「夕方頃になったら足がパンパンになって辛い。」
「むくんだ自分の顔を見るのが嫌だ。」
このように、仕事がデスクワークの人やむくみやすい体質の人は、全身がだるくなり見た目も太って見えるため辛いですよね。
そこで「利尿剤ダイエット」が気になっている人もいるのではないでしょうか。
利尿剤ダイエットは、身体の中の水分を排出して、体重を減らすダイエットのことです。
当記事では、利尿剤でのダイエットの効果や知っておくべき副作用、おすすめの利尿剤を解説していきます。
利尿剤でダイエットは可能?
利尿剤でダイエット効果はあるのでしょうか。
利尿剤の効果と合わせて解説していきます。
利尿剤は一時的であれば体重減少は可能
利尿剤でのダイエットは、身体の中の余分な水分を排出し、一時的に体重を減らすことのできる薬剤です。
ここで注意して頂きたいのは「一時的に」という点です。
確かに、体内の水分が減った分、体重も減少するため、ダイエットは可能です。
しかし、体重が減少するのは、一時的であるため服用をやめてしまったら、元に戻ってしまいます。
一時的にではなく、持続的に太らない身体づくりを行うためには、脂肪を減らす必要があるのです。
ただし、むくみがあると太って見えやすいためむくみがちな人には効果的でしょう。
利尿剤の効果について
本来、利尿剤は身体の中に余分な水分がたまる疾患を持つ患者さんが服用する薬剤です。
対象疾患は以下の通りです。
- 高血圧
- 心不全
- ネフローゼ症候群
- 糖尿病性腎症 など
これらの疾患は、余分な水分を体外に排出することで、症状が改善すると考えられるため、利尿薬が選択薬の一つとして挙げられます。
基本的には、医師の診断や治療のもと内服していきます。
利尿剤でよく知られる薬について
ここでは、利尿剤でダイエット効果があると言われている薬剤について解説していきます。
これらの薬剤は疾患や症状に強い薬理作用を示すため、基本的には病院で処方してもらう必要があります。
医薬品の利尿剤には、確かな効果やむくみ改善などの即効性が期待できるでしょう。
ラシックス
ラシックスは、フロセミドと呼ばれ利尿剤として使用される薬剤です。
ラシックスは、腎臓のヘンレループで作用し、水分の排泄促進を促します。
他の利尿薬よりも、効果が強力であるにも関わらず血圧には影響を与えにくいため、あらゆる種類のむくみへ使用されます。
総称名 | ラシックス |
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一般名 | フロセミド |
薬効分類名 | 利尿降圧剤 |
効果 | 心性・腎性・肝性浮腫、高血圧症、月経前緊張症 |
用法・容量 |
成人には1日1回40~80mgを毎日または1日置きに経口投与する。 食事に関係なくいつでも服用可能であるが、利尿薬のため朝がおすすめ。 |
アゾセミド
アゾセミドは、ラシックスと同じでループ利尿薬に分類されます。
総称名 | アゾセミド |
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一般名 | アゾセミド |
薬効分類名 | 持続型ループ利尿剤 |
効果 | 心性・腎性・肝性浮腫 |
用法・容量 |
〈アゾセミド錠30mg〉 成人には1日1回2錠を経口投与する。 〈アゾセミド錠60mg〉 成人には1日1回1錠を経口投与する。 |
トラセミド
トラセミドはラシックスとアゾセミドと同じでループ利尿薬に分類されます。
総称名 | ルプラック |
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一般名 | トラセミド |
薬効分類名 | ループ利尿剤 |
効果 | 心性・腎性・肝性浮腫 |
用法・容量 | 成人には1日1回4~8mgを経口投与する。 |
利尿剤ダイエットは危険!副作用について
上記では、利尿剤ダイエットの効果を紹介してきました。
ここでは、利尿剤の副作用を紹介していきます。
脱水症状
利尿剤を服用することで、体内の余分な水分が排出されるため、脱水症状になる可能性があります。
脱水の主な症状は以下の通りです。
- めまい
- 頭痛
- 立ちくらみ
- 皮膚の弾力低下
- 皮膚や口の中の乾き
脱水症状は、全身の水分が約3%減少するとめまいが起こると言われています。
さらに5%以上を超えると、倦怠感や頭痛が現れ、さらに状態が悪化すると意識障害を起こす可能性もあるのです。
ダイエット目的で利尿剤を飲む人は、水分を取ることでむくむと考えるため、水を飲まずに脱水症状になりやすいため注意が必要です。
低カリウム血症
利尿剤は、水分を排出すると同時に、血液中のナトリウムやカリウムなどの電解水を減少させる作用があります。
カリウムは、身体に必要なミネラルで、筋肉の収縮や神経の興奮などの大事な要素に関与します。
汗のもととなるナトリウムやカリウムが少なくなることで、体温が低下しづらくなり、発熱とともに脱水症状に陥りやすくなるのです。
他にも、全身のだるさ、筋力低下、便秘などの症状も現れるでしょう。
症状がさらに進むと、
- 不整脈
- 手足のこわばり
- 筋肉のけいれん
- 麻痺
などの症状がみられ、危険な状態に晒されます。
尿酸値の上昇
腎臓は、尿酸を体外に排出する役割があります。
しかし、利尿剤を服用することで、腎臓は利尿剤による排出を優先するため、尿酸の排泄が低下する場合があります。
尿酸値の上昇は、身体に有害な結晶ができやすくなり、関節痛を伴う痛風や、尿路結石を引き起こす原因です。
そのため、利尿剤を長期間服用することで尿酸の蓄積がさらに進行し、痛風や尿路結石のリスクが高まるため注意が必要です。
健康的にむくみをとってダイエットを成功させる方法
ここまでで、利尿剤を服用することでの効果と副作用を解説してきました。
副作用を知って、利尿剤の危険性から「服用するのをやめようかな」と考える人も多いでしょう。
今から、身体への健康をほとんど害することなく健康的にむくみをとるダイエット方法をご紹介します。
すぐに始められるものもあるため、ぜひ参考にしてくださいね。
利尿作用のあるサプリメントを飲む
病院などで処方される利尿剤は、健康な人が飲むと副作用が生じやすく、健康に害を及ぼす可能性があります。
しかし、利尿作用効果のあるサプリメントは、ほとんど副作用がなく服用できるためおすすめです。
ここでは、利尿作用効果のあるおすすめのサプリメントを紹介します。
ザントレックスブラック
商品名 | ザントレックスブラック |
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成分 | ヤーバマテ、プロテイン、ナイアシン、ガラナなど |
効果 | 脂肪燃焼、食欲抑制、むくみ改善 |
副作用 | 特に報告されていません |
用法・容量 | 食事の15分前に1~2ソフトジェルを服用 |
製造元 | Zoller Laboratories |
ザントレックスブラックは、身体の代謝をアップさせ脂肪燃焼をサポート、むくみ改善に効果のあるダイエットサプリです。
有効成分であるヤーバマテは、食欲抑制と利尿作用があるため、ダイエット効果はもちろん体内のデトックス効果もあります。
さらに、副作用も報告されていないため身体への負担もほとんどなく健康的に痩せることができます。
甘いものを我慢できない人や生活予防習慣を改善したい人などにおすすめできるサプリメントです。
シストーン
商品名 | シストーン |
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成分 | ジディモカルプス、ペディセラタ葉、ガガミユキノシタ根など |
効果 | 利尿作用、むくみ改善、尿路結石排出促進など |
用法・容量 | 食事の15分前に2錠を服用 |
副作用 | 特に報告されていません |
製造元 | ヒマラヤハーバルズ |
シストーンは、泌尿器毛の健康を保つために作られたサプリメントです。
主に、むくみ改善や尿路結石の発生を防ぐ効果のあるサプリです。
排尿障害や痛風、尿路感染などの症状にも有効的とされています。
植物やハーブを使用しているため天然由来の成分で、副作用などの心配がない点が特徴です。
製造元はヒマラヤハーバルズで、1930年にインドで設立されたヘルスケア商品関連のブランドで、ヨーロッパやアジアなどの約90ヵ国で販売されている老舗メーカーです。
プナルナバ
商品名 | プナルナバ |
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成分 | プナルナバ、ナハカノコソウ |
効果 | 肝機能や黄疸の改善 |
副作用 | 特に報告されていません |
用法・容量 | 1日2回~4回を服用 |
製造元 | ヒマラヤハーバルズ |
プナルナバは、肝臓や腎臓に働きかけ、肝機能や黄疸の改善に効果のある薬剤です。
主な作用でもある利尿作用も高く、体内の余分な水分を炉廃物や毒素とともに排出し、腎臓への負担も軽減してくれます。
さらに、抗菌作用や抗炎症作用も確認されているため、性病などの感染症予防にも効果を発揮します。
薬剤以外の日常生活でむくみを改善する
ここでは、薬剤以外で日常的に取り入れやすいむくみを改善する方法をご紹介します。
適度な運動を心掛ける
適度な運動で身体を動かすことで、リンパの流れが良くなりむくみの改善が期待できます。
さらに汗をかくことで不要な水分や塩分が排出され、身体のだるさも解消できるでしょう。
まずは、軽い有酸素運動のウォーキングで大丈夫です。
仕事に行く前などの家の周りを一周したり、一駅分歩いたりなど日常生活で取り入れてみましょう。
運動が苦手ならば、サウナや岩盤浴で汗をかくこともよいです。
適度に水分補給を心掛けながら、身体の体調と合わせて無理のない範囲で行ってくださいね。
湯船にしっかり浸かる
身体の冷えによって血流不良が起こるとむくみが生じやすくなるため、半身浴などでしっかり湯船に浸かり温めることもおすすめです。
また、湯船に浸かることでリラックス効果や身体の修復も期待できるため、リフレッシュもできます。
リフレッシュできることで睡眠の質も向上するため、むくみが改善されるだけでなく様々な効果を発揮できるでしょう。
むくみの原因となる塩分は控える
むくみを改善するために、塩分を控えた食事を心掛けましょう。
塩分の多い食事の摂取は、身体が塩分の濃度を薄めようと、体内に水分を溜め込んでしまい、むくみを引き起こします。
塩分の多い食事として、ラーメンや漬物、梅干しなどが挙げられます。
特にラーメンは汁に塩分を多く含んでいるため、飲み干さないように注意しましょう。
ミネラルやカリウムを多く含む食事は、バナナや豚肉、豆腐、アボカド、利尿作用のあるきゅうり、スイカ、キウイなどを積極的に摂取するよう心掛けてくださいね。
利尿剤のダイエットに関するよくあるQ&A
ここでは、利尿剤のダイエットに関するよくある質問をまとめました。
利尿剤で体重を減らすことは可能ですか?
可能です。
利尿剤は、身体の中の余分な水分を排出するため、その分体重を減らすことができます。
しかし、効果は一時的で、薬剤をやめてしまうともとに戻ってしまうため、ダイエット目的で服用するには不向きです。
水飲みダイエットには効果がありますか?
正しい方法で行うことでダイエットの効果が期待できます。
水を飲むことで、体内の老廃物が排出されるためむくみの改善に効果があります。
水は1日に1.5~2Lを目安に摂取することを心掛けましょう。
カフェインは利尿作用に効果的ですか?
カフェインは利尿作用に効果的です。
カフェインは腎臓の血流を促進する効果があるため、体内の水分が尿として排泄されやすくなります。
また、とうもろこしのひげ茶やプーアル茶、緑茶も利尿作用があるためおすすめです。
利尿剤はむくみに効果的!しかしダイエット目的には不向き
利尿剤は、身体の中から余分な水分を排出してくれるため、むくみの解消に優れています。
身体の余分な水分が抜けることで、顔まわりや足のむくみなどが改善されるため、ボディラインがスッキリします。
しかし、むくみが軽減される分体重減少もみられますが、一時的なものです。
利尿剤は、優れた効果が期待できる反面、使い方を誤ると思わぬ副作用を招くリスクがあります。
継続的にダイエットをしたいならば、むくみを改善させるとともに脂肪を落とす方法がより効果的です。
医薬品の中には、食事で摂取した脂肪や糖分を抑える働きもあるため検討してみてください。
まずは、むくみ改善効果のある運動やサプリメントなどから始めてみるのもおすすめですよ。