今回は、肌の乾燥でお悩みの方々に、医療の現場で高い評価を受けている治療用保湿剤をご紹介します。
「ダブルベースエモリエントジェル(Doublebase Emollient Gel)」は、英国の皮膚科専門製薬会社ダーマル社が開発した医療用保湿剤です。
化粧品ではなく医療用なので、その効果にも期待できると思いませんか?
日本製の塗り薬が効かない方は、一度試してみても良いかもしれません。
開発企業ダーマル社について
ダーマル社は皮膚科治療に特化した独立系製薬企業として知られています。
長年にわたり、効果的かつ使用感に優れた外用薬の研究開発に注力してきたことで有名です。
特に、製剤全体のバランスを重視した製品開発により、多くの医療専門家から信頼を得ています。
同社の製品は、乾癬、湿疹、乾燥肌などの様々な皮膚疾患の治療に広く使用されており、皮膚科医、一般開業医、看護師の間で高い評価を得ています。
ダブルベースエモリエントジェルの特徴
ダブルベースエモリエントジェルの特徴は、使用感が良いことと、治療効果が高いこと、この2つです。
一般的な保湿剤とは異なり、特殊な製剤技術により、優れた使用感と高い治療効果を両立しています。
製品を肌に塗布すると、驚くほど素早く肌に馴染み、べたつきを感じることなく深い保湿効果を実感できます。
また、本製品には敏感肌を刺激する成分を一切含んでいません。
具体的には、SLS(ラウリル硫酸ナトリウム)、香料、パラベンなどの刺激性成分は含まれておらず、デリケートな肌にも安心して使えます。
赤ちゃんから高齢者まで、あらゆる年齢層で使用できる安全性も人気の理由のひとつ。
特に、加齢による乾燥肌や、アトピー性皮膚炎などの慢性的な皮膚疾患でお悩みの方に適しています。
健康な肌のメカニズムと乾燥肌の問題
健康な肌には、身体と外部環境との間にバリア機能が備わっています。
このバリア機能は、皮膚細胞の間を埋める天然の油分によって作られています。
これは、よくレンガの壁に例えられます。 皮膚細胞が「レンガ」の役割を果たし、天然の油分が「モルタル」として機能することで、強固なバリアが形成されているのです。
しかし、乾燥肌ではこの天然の油分が不足しています。
その結果、皮膚細胞が収縮し、細胞間に隙間が生じてしまいます。
この隙間から過剰に水分が失われ、同時に外部からの刺激物質が侵入しやすくなります。
その結果、肌は乾燥し、かゆみを感じるようになります。
さらに、かゆみによる掻爬が皮膚をさらに傷つけ、症状を悪化させる悪循環に陥ってしまいます。
作用メカニズム
ダブルベースエモリエントジェルは、独自の作用メカニズムにより乾燥肌を改善します。
本製品を塗布すると、皮膚表面に特殊な油分の層が形成されます。
この層が肌の水分を閉じ込め、皮膚細胞に水分を与えるのです。
水分を吸収した皮膚細胞はふくらみ、細胞間の隙間を埋めていきます。
そうするとバリア機能が回復し、水分も補われます。
さらに、製品に含まれるグリセロールが、肌内部の水分保持を助ける働きを持っています。
乾燥した肌は、いわば渇いた状態にあります。
そのため、ダブルベースエモリエントジェルは定期的に使うのがおすすめです。
理想的には1日3~4回の使用が良いですが、症状や生活スタイルに合わせて使用回数を変えられます。
継続して使っていけば、肌の状態は着実に改善していきます。
適応症状
ダブルベースエモリエントジェルは、以下のような様々な皮膚疾患の治療に効果を発揮します。
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乾癬
乾癬は、皮膚に赤みを帯びた鱗状の病変が現れる慢性的な炎症性疾患です。
本製品を定期的に使用すれば、症状の緩和が期待できます。 -
掻痒症
高齢者の掻痒症は、加齢に伴う皮膚の乾燥によって引き起こされるかゆみです。
本製品の保湿効果により、かゆみを軽減できます。 -
魚鱗癬
魚鱗癬は、皮膚が異常に乾燥し、鱗のような状態になる遺伝性の疾患です。
本製品はこの症状にも効果が期待できます。
その他、様々な種類の湿疹や皮膚炎など、乾燥を伴う皮膚疾患全般に効果を発揮します。
正しい使用方法
ダブルベースエモリエントジェルの効果を引き出すためには、正しい使用方法で使うことが大切です。
まず、250gのポンプディスペンサータイプを使用する場合は、ポンプの上部を矢印の方向に回して開封します。
初回使用時は、ジェルが出てくるまで数回ポンプを押す必要があります。
製品の塗布は、清潔な手で行います。
患部に適量を取り、毛の生える方向に沿って優しく伸ばします。
この際、強くこすらないように注意してください。
必要に応じて、余分なジェルが肌に染み込むまで時間を置きます。
入浴やシャワーの前後にも使用することで、洗浄による肌の乾燥を防げます。
他の外用薬と併用する場合は、製品が混ざり合わないよう、時間を置いて交互に使用することをおすすめします。
安全性と副作用
ダブルベースエモリエントジェルは長年の使用実績があり、高い安全性が確認されています。
有効成分であるイソプロピルミリステートと流動パラフィンは、医療用保湿剤として広く使用されている成分です。
妊娠中や授乳中の方も使用することができます。
これらの成分は長年にわたり同様の製剤で使用されており、問題の報告はありません。
ただし、厳密な安全性試験は実施されていないため、気になる方は医療専門家にご相談ください。
まれに、極めて敏感な肌の方に軽度の発疹やアレルギー反応が現れることがあります。
これらの副作用は通常、使用開始直後に発現します。
肌の状態が悪化したり、気になる症状が現れた場合は、使用を中止し、医師、薬剤師、または看護師にご相談ください。
誤って飲み込んだ場合、油性成分により下痢を引き起こす可能性があります。
その場合は、十分な水分を摂取し、無理に吐かせようとせず、通常の下痢と同様に対処してください。
安全上の注意事項
ダブルベースエモリエントジェルを使用する際は、火気に関する注意が特に重要です。
本製品が付着した衣類、寝具、包帯などは、通常よりも燃えやすくなります。
そのため、タバコなどの火気には十分注意が必要です。
日本と海外のスキンケア文化の比較
美容大国として知られる日本のスキンケア文化は、世界的に見ても独特な特徴を持っています。
近年、グローバル化に伴い、海外のスキンケア製品が日本市場に数多く進出していますが、それらの製品は本当に日本人の肌にも合うのかと心配している方はいませんか?
日本と海外、特に欧米圏におけるスキンケアの違いを理解しておけば、海外製の薬剤も安心して使えます。
以下で、日本と海外のスキンケアの違いについて見ていきましょう。
環境要因がもたらす影響
日本の気候は、高温多湿という特徴を持っています。
特に梅雨期から夏季にかけては、世界でも類を見ない蒸し暑さです。
この環境では、肌の表面に水分が留まりやすく、べたつきを感じやすい状態となります。
一方、欧米諸国の多くは比較的乾燥した気候下にあります。
このような環境では、肌の水分が失われやすく、自然と皮脂の分泌量も日本人とは異なる傾向にあります。
また、水質の違いも重要な要因です。
欧米で一般的な硬水は、洗顔料の泡立ちを抑制する傾向があり、これが洗顔習慣の違いにも影響を与えています。
肌質の生物学的特徴
人種による肌質の違いは、スキンケアアプローチに大きな影響を与えています。
日本人を含むアジア人の肌は、一般的に角質層が薄く、バリア機能が比較的脆弱です。
このため、外部刺激に対して敏感に反応しやすい特徴があります。
これに対し、欧米人の肌は一般的に角質層が厚く、水分保持能力も高い傾向にあります。
この違いは、年齢とともに現れる肌の変化にも影響を及ぼします。
日本人女性の場合、20代をピークに皮脂分泌量が大きく変動するのに対し、欧米女性では20代から40代にかけて比較的安定した皮脂分泌量を維持する傾向が見られます。
スキンケア習慣の文化的違い
日本のスキンケアの特徴は、きめ細やかなステップを重視する点にあります。
特に化粧水による保湿は、日本の美容文化において中心的な役割を果たしていると言えるでしょう。
肌への浸透を重視し、何層にも重ねづけを行う手法は、日本独自のアプローチといえます。
対照的に、欧米のスキンケアはより簡単なステップであることが一般的です。
化粧水(トナー)は主に古い角質や残存する汚れを取り除く目的で使用され、保湿はクリームや乳液で行います。
また、洗顔においても日本のような入念な泡立て洗顔ではなく、水での簡単な洗い流しが一般的です。
海外製の方が合う場合も?
これらの環境要因、生物学的特徴、文化的背景の違いは、各地域の化粧品開発にも大きく反映されているのではないでしょうか。
日本の製品は、繊細な肌質に配慮した穏やかな処方が特徴です。
また、高温多湿な環境下でも使いやすい、べたつきの少ない製剤が人気のようです。
一方、欧米の製品は、より厚みのある角質層を想定した処方となっており、保湿成分や油分の配合量も比較的多めです。
つまり、日本の製品でイマイチ効果が出なかった方にとっては、海外製の保湿効果がより高いもの、油分が多く入っているもので効果が出る可能性があるのです。
もちろん肌には個人差があるので一概にどれがベストとは言えませんが、海外の視点を持つことも、皮膚を健康に保つのに役立つのではないかと思います。
まとめ
ダブルベースエモリエントジェルは、乾燥肌に悩む多くの方々におすすめの医療用保湿剤です。
身体の外側に塗るタイプなので、海外の内服薬に抵抗がある方でも安心して使用できるでしょう。
乾燥が激しくて市販薬では効果が十分でない場合や、皮膚科に行く時間がない方には特におすすめです。
個人輸入サイトなどで気軽に購入できるので、自分に合ったものを探してみてはいかがでしょうか。