超低用量ピル「ヤーズフレックス」で生理を3か月に1回に!?日本人が知らないピル事情

生理痛に悩む女性は少なくありません。
日常生活に支障をきたすほどの痛みを抱える方にとって、月経は毎月訪れる厄介な問題です。
そこで注目されるのが、低用量ピル「ヤーズフレックス」です。
この記事でもっとも伝えたいのは、「ピルが生理痛から開放してくれること」!!
低用量ピルというと、未だに日本国内では避妊薬としての役割しかないと思っている人が多いです。
しかし、このヤーズフレックスは、生理を120日に1回、つまり、3ヵ月に1回に減らすこともできるのです!
この事実は世界中の女性が知っておくべきなので、以下で詳しく紹介していきます。
ヤーズフレックスとは?
生理の回数を少なくしたい方や、生理痛をなくしたい方におすすめなのがヤーズフレックスです。
ヤーズフレックス配合錠は、国内で初めて連続して服用できるように設計された低用量ピル(LEP製剤)です。
この薬剤には、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲスチン)の2つのホルモンが含まれており、これらが一体となって効果を発揮します。
特にヤーズフレックスは、エストロゲンの含有量が20μgに抑えられており、副作用を軽減することを目的とした「超低用量LEP製剤」として知られています。
ヤーズフレックスで生理痛を改善できる!
ヤーズフレックスの利用により得られるメリットは、単に生理の頻度が減ることだけではありません。
生理が少なくなることで、生理に伴う不快な症状、特に生理痛や月経前症候群(PMS)の影響が少なくなります。
生理痛に悩まされている方にとって、毎月ではなく、3ヵ月に1度だけの痛みに抑えられるのは大きな安心感ですよね。
痛みそのものをほぼ感じなくなった人も多いですし、生理を起こす日をある程度自分で決められるというのは、人生に革命が起きるほどの衝撃ではないでしょうか。
最長3ヵ月ホルモンバランスが整う!
ヤーズフレックスは連続服用が可能であるため、ホルモンの変動による体調不良や感情の起伏を抑える効果も期待できます。
特に、月経困難症の改善や、ホルモンバランスの安定化を求める女性にとって、安定したホルモン供給による健康管理が可能となるのは大きなメリットです。
初期の副作用は少し我慢してみて
また、ヤーズフレックスはその超低用量設計により、副作用が比較的少なく、安全性の高いピルとしても評価されています。
ピルの副作用を心配していた方々にとっても、安心して使用できる選択肢となるでしょう。
このように、ヤーズフレックスは、生理の頻度を減らすだけでなく、女性の生活全般をより快適にするための強力なサポートツールと言えます。
ただ、現状は婦人科に行って初めて低用量ピルについて詳しく知るケースが多いため、学校の保険の授業で「生理痛が軽減できること」、「生理の回数を減らせること」は、最低限教えるべきではないでしょうか。
このような選択肢があると知らないために、生理によって人生を狂わされる女性、苦しみながら耐えるしかない女性が増えています。
日本人の低用量ピル利用率は低い
日本国内では、低用量ピルをタブー視する文化や風潮がまだまだ色濃く残っているようです。
保険の授業で学生にピルについて教えるかどうかの議論で、理由はわかりませんが、男性教諭が教えない方が良いと発言した場面がテレビで流れたこともあります。
女性を男性から、そして生理から守る術は、日本国内ではこうして押しつぶされています。
教えたとしても、避妊法としての役割のみということもあるようです。
しかし、海外では低用量ピルはもっとポピュラーなものです。
国連が発行した「避妊法2019(Contraceptive Use by Method 2019)」のデータによれば、日本でのピル使用率はわずか2.9%にとどまっています。
これに対して、他国のピル使用率はとても高い水準にあります。
フランスでは33.1%、カナダは28.5%、英国は26.1%、ノルウェーは25.6%となっています。
さらに、タイでは19.6%、米国とカンボジアではともに13.7%、ベトナムは10.5%、マレーシアは8.8%、ミャンマーは8.4%、香港は6.2%です。
韓国の使用率は3.3%であり、日本よりわずかに高い一方、中国では2.4%と日本よりやや低い水準にあります。
このように、日本のピル使用率は国際的に見るとまだ非常に低い状況です。
海外の低用量ピルの説明には何が書かれている?
WebMDという医療サイトを見てみると、低用量ピルの説明には避妊としての役割だけでなく、生理に与える影響についても説明がされていました。
では、その海外のサイトの内容を踏まえつつ、低用量ピルの生理に対する効果について、以下で見てみましょう。
ピルは、ホルモンを安定した量で体内に供給するため、ホルモンレベルを一定に保ち、月経に関連する症状を軽減する効果があります。
ピルを服用することで、以下のような不快な症状が改善されることが期待できます。
不規則な月経
女性は、毎月の月経周期が一定でないことがあります。
たとえば、プロゲステロンの分泌が不十分な場合、月経周期が通常よりも数日長くなることがあります。
しかし、ピルを服用することで、月経の開始日を予測する必要がなくなります。
ピルを服用している限り、月経は毎月同じ日に始まるようになります。
ヤーズフレックスの場合も同様です。
月経過多
ピルに含まれるプロゲステロンは、子宮内膜を薄くする働きがあります。
そのため、月経時の出血量が減少し、月経が軽くなることが期待できます。
生理痛
生理痛は、月経に伴う最も一般的な症状の一つです。
生理痛は、子宮が収縮する原因となるホルモンであるプロスタグランジンが過剰に分泌されることによって引き起こされます。
ピルは、このプロスタグランジンの過剰分泌を抑えることで、生理痛を軽減する効果があります。
酷い生理痛も、ヤーズフレックスなどの服用でほぼ痛みがなくなったという人も多いです。
子宮内膜症
子宮内膜症は、子宮内膜組織が通常の位置ではない場所に増殖することで引き起こされる疾患です。
ピルは、エストロゲンの分泌を抑制し、子宮内膜の増殖をコントロールすることで、子宮内膜症の症状を軽減する効果があります。
ピルに含まれるプロゲステロンは、子宮内膜症を減少させるか、あるいは完全に消失させることができ、その結果として痛みも軽減されます。
ニキビ
生理周期に伴って現れるニキビは、アンドロゲン(男性ホルモン)によって引き起こされます。
ピルを服用することで、このアンドロゲンの影響を抑制し、ニキビを改善する効果があります。
海外では、ピルをニキビに効く薬剤として処方することもあります。
気分の変動、不安、抑うつ
ピルがどのようにしてPMS(生理前症候群)に関連する精神的な症状を軽減するのか正確には分かっていませんが、ピルによりホルモンが安定し、一部の女性においてこれらの症状を和らげる効果があることがわかっています。
月経前不快気分障害(PMDD)
PMDDはPMSの酷い症状で、少数の女性に見られます。
ピルの中でも、ドロスピレノンとエチニルエストラジオール(ヤーズ)の組み合わせが、PMDDの症状に効果的であることが示されています。
さらに、ドロスピレノン、エチニルエストラジオール、および葉酸(ベイヤーズ)の組み合わせも、PMDDの治療に用いられることがあります。
この組み合わせは、葉酸を含むことで、より包括的な効果が期待できます。
実は、低用量ピルの服用方法は複数ある
では、低用量ピルの服用方法について説明します。
上記と同じくWebMDの内容をベースに、低用量ピルについて学んでいきましょう。
一般的な低用量ピルの使用法については、3週間の有効成分を含むピルの服用後、1週間のプラセボ(偽薬)を飲むことで月経様出血(離脱出血)を起こす方法があると記載されています。
しかし、追加して、月経抑制を行うには、主に2つの方法があると言います。
ひとつはプラセボを飲むのをやめ、有効成分を含むピルを連続して服用すること。
もうひとつは、月経を抑制するために設計された別のタイプのピルに変更する方法です。
このような方法を選択すれば、月経が毎月、3ヵ月ごと、年に1回、あるいは全く来ないという選択が可能になります。
どの方法を選ぶかは、個々の症状やライフスタイルによって異なります。
日本国内では、多くの場合「3週間薬を飲み、1週間偽薬を飲む」方法しか書かれていないことが多いです。
しかし、WebMDではヤーズフレックスのように、3ヵ月に1回など、生理の回数を減らせることも明記されていました。
まとめ
低用量ピルという名前自体は広まっているものの、ヤーズフレックスなどのピルが、生理の回数自体を減らせることはあまり知られていません。
せっかくネット社会になったのですから、これを機会に世界中の女性に広めたいものです。
特に、日本女性は自分を守る術を知る機会を与えてもらえない傾向にあるため、女性特有の症状で困ることがあったら積極的に調べてもらいたいです。