1日立ち仕事やデスクワークなど同じ姿勢で過ごす人は、「夕方になると足がパンパンになる…」など、むくみに悩まされている人は多いのではないでしょうか。
むくみは大きく分けると「病気が原因のむくみ」と「病気以外が原因のむくみ」があります。
当記事では、病気以外が原因のむくみ解消法を解説します。
実際に私がやってみて、効果があった方法なども紹介していくので、ぜひ参考にしてくださいね。
むくみとは?
むくみとは、身体の中に余分な水分が溜まることで、足や顔がパンパンに膨らんだ状態のことを指します。
医療業界では「浮腫(ふしゅ)」とも言われています。
本来体内では、身体にとって重要な酸素や栄養素などを、血液によって身体中を循環します。
循環後は、余分な老廃物や二酸化炭素などと一緒に、筋肉のポンプ機能を使って心臓に戻ることで、むくみを防ぐのです。
しかし、長時間同じ姿勢でいると一定期間筋肉を動かさないため、ポンプ機能が作用せず、血流が滞ることでむくみになります。
2023年に実施された『第4回 足のむくみに関する調査』によると、働く20~50代の女性の約9割が足がむくみやすいと感じています。
その中でも、「足が重くてだるい」「靴下の跡が消えない」「足が太くなったように感じる」など、皆さんが一度は経験したことあるような悩みを、たくさんの女性は抱えています。
むくみが起こる原因は?
むくみは、一体何が原因で起きるのでしょうか。
原因は以下の4つが考えられます。
- 塩分やアルコールの摂りすぎ
- 生理前のホルモンバランスの乱れや身体の冷え
- ふくらはぎの筋力が不足している
- 仕事で同じ姿勢を取り続けている
むくみは、仕事での姿勢もありますが、女性特有の生理や筋力の問題も関与しています。
一つずつ解説していきます。
塩分やアルコールの摂りすぎ
まず、塩分やアルコールの摂りすぎはむくみの原因に大きく関与するでしょう。
夜にラーメンなどの塩分過多の食事をした翌朝、顔がパンパンに膨れていることはありませんか?
塩分を過剰に摂取してしまうと、体内の塩分濃度を薄めようと、身体の中に水分を溜め込んでしまい、むくみが生じます。
また、アルコールを過剰に摂取すると、体内のアルコール濃度が上がり、血管が広がることで水分が溢れ出し、むくみが生じます。
これらのことから、特別な日や出かける予定のある前日は、アルコールや塩分の摂取は控えた方が良いです。
生理前のホルモンバランスの乱れや身体の冷え
生理前になると、ホルモンバランスが変化し、プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が増えます。
プロゲステロンは身体に水分をため込む働きがあるため、通常よりも水分が体内に溜まりやすくなり、むくみが生じます。
さらに、自律神経の乱れによるイライラや緊張から血流が悪くなることもあるでしょう。
生理中だけに限りませんが、身体に冷えが生じると女性は血の巡りが悪くなるため、むくみやすい傾向にあります。
人は寒さを感じると、血液は重要な臓器に向かって集まり体温を維持しようとします。
そのため末端にある手足には血液が十分に行き渡らなくなり、冷えを感じるのです。
冷えた末端は、血液が十分に行き届かないだけでなく、筋肉が固まってしまうため、ふくらはぎのポンプ機能が弱まり、むくみを生じます。
特に女性は、冷え性の人が多いため注意が必要です。
ふくらはぎの筋力が不足している
ふくらはぎの筋力が低下していると、血液を心臓へ戻すポンプ作用が弱くなるため、血流が滞り、むくみを生じます。
特に、重力により足元に水分が溜まりやすいため、ふくらはぎや足首がむくみやすいです。
女性にむくみが多いのは、男性と比較すると、筋肉量が少ないことも関係していると考えます。
仕事で同じ姿勢を取り続けている
足は心臓よりも下に位置しているため、重心の影響で血液が戻りにくくなっています。
血液を心臓へと戻すためには、ふくらはぎの筋肉のポンプ作用をうまく働かせることが重要です。
同じ体勢により、長時間動いていない筋肉は緊張して固くなっています。
下半身から心臓へ血液を戻すポンプ機能が弱まると、結果として血液が心臓に戻りにくくなり、足にむくみが生じるのです。
今日からできる!顔や足のむくみを解消する方法
むくみの原因を把握できたところで、顔や足のむくみを解消する方法を解説していきます。
内容は以下の通りです。
足のむくみ解消グッズを使用する
私が実際に使って、むくみ解消の効果があったグッズは、着圧ソックスです。
種類によって、長さは異なりますが、ふくらはぎに圧をかけることで、ポンプ機能を促進し血流を促す効果があります。
最初の付け始めは、「きつすぎるかな?」と感じますが、慣れてくると心地よくなり、今では着圧ソックスなしでは物足りないほどです。
寝る時に付けて朝起きると、むくみが解消されているだけでなく、だるさも改善されてスッキリします。
また、日中用の着圧ソックスもあり、履くだけで脂肪燃焼効果を促す作用もあるのでおすすめです。
利尿作用効果のある食べ物や飲み物を摂取する
利尿作用のある食べ物や飲み物は、身体中の余分な水分を排出する効果があるため、積極的な摂取を心掛けてください。
食べ物に関しては、カリウムの入った食べ物がおすすめです。
カリウムはナトリウム(塩分)を、排出する効果があります。
代表的な食べ物は、バナナやほうれん草、じゃがいもなどで、カリウムが豊富に含まれています。
飲み物に関しては、トマトジュースや牛乳、ココア、黒豆茶がおすすめです。
紅茶やほうじ茶、玄米茶など、カリウムが少ない飲み物も選ぶのも良いでしょう。
ストレッチやマッサージをする
顔や足のマッサージやストレッチは、血流の流れやリンパ管の滞りを改善してむくみを軽減できます。
リンパとは、体内を巡るリンパ液を運ぶリンパ管のことを指します。
リンパ管は血管とは異なり、つま先から心臓に向かう一方向のみです。
リンパ管にリンパ液が詰まることで、本来リンパ管に回収するはずの組織液が残っている状態であるため、むくみが生じます。
むくみを解消するためにも、リンパ管の太くなった部分のリンパ節を軽く揉んだり優しくさすることで、リンパ液の流れがよくなりむくみが解消できます。
湯船に浸かる
身体が冷えることで、むくみが生じやすくなるため、しっかり湯船に浸かり全身を温めることが大切です。
湯船に浸かると、お湯の水圧で身体の体面が押され、体内の余分な水分が心臓に戻りやすくなります。
しかし、一人暮らしの人は「毎日お湯をためるのは勿体無い!」と思いますよね。
湯船にお湯を毎日ためない人は、バケツなどにお湯をためて足湯する方法でも効果は十分にあります。
ぜひ試してみてくださいね。
即効性あり!むくみを解消する漢方薬とは?
漢方薬 | 効果 | 値段 |
---|---|---|
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん) | むくみの改善、血行促進、貧血の改善、ホルモンバランスの調整 | 一般的に「女性の悩み」に使われる漢方薬 |
五苓散(ごれいさん) | むくみの改善、頭痛緩和、胃腸の不調改善、二日酔いの症状緩和 | 一般的に「二日酔い」に使われる漢方薬 |
防已黄耆(ぼういおうぎとう) | むくみの改善、多汗症の緩和、肥満の改善、関節の痛みの軽減 | 一般的に「むくみ」に使われる漢方薬 |
八味地黄丸(はちみじおうがん) | 腎機能、排尿トラブル、冷え性、易疲労などの改善 | 一般的に「尿トラブル」に使われる漢方薬 |
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん) | 脂肪燃焼、便秘、むくみの改善、血行促進、肌トラブルの軽減 | お通じが悪い脂肪太りの方使われる漢方薬 |
上記の漢方薬は、それぞれクラシエとツムラから発売されている漢方薬です。
これらの漢方薬は、むくみの原因となる、血行不良や新陳代謝の低下、身体の冷えなどを改善させることで、むくみを軽減してくれます。
西洋薬と比較して副作用の頻度は少ないですが、万が一体に異常が現れた場合は、すぐに使用を中止してください。
これらの漢方薬は、病院での処方や通販で購入することができます。
ご自身の身体の状態に合った漢方薬を選択してくださいね。
むくみを起こさないためにも!日頃から気をつけるべきこと
むくみを慢性化させないためにも、日頃からのケアが大切です。
ここでは、むくみを起こさないために日頃から注意する点をお伝えします。
塩分・アルコールは取りすぎない
最初にもお伝えしましたが、塩分やアルコールは身体がむくみやすい大きな要因の一つです。
時々の外食などは、仕方がないですが、自炊する際などは塩分の使用は極力控えましょう。
最近は、塩分控えめの調味料などが豊富にあるため、積極的に取り入れることで、少しずつ塩分の量は減らせるでしょう。
また、アルコールは「外食の日だけ」や「週に3回まで」など、メリハリをつけて摂取するようにしてください。
身体を冷やさない
身体の冷えは、血行不良を引き起こしむくみの原因になります。
冬場はもちろんですが、夏場のクーラーの効いた部屋でも十分に身体を冷やします。
常に、上着や膝掛け、靴下などで身体を温め、冷たい飲み物を飲みすぎないようにしましょう。
同じ体勢を取り続けない
仕事で、デスクワークや立ち仕事の人は、適度に身体を動かし、同じ姿勢を取り続けないようにしましょう。
長時間同じ姿勢でいると、筋肉が固まり、ふくらはぎのポンプ作用が弱まることで血行不良を招きます。
デスクワークの人は、1時間に約1回は、軽くストレッチするなど少しでも動くようにしましょう。
もし、時間がなくて動けない場合は、その場で足首を回したり、つま先の上げ下げをしたりするだけでも、効果はあります。
立ちっぱなしの人は、立ったまま足首回しやつま先の上げ下げ運動を隙間時間で行ってくださいね。
むくみは日々の過ごし方が重要!解消法を身につけよう
むくみとは、身体の中に余分な水分が溜まり、顔や足がパンパンに膨らんだ状態のことを指します。
むくむ原因として、
- 塩分やアルコールの摂りすぎ
- 生理前のホルモンバランスや身体の冷え
- ふくらはぎの筋力が不足している
- 仕事で同じ姿勢を取り続けている
などが挙げられます。
これらの原因は、日々の生活の中で運動を行ったり、身体を冷やさないように対策したりすることが大切です。
また、仕事で忙しい人や生活習慣が偏ってしまう人などには、漢方薬の服用もおすすめです。
漢方薬には、むくみを改善するだけでなく、便秘や脂肪燃焼効果もあり様々な効果を発揮します。
ご自身の生活習慣に合った、むくみ解消法を試してみてくださいね。