ふとした時に、頭が痛いと感じた経験はありませんか?
片頭痛が起こると仕事や勉強に影響を及ぼすこともあるので、しっかり対処することが必要です。
頭の痛みだけではない片頭痛の症状や、片頭痛に効果が期待できる薬剤などを紹介しているので、片頭痛持ちの人は要チェックです。
片頭痛とは?
頭がズキっと痛んだ経験がある人は多いと思いますがこれは片頭痛の症状で、日常生活に影響を及ぼすこともあります。
頭がズキズキして悩んでいる人は、片頭痛の症状や治療方法を確認して対処法を試して症状を和らげましょう。
偏頭痛と片頭痛どちらが正しい?
スマホやパソコンで“へんずつう”と入力すると偏頭痛と片頭痛の2つの候補が出てきてどちらが正しいの?と疑問に思った人も多いと思います。
実際、記事などでもどちらかが使われておりどちらが正式なものか判断が難しいと感じるでしょう。
日本頭痛学会が正式に採用しているものは片頭痛で、学術的にも片頭痛の方が正しいです。
片頭痛の症状
日本全国調査によると片頭痛の年間有病率は8.4%で、特に20代~40代の女性が片頭痛で悩まされている割合が高いです。
頭痛は大きく分けると他に原因となる病気のない一次性頭痛と病気などの原因により引き起こされる二次性頭痛に分けられます。
片頭痛は一次性頭痛に該当し同じ片頭痛であっても前兆があるものとないものがあり、前兆がある場合は以下のような症状が現れます。
- 視覚症状:キラキラした光,ギザギザの光が視界にあらわれ見えづらくなる
- 感覚症状:チクチク感や感覚が鈍くなる
- 言語症状:言葉が出にくくなる
片頭痛の前兆がある人に現れる症状としては視覚性の症状が最も多く、まれに半身の脱力感や回転性めまいが起こることもあります。
割合では前兆のない片頭痛の方が多いので、急に生じた痛みに悩まされる人も多いです。
また、片頭痛という文字から片側だけに痛みがあると思われがちですが、両側で痛みが生じることもあります。
片頭痛の症状は様々ですが、鎮痛薬を使わない場合は4時間~72時間頭痛発作は持続します。
- 普段気にならない光や音や臭いを不快と感じる
- 吐き気や嘔吐を伴う
- ズキズキと脈打つような頭の痛みがある
片頭痛と一口に言っても様々なものがあり症状は頭痛だけではないので、症状を把握して自分の症状と照らし合わせて確認するとよいです。
片頭痛の治療方法
片頭痛は前述したとおり、鎮痛薬を使わないと約3日痛みに悩まされる可能性もあるので早期に治療することをおすすめします。
片頭痛が起きた時に市販薬を飲む方法と、病院を受診して頭痛発作が生じた際に痛みを鎮める急性期治療、頭痛発作を起こりづらくする予防療法があります。
片頭痛にどのくらい悩んでいるかなど日常への影響や、痛みの強さなどによってどのような治療法を選択するかを決めるのが好ましく、ひどい痛みをともなう人や、痛くなる前に飲む薬を試したい場合は病院受診、まずは手軽にできる治療方法から試したい人は市販の痛み止めから試すのもありです。
ロキソニンに関するQ&A
手軽に手に入る市販の痛み止めから試したい人は、ロキソニンが思い浮かぶ人も多いと思います。
ここでは、ロキソニンに関する疑問を紹介していきます。
本当にロキソニンが片頭痛に効果があるか気になる人や効く市販薬を知りたい人、どれを選ぼうが迷っている人は参考にしてください。
ロキソニンは片頭痛に効かない?
「市販で購入するもの、病院で処方されるロキソニンに違いはあるの?」と疑問に思うかもしれませんが、ロキソニンは市販のものも病院で処方されるものも成分や成分量などにおいても同じです。
病院受診・診断で片頭痛が疑われた際はまず、カロナールやロキソニンが処方されることが一般的で、症状の改善がみられない時は他の薬剤が併用されることがあります。
片頭痛の第一段階で処方されることから効果が弱いと思われがちですが、片頭痛に効かないわけではありません。
鎮痛薬の効き目は人によって変わるため、片頭痛の治療をこれまでしてこなかった人は効きづらい傾向はあります。
また、ロキソニンは一次性頭痛には効果が期待できますが、他の病気が元となっている二次性頭痛には効果が期待できません。
ロキソニンとイブどっちが強い?
基本的にはロキソニンの方がイブより効き目が強いと言われています。
ロキソニンの方が強いということは、イブよりも負担が大きいのでは?と気になるかもしれません。
痛み止めは胃などへの負担がかかりやすいですが、ロキソニンがイブよりも効き目が強いからといって胃への負担の大きさは変わりません。
基本的にはロキソニンの方が効き目が強いと言ったのは、人によって得られる効果が異なるからです。
体質によってロキソニンが効く人もいれば、イブの方が効く人もいるので一概にはいえません。
そのため、自分に合っていると思う方を選択して服用し十分な効果が得られないと感じるのであれば病院受診を検討するのも1つの方法です。
ロキソニンとカロナールどちらが効く?
カロナールは片頭痛に効く薬剤ですが、鎮痛効果の面で見るとロキソニンとカロナールではロキソニンの方が効果が期待できます。
どちらも副作用はありますが、カロナールの方が胃腸障害などが少ない点から小児や妊婦に使用されることもあります。
これまでカロナールはアセトアミノフェンが含まれる市販薬はあったものの市販薬はありませんでしたが、2024年1月よりカロナールの市販薬が登場しました。
そのため、ロキソニンもカロナールも市販で購入可能です。
ロキソニンと片頭痛薬は一緒に飲めるか?
ロキソニンと片頭痛薬は一緒に飲める組み合わせで、服用方法としては先にロキソニンを内服し片頭痛薬、片頭痛薬から先に内服しロキソニン、両方を同時に飲む方法があります。
ロキソニンなどの抗炎症薬よりも片頭痛の痛みに効果が期待できる薬剤としてトリプタン系薬剤が挙げられますが、これは片頭痛を予防するセロトニンの作用を強めるために開発された薬剤です。
日本で使用できるトリプタンは5つからなり、トリプタン単独よりもトリプタン系薬剤と抗炎症薬の併用の方が頭痛消失率が高く24時間以内の再発率が低いことも報告されています。
このことからも、ロキソニンと片頭痛薬は一緒に飲めることが証明されます。
薬剤が効かない・対処法はある?片頭痛の薬剤に関する疑問や困りごとQ&A
片頭痛の症状が出て薬剤を飲んでも効かなかった経験がある人もいると思いますが、薬剤を飲んだのに痛みが引かないのはつらいですよね。
そんな時どのような対応をすべきか、薬剤に関する疑問に答えます。
痛みを止められない時はどうすればいい
薬剤を飲んでも痛みを止められない時は、病院への受診をおすすめします。
片頭痛に効果が期待できる薬剤であっても体質や状態などによっては薬剤が効きづらいことも。
また、二次性頭痛のように他の病気が原因で痛みが生じている場合もあるため、痛みを放っておくのが危険な可能性もあります。
片頭痛は音や光などの刺激に敏感になることが多いため、刺激を受けづらい静かな場所などで休むのが好ましいですが、あまりにひどい痛みや長時間続く痛みがある時、薬剤が効かず対処法が見つからない時は迷わず病院へ受診するようにしましょう。
一瞬で治す方法はある?
片頭痛による痛みはすぐにでも取り除きたいと感じるかもしれませんが、残念ながら一瞬で治す方法はありません。
ロキソニンなどの鎮痛薬を飲むことで症状が緩和することはありますが個人差はあるものの数分で効き始めることは少なく、早くても15分から30分前後時間を要することがほとんどです。
つらい片頭痛をどうにかしたいなら病院受診がおすすめで、診断後処方してもらった内服薬を適切なタイミングで内服すると効果がより発揮されるという特徴もあります。
片頭痛は生活習慣などが元となっているものもあるためストレスを溜めない、生活習慣を見直すことも重要です。
市販薬について知恵袋で確認してよい?
片頭痛に効果が期待できる薬剤を知りたいと思って知恵袋で相談しようと考えている人がいるかもしれませんが、おすすめしません。
もちろん有益な情報が得られることもありますが、回答が必ずしも正しい情報とは限らず誤った情報の可能性もあります。
情報を鵜呑みにして症状に合っていない薬剤を飲むことで、思いもよらないトラブルに見舞われる危険性もゼロではありません。
薬剤には副作用もあるので十分理解したうえで服用することが重要です。
片頭痛に効果が期待できる薬剤を探しているのであれば、市販のものを購入するなら店舗の薬剤師へ相談するなどして薬剤の専門家に話を聞くことも可能です。
嘘の情報に惑わされずに自分の症状に合った薬剤を飲みたいなら、薬剤師か医師への相談がおすすめです。
病院でもらう頭痛薬の強さに違いはある?
効果が得られる薬剤を処方してもらいたいと考えている人は頭痛薬の強さの違いが気になるかもしれませんが、病院でもらう片頭痛の薬剤の強さによるランキングはありません。
しかし、病院で頭痛薬をもらう際は医師の診察・診断を受けているため今の症状や状態に合った薬剤が処方されるので心配いりません。
薬剤の強さによるランキングはありませんが、最も多く使われる片頭痛薬に関するランキングはあります。
日経メディカルOnlineの医師会員を対象とした最もよく処方するトリプタン(第6回調査)の割合は以下のとおりです。
- スマトリプタン:45.1%
- エレトリプタン:16.3%
- ゾルミトリプタン:15.5%
他の薬剤を押さえスマトリプタンが最も処方されていることがわかる結果です。
いずれにしても、一人ひとりに対してその時どきに合った薬剤が処方されるので症状などを正しく伝えるように心がければOKです。
片頭痛で悩んでいるなら病院受診も検討しよう
片頭痛は頭痛だからと病院受診が選択肢とならない人も多いですが、長時間症状が長引くこともあり、様々な症状に苦しめられることもあります。
市販薬などで効果が感じられない場合は別の病気が潜んでいる場合や、片頭痛専用の薬剤を内服することで悩みが解消される可能性もあります。
気になる症状があれば痛みを我慢せずに病院受診を検討するとよいでしょう。