「レチンAクリームの効果は何?」
「レチンAクリームはどうやってシミを薄くしているの?」
このような疑問を持っている人は少なくないのではないでしょうか。
本記事では、レチンAクリームが働くメカニズムについて徹底解説。
レチンAクリームの副作用や入手方法なども紹介します。
レチンAクリームの使用を検討している人に必見の内容です。
ぜひ最後までご覧ください。
レチンAクリームの効果
レチンAクリームの効果は肌トラブルの改善です。
具体的には、以下のような肌の状態を改善できる可能性があります。
- シワ
- たるみ
- シミ
- そばかす
- ニキビ
- ニキビ跡
- 毛穴の黒ずみ
その他、日焼けが気になる人や美白になりたい人にも有効です。
肌の状態を改善したいと考えているほとんどの人に、おすすめのクリームと言えるでしょう。
レチンAクリームが働くメカニズム
レチンAに含まれている有効成分は「レチノール」や「レチノイン酸」であり、ビタミンの一種であるビタミンAに分類されます。
ここからは、これらの成分がどのようにして肌トラブルを改善していくのか詳しく解説します。
レチノールの働きを理解するうえで、重要になってくるのが「ターンオーバー時間」という概念です。
私たちの皮膚の最外層である表皮は4つの層に分かれており、以下の流れで表皮の細胞が移動しています。
基底層(一番内側)→有棘層→顆粒層→角層(一番外側)
角層に移動してきた細胞は、やがて垢となり脱落していきます。
この一連の過程を「角化」と言い、角化に要する時間をターンオーバー時間と言います。
正常な皮膚の場合、ターンオーバー時間は約45日です。
レチノールには、角化を促進してターンオーバー時間を短くする働きがあります。
その結果、トラブルが発生している細胞が早く脱落するようになるため、シミなどの肌トラブルの改善に効果があるのです。
表皮だけでなく、さらに内側にある真皮にもレチノールは作用します。
具体的には、コラーゲンの産生促進によるシワの改善や、血管の新生の誘導による傷の治癒促進などです。
なお、レチノールとレチノイン酸が働くメカニズムは同じですが、レチノイン酸の方が強力な効果を持っています。
その分、扱い方が難しいため主に医師の処方により使用されています。
レチンAクリームの使い方
レチンAクリームの使い方は製品ごとに異なります。
それぞれの製品で濃度も異なるため、必ず使用方法を確認してから使うようにしてください。
何らかの副作用が生じる可能性もあるため、使い始めは少し慎重なぐらいでちょうどいいでしょう。
より詳細な塗り方に関してですが、まずは洗顔して汚れを落とし、化粧水を塗って浸透させていきます。
その後、綿棒などを使って患部にクリームを塗っていきましょう。
患部以外に広げず、薄く塗るように意識してください。
レチンAクリームの副作用
レチンAクリームを使用した際の副作用として、代表的なものが「レチノイド皮膚炎」です。
レチノールが不足している肌にレチノールを塗り、ビタミンAが急増するために発生します。
主な症状は皮むけや赤み、乾燥、痒みなどであり、使用開始から6週間ほどで症状が出てくるケースが多いです。
レチノイド皮膚炎となってしまった場合は、レチンAクリームの使用を中止し、ステロイド外用薬などで治療を行う必要があります。
皮膚症状が悪化してしまう前に、早めに医療機関を受診しましょう。
また、ビタミンAの過剰摂取は催奇形性の要因であることが分かっています。
内服ではないため発生する確率は低いものの、妊娠中の方は使用を控えた方が安心です。
レチンAクリームを入手する方法
有効成分としてレチノールを含んでいるレチンAクリームは、ドラッグストアにて市販されています。
一方、有効成分としてレチノイン酸を含んでいるレチンAクリームは市販されていません。
レチノイン酸を含むレチンAクリームを使いたい場合、考えられる方法は以下の2つです。
- クリニックで処方してもらう
- 通販サイトや輸入代行業者を利用して個人輸入する
それぞれの方法について解説します。
①クリニックで処方してもらう
レチンAクリームをクリニックで処方してもらうメリットは、医師の助言のもとで使用できる点です。
副作用をできるだけ起こさないために適切な濃度や使用方法など、適宜アドバイスを受けられるため安心して使えます。
一方、デメリットは費用が高額になりやすい点です。
レチンAクリームの処方は自由診療となるため、金額はクリニックが自由に設定できます。
診察料が別途必要なケースも少なくないため、事前に確認しておくと良いでしょう。
②通販サイトや輸入代行業者を利用して個人輸入する
通販サイトや輸入代行業者を利用して個人輸入するメリットは、費用を抑えられる点です。
医療機関を受診する必要もないため、手軽に入手できます。
一方、安全性に関するリスクが高い点がデメリットです。
もし、何らかの副作用が生じたとしても救済制度を受けることはできません。
あくまでも自己責任となるため、その点を理解したうえで使用するようにしてください。
レチンAクリームと他のクリームの併用
レチンAクリーム以外にも、肌トラブルを改善するためのクリームは数多く存在します。
ここからは、レチンAクリームと併用しても問題ないクリームと、併用しない方がよいクリームについて紹介します。
レチンAクリームと併用しても問題ないクリーム
レチンAクリームと併用しても問題ないクリームとして、代表的な成分は以下の通りです。
- ナイアシンアミド
- 保湿成分(セラミド・ヒアルロン酸)
- トラネキサム酸
- バクチオール
ナイアシンアミドはビタミンBに分類される成分であり、シワの改善に効果的です。
刺激があまり強くないため、肌荒れしやすい人でも気軽に使えます。
セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分は、レチンAクリームの副作用である皮むけの緩和に役立ちます。
まず、保湿成分を浸透させ、その後にレチンAクリームを塗ると良いでしょう。
トラネキサム酸はアミノ酸の一種であり、シワの原因であるメラニンの抑制作用があります。
その他、肌の炎症を落ち着かせる作用も期待されています。
バクチオールには抗炎症作用や抗菌作用があり、肌荒れやニキビのケアに有効です。
注意点として、植物アレルギーを引き起こす恐れがあるため、事前にパッチテストを行ってください。
レチンAクリームと併用しない方がよいクリーム
以下の2つの成分が含まれるクリームは、レチンAクリームと併用してはいけません。
- ピーリング成分(サリチル酸・AHA)
- ハイドロキノン
ピーリング成分には角質をはがす作用があります。
そのため、レチンAクリームと併用すると角質をはがし過ぎてしまい、皮膚に強い負担をかけてしまう恐れがあるのです。
具体的な症状として、乾燥や赤みなどが生じる可能性があります。
ハイドロキノンは、美白ケアやニキビ跡ケアなどを目的として使用される成分です。
レチンAクリームが長期間での改善を目指す一方で、ハイドロキノンは短期間での改善を目指しています。
そのため、使い方によっては炎症が生じる可能性があります。
その他、ビタミンCとの併用も推奨されていません。
それぞれの性質の違いから、同時に使用すると相性が悪いことが分かっています。
ただし、ビタミンCが含まれたクリームを塗った後に、レチンAクリームを塗るという方法であれば問題ありません。
レチンAクリームに関するQ&A
レチンAクリームに関するよくあるQ&Aを紹介します。
ここで疑問を解消しましょう。
Q.レチンAクリームは毎日使ってもいい?
レチンAクリームの使用頻度は濃度などにより左右されるため、添付文書などをきちんと確認してください。
また、強い副作用が生じるリスクもあるため、使い始めは日を空けて使用しましょう。
Q.レチンAクリームの有効成分は食べ物にも含まれている?
レチンAクリームの有効成分であるレチノールやレチノイン酸は、動物性食品に多く含まれています。
代表的な食品はウナギやレバーなどです。
まとめ:肌トラブルの改善にレチンAクリームを活用しよう
レチンAクリームは、シミやシワなどの肌トラブルに効果があるクリームです。
有効成分であるレチノールやレチノイン酸は、皮膚のターンオーバー時間は短縮することで肌の状態を改善しています。
高い効果が期待できる一方で、レチノイド皮膚炎などの副作用も存在します。
使い方に気を付けつつ、スキンケアにレチンAクリームを活用してみましょう。