、時間とともに改善しますが、気になる場合は医師に相談しましょう。 -
心血管系への影響
シブトラミンは血圧や心拍数を上げる傾向があります。
心臓病や高血圧の人は特に注意が必要です。 -
依存性
シブトラミンには依存性があるため、長期間の使用は避けるべきです。
また、使用に関する制限にも注意しましょう。
シブトラミンは、その副作用のために多くの国で使用が制限されています。
例えば、アメリカやヨーロッパの多くの国では市場から撤退しています。
日本でも、現在は医療用としての使用は認められていません。
これは、心臓発作や脳卒中のリスクが増加する可能性が指摘されたためです。
そのため、シブトラミンを使用する際は、医師の厳密な管理下で行う必要があります。
よくあるご質問(FAQ)
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質問:シブトラミンの効果は何ですか?回答:
シブトラミンは痩せ薬のひとつで、食事療法とともにシブトラミンを半年間継続的に内服したことで、約6kg~10kgの体重減少が観察されたと添付文書に報告されています。
作用機序として、脳内の神経細胞によるセロトニンおよびノルアドレナリンの取り込みを阻害する作用を示します。
シブトラミンは日本国内では、2007年に医薬品製造販売承認が申請されましたが、2009年9月26日に却下されました。
そのため日本国内では、無許可医薬品となっています。 -
質問:シブトラミンの副作用は何がありますか?回答:
シブトラミンの副作用としては、血圧の上昇、心拍数増加、頭痛、口渇、便秘、肝機能障害、甲状腺機能亢進、食欲不振、手足のふるえ、貧血、立ちくらみ、鼻炎、幻覚妄想、吐き気、動悸、発汗増加などが報告されています。
シブトラミンは海外では医薬品としての承認がありますが、日本国内では未承認となっています。
それにもかかわらず、ダイエット効果を謳い、シブトラミンを含む食品がインターネット上で販売される事例が後を絶たない現状があるため、注意が必要です。 -
質問:シブトラミンは血圧を上げる作用がありますか?回答:
シブトラミンの薬理作用として、交感神経活性亢進による昇圧効果があります。
ですが、条件によって昇圧効果の有無が変わってきます。
シブトラミンは痩せ薬としての認知がありますが、内服する方の体重減少が少ない場合には、シブトラミンの用量増加に伴い、血圧増加傾向がみられています。
ですが、体重減少が大きいと、シブトラミンの昇圧効果はなくなり血圧が減少することが認められています。
ですが、シブトラミンは健康被害事例が報告されており、日本国内では未承認の薬剤となっています。 -
質問:シブトラミンの商品名はありますか?回答:
シブトラミンを含む商品の例としては、Detoxeretゼリー(セロリと海藻の風味、ブラックカカオ蜂蜜風味)、ミラクルスーパースタイルプラチナ、ヴィクトリアスレンダー、GLAM0ROUS LINE(グラマラスライン)、ナチュラルスリムダイエットExtra、SLIMING BOMB、減肥珈琲 Slimming COFFEE、野茶果、韓国痩身一号(美体形)(コリアンスリム1)、改良新品コリアンスリム1(全身タイプ)、終極痩身カプセルなどがあります。
また、シブトラミンは日本国内では未承認の薬剤となっています。 -
質問:シブトラミンの禁忌は何ですか?回答:
シブトラミンは副作用として、血圧上昇や心拍数増加が報告されており、循環器系疾患のある方は服用を避けるようにしましょう。
アメリカでは1997年にシブトラミンの認可を受けたあと、2003年8月までに54例の死亡事例が報告されています。
そのうちの30例が心血管が原因であることが分かっています。
健康被害が続出していることから各国で販売や流通を禁止していますが、痩身効果をうたうシブトラミンが含有された商品を販売しているケースが後を絶たないので注意が必要です。 -
質問:シブトラミンは安全ですか?回答:
シブトラミンは痩せる治療薬として、1997年にアメリカで承認されましたが、深刻な副作用が続出し、2003年8月までに54例の死亡が確認されています。
このため、アメリカの製薬会社は2010年に取り扱いを中止しています。
日本国内では、2007年に医薬品製造販売承認が申請されましたが、2009年9月26日に却下されています。
シブトラミンは以上のように健康被害事例が後を絶たない薬剤ですが、国内で違法にシブトラミン入りの商品を販売していたという事例もあるので注意が必要です。 -
質問:シブトラミンの作用機序はどうなっていますか?回答:
シブトラミンはSNRIであり、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬の略称です。
作用機序としては、セロトニンとノルアドレナリンの細胞内への再取り込みを阻害する働きがあります。
そして、セロトニンとノルアドレナリンを上昇させることで、神経伝達をスムーズにし、抗うつ作用および抗不安作用を期待できます。
ですが、通常のSNRIとしての効果は有しておらず、抗うつ薬として処方されることはありません。 -
質問:シブトラミンの適応症にはどのようなものがありますか?回答:
シブトラミンの適応症として、1997年にアメリカではシブトラミンの認可を受けており、その際の適応症として、肥満症の治療(肥満における体重減少および体重減少の維持)となっています。
ですが、シブトラミンは様々な健康被害事例が続出しており、各国でもめまいや嘔吐、下痢、腹痛、頭痛、不眠、動悸、口の渇き等の副作用や死亡事例が多発していることから製造や販売を中止しています。
日本国内では、未承認の医薬品となっています。 -
質問:シブトラミンの一般的な服用量はどれくらいですか?回答:
シブトラミンの一般的な服用量のデータはありません。
シブトラミンは痩せ薬として認知されていますが、アメリカでは1997年に認可を受けたあと、2003年8月までに50人以上の死亡事例が報告されています。
そのうちの30人は心血管系で死亡しています。
そのため循環器系疾患のある方は服用することでさらにリスクを高めることに繋がります。
また、日本国内では未承認の薬であるにもかかわらず、痩せ薬とうたい、シブトラミン入りの商品を違法に販売していることがあるので注意が必要です。 -
質問:シブトラミンは肥満症の治療に有効ですか?回答:
シブトラミンは肥満症の治療としてアメリカで使用されていました。
作用機序としては、シブトラミンはセロトニンとノルアドレナリンの取り込み阻害作用を持ち、β3アドレナリン受容体を介して熱産生を亢進させる作用があります。
ですが、シブトラミンを使用後、健康被害事例が多発し、製造や販売が中止となっています。
日本国内では、未承認の医薬品となっており、現在日本国内で販売されている肥満症治療薬はマジンドールとセチリスタットの2種類です。 -
質問:シブトラミンの減量効果の持続期間はどの程度ですか?回答:
シブトラミンの減量効果の持続期間についてのデータはありません。
シブトラミンは健康被害事例が多発している医薬品であり、カナダの政府機関は2001年6月1日から2007年5月31日までのシブトラミンの市販後調査結果を公表し、服用者に65件の健康被害が発生していたことが明らかとなっています。
また、アメリカでも1997年に認可を受けてから2003年8月までに50件以上の死亡事例が報告されており、各国でシブトラミンの製造や販売が中止となっています。 -
質問:シブトラミンと他の減量薬を併用することは可能ですか?回答:
シブトラミンと他の減量薬を併用することは危険なのでやめましょう。
シブトラミンはSNRIであり、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬です。
現在日本国内で販売されている肥満症治療薬はマジンドールとセチリスタットの2種類ですが、マジンドールはアドレナリン再取り込み阻害薬であり、シブトラミンと同じくノルアドレナリン再取り込み阻害薬であることから、副作用の出現が高くなる可能性があります。
また、シブトラミンは健康被害事例が多発している薬剤であり、日本国内では未承認の医薬品となっています。 -
質問:シブトラミンは依存性や耐性の問題はありませんか?回答:
シブトラミンの臨床成績では、24週の用量検討試験で5~30mg/日投与で体重減少が用量依存性に認められています。
用量依存性とは医薬品などの量が増えれば増えるほど効果や障害などが起こる可能性が増えることを指します。
そのため、内服量によって体重減少も大きくなることがデータから推測できます。
ですが、シブトラミンは健康被害事例が多発しており、各国で重大な副作用や死亡事例が続出した背景から、製造や販売を中止しています。 -
質問:シブトラミンを長期間服用し続けても安全ですか?回答:
シブトラミンは長期服用はおろか、内服しないことが推奨されます。
その理由としては1997年にアメリカで認可を受けたあと、2003年までに50人以上の死亡事例が報告されているためです。
また、仮に長期服用していたとしても、シブトラミンは用量依存性に体重が減少することがデータとしてありますが、その分、副作用も出現する可能性が高くなるため注意が必要です。
副作用には血圧上昇、心拍数増加、頭痛、口渇、便秘、鼻炎などがあります。 -
質問:シブトラミンの服用を中止した場合、リバウンドの危険性はありますか?回答:
シブトラミンの服用を中止した場合、リバウンドの危険性はあります。
シブトラミンは用量依存性に効果を発揮することがデータとしてあり、服用を中止することで効果が徐々に減少し、リバウンドする可能性が高くなります。
ですが、シブトラミンは健康被害事例が多発している医薬品であり、アメリカで認可されていましたが、死亡事例が多発したため、製造や販売を中止しています。
日本国内でも未承認の医薬品となっています。 -
質問:シブトラミンの値段はどの程度ですか?回答:
シブトラミンの値段は現在は販売されていないため不明です。
シブトラミンは痩せ薬として、アメリカでは認可を受けて販売していましたが、死亡事例が多発したことで製造、販売が中止となっています。
また、各国でも健康被害事例が多発したため、アメリカと同様に製造・販売を中止しています。
日本国内でも未承認の医薬品となっていますが、違法にシブトラミン入りの商品を販売して、その商品を内服したことで健康被害が発生したという事例があるので注意が必要です。 -
質問:シブトラミンには代替となる薬剤はありますか?回答:
シブトラミンには代替となる薬剤があります。
シブトラミンは痩せ薬として認知されていますが、健康被害事例が続出しており、日本国内では未承認の医薬品となっています。
日本国内で販売されている肥満の治療薬はマジンドールとセチリスタットの2種類です。
マジンドールはアドレナリン再取り込み阻害薬であり、食欲抑制効果を発揮します。
セチリスタットは膵リパーゼ阻害薬であり、中性脂肪分解抑制と小腸での吸収を抑制し、糞便中の脂肪排出量を増やす効果が期待できます。 -
質問:シブトラミンの入手方法はありますか?回答:
シブトラミンは、日本では使用が禁止されている医薬品で、健康被害のリスクが高いため、国内での入手や使用は推奨されません。
海外のインターネットなどで購入できることがありますが、海外でも無承認無許可医薬品が含まれている可能性があり、健康に深刻な影響を与えることがあります。
安全な体重管理やダイエットは、医師の指導のもとで行うことが重要です。 -
質問:シブトラミンは妊婦や授乳婦でも使用できますか?回答:
シブトラミンは妊婦や授乳婦の使用はおろか、一般的に使用は控えたほうがよい医薬品です。
アメリカでは1997年にシブトラミンの認可を受けたあと、2003年までに50人以上の死亡事例が報告されています。
また、各国でも重大な副作用が出現したため、2010年にアメリカ、欧州諸国で製造・販売が中止となっています。
日本国内でも未承認の薬剤となっていますが、シブトラミン入りの商品が出回っており、知らずに内服したことで健康被害が発生したという事例もあります。 -
質問:シブトラミンを適切に活用する方法はありますか?回答:
シブトラミンは様々な健康被害が発生していることから、適切に活用することは現状では難しいです。
シブトラミンは各国で以前は承認を受けて製造・販売されていましたが、重大な副作用や死亡事例が続出したことで中止となっています。
ですが、日本国内では未承認の医薬品であるにもかかわらず、厚生労働大臣の承認を受けずにシブトラミンの販売を行っていた業者もあり、各自治体では注意を呼びかけています。