今回は、「ルパフィン」について解説していきます。
ルパフィンは、アレルギー症状を緩和するために使用される抗ヒスタミン薬です。
もしかしたら、耳鼻科で処方されたという方もいるかもしれませんね。
このルパフィンの効果や副作用など、以下で確認していきましょう。
ルパフィン錠は何の薬?
ルパフィンは、通常ルパフィン錠10mgとして、アレルギー症状を緩和するために使用される抗ヒスタミン薬です。
主要成分はルパタジンで、特に花粉症や蕁麻疹、アレルギー性鼻炎などの症状を抑える効果があります。
抗ヒスタミン薬として、ヒスタミンH1受容体をブロックすることで、アレルギー反応を引き起こす物質の効果を軽減します。
- 一般名:ルパタジンフマル酸塩錠
- 製薬会社:帝國製薬
- 薬価・規格:46.4円(10mg1錠)
ルパフィンの効果:何に効く薬剤か
ルパフィンは、以下のアレルギー症状に対して有効です。
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花粉症
季節性のアレルギー性鼻炎を緩和します。
くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を抑える効果があります。 -
蕁麻疹
皮膚に現れる赤い斑点やかゆみを軽減します。 -
アレルギー性鼻炎
通年性のアレルギー性鼻炎にも効果があり、鼻のかゆみや喉のイガイガ感を和らげます。
ルパフィンの効果の強さ:錠10mgの効き目
ルパフィン錠10mgは、成人における標準的な用量です。
抗ヒスタミン作用が強力です。
どのくらいで効き始めるか気になるところだと思いますが、ルパフィンは服用後1~2時間以内に効果が現れます。
そのため、就寝前に服用すると、夜間のアレルギー症状を抑えつつ、翌日の朝にはすでに効果が発現している状態になります。
効果の持続時間は約24時間であるため、1日1回の服用で十分です。
ルパフィンの副作用
抗ヒスタミン薬には一般的に副作用が伴います。
ルパフィンも例外ではなく、以下のような副作用が報告されています。
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眠気
最も一般的な副作用の一つであり、日中の活動に支障をきたす可能性があります。
そのため、特に車の運転や機械の操作を行う際には注意が必要です。 -
口渇
口の乾きを感じることがあります。 -
めまい
一部の患者さんでめまいやふらつきを引き起こすことがあります。
なぜ就寝前に飲むのか
ルパフィンを就寝前に服用する理由は、日中に眠気を感じないようにするためです。
副作用の眠気を利用して夜間の睡眠を促せると考えることもできますね。
24時間効果が持続するため、夜間に服用することで翌日の日中にも効果が持続します。
日中の活動時に服用する必要がなく、眠気による影響を最小限に抑えることができます。
朝と夜どちらがいいか
一般的には、ルパフィンは夜間の服用をおすすめされています。
これは、前述の眠気の副作用を考慮したものであり、夜間の服用によって昼間の活動への影響を最小限にするためです。
ただし、基本的には医師の指示に従ってください。
個々の症状や生活リズムに応じて、適切な服用時間が異なる場合があります。
市販で買えるルパフィンに代わる薬剤は?
ルパフィンは処方薬であり、残念ながら市販されていません。
購入するためには、医師の診断と処方が必要です。
しかし、ルパフィンと似た効果を発揮する薬剤なら、市販でも購入できます。
以下では、アレルギー性鼻炎に使用できる市販の飲み薬をご紹介します。
大正製薬 クラリチンEX 28錠
クラリチンEX錠は、花粉やハウスダストによる鼻症状に悩まされている方におすすめです。
鼻みず、鼻づまり、くしゃみが酷い方は、一度試してみるのも良いでしょう。
クラリチンEXは、1日1回の服用で良いことや、眠くなりにくいことがメリットです。
有効成分として配合されているのはロラタジンで、第二世代の抗ヒスタミン成分になります。
錠剤も直径6.5mmと小さく飲みやすいです。
皇漢堂製薬 アレルビ 14錠
アレルビは、地域によって売っているところと売っていないところがあるようです。
東海エリアでは取り扱い店があるそうです。
こちらも、花粉やハウスダストを原因とする鼻の症状に効果があります。
アレルビも眠くなりにくいので安心です。
1日2回の服用が必要ですが、花粉症の症状が緩和される「フェキソフェナジン」が主成分です。
久光製薬 アレグラFXジュニア 16錠
アレグラFXジュニアは、その名の通り子ども向けの薬剤です。
7~14歳向けで、花粉症による鼻症状に効きます。
こちらも眠くなりにくいため、授業中に薬剤のせいで居眠りをしてしまうなんてことにはなりません。
錠剤の大きさは直径6.4mmと小さいです。
武田薬品 アネトンアルメディ鼻炎錠 45錠
アネトンアルメディ鼻炎錠は、とにかく早く鼻の症状を抑えてほしいという方におすすめです。
アレルギーによる鼻炎に限定しているわけではないので、アレルギーなのか風邪なのか、判断がつかない場合にも使える特徴があります。
抗ヒスタミン成分である「クロルフェニラミンマレイン酸塩」入っているため、アレルギーによるくしゃみや鼻水効果があります。
一方で、鼻粘膜の血管を収縮させることで鼻づまりを抑える「プソイドエフェドリン塩酸塩」も配合されています。
大人は1回3錠を1日3回します。
眠くなる成分が入っているため、使用にはご注意ください。
一緒に飲んではいけない薬剤は?
ルパフィンとは、一緒に服用しない方が良い薬剤や食品があります。
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グレープフルーツ
グレープフルーツやそのジュースは、ルパフィンの代謝に影響を与える可能性があります。
グレープフルーツが肝臓の酵素に作用し、薬剤の効果を強めたり、副作用を増加させる可能性があるためです。 -
その他の抗ヒスタミン薬
他の抗ヒスタミン薬と併用すると、過剰な効果や副作用を引き起こす可能性があります。 -
アルコール
アルコールは眠気を増強するため、併用は避けるべきです。
ルパフィンとダイエット:痩せる効果はあるか?
ルパフィンが直接的に痩せる効果を持つという証拠はありません。
抗ヒスタミン薬としての作用はアレルギー症状の緩和にあり、体重減少を目的とした使用はおすすめされていないからです。
むしろ、抗ヒスタミン薬の一部には食欲増進の副作用が報告されるものもあり、体重管理には注意が必要です。
普段からできる花粉症対策
花粉症は多くの人にとって春の訪れとともに悩まされる季節性の問題です。
鼻水、くしゃみ、目のかゆみなどの症状が日常生活に支障をきたすことがありますよね。
市販薬も効果的ですが、それ以外の方法でも症状を軽減できることもあります。
花粉症の季節が来たら、以下を意識してやってみてくださいね。
1. 環境管理
まずは、身の回りの環境を意識してみましょう。
花粉症の原因はもちろん花粉なので、物理的に花粉を鼻に入れない方法を意識すべきです。
花粉が多く飛散する時間帯(特に朝と夕方)には窓を閉めておくことで、室内に入る花粉の量を減らせます。
そして、春にはエアコンのフィルターには花粉が溜まりやすいことも意識し、定期的に掃除をするか、高性能の花粉フィルターを使用すると効果的です。
家でできる対策としては、HEPAフィルター付きの空気清浄機がおすすめです。
花粉や他のアレルゲンを室内から除去するのに役立ちます。
また、花粉が多く飛散する時期や時間帯には、できるだけ外出を控えるようにしましょう。
どうしても外出する際は、マスクやゴーグルなど、花粉症対策グッズを活用すると症状が軽減します。
外出から帰ったらすぐにシャワーを浴び、衣服も取り替えることで身体や髪の毛についた花粉を洗い流すのもおすすめです。
2. 食事療法
花粉症は、実は食事療法でも軽減できます。
薬剤ほどの劇的な効果は期待できませんが、薬剤に頼りたくない方、どうしても眠くなってしまう方は食事を変えてみると良いかもしれません。
サバやサンマ、イワシなどの青魚には、抗炎症作用のあるオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。
また、ヨーグルトや発酵食品に含まれる乳酸菌は、腸内環境を整えることで免疫力を高め、アレルギー症状を和らげる助けになります。
さらに、緑茶にはカテキンが含まれており、こちらには抗アレルギー作用があります。
食品に含まれる抗酸化物質を意識するのも良いでしょう。
柑橘類やキウイフルーツ、ピーマンなどに豊富なビタミンCは、抗酸化作用があり、免疫システムの強化に役立ちます。
アーモンドやひまわりの種、ほうれん草などに含まれるビタミンEも抗酸化作用を持ち、アレルギー反応を抑える効果があります。
3. 自然療法
ハーブ療法を取り入れることで、花粉症の症状緩和に繋げる方法もあります。
例えば、ネトルには抗ヒスタミン作用があり、ハーブティーとして摂取すると花粉症の症状を軽減する効果が期待できます。
他にも、ペパーミントティーは鼻づまりを解消する効果があり、スッキリとした感覚をもたらします。
まとめ
ルパフィンは、花粉症やアレルギー性鼻炎、蕁麻疹などのアレルギー症状を効果的に緩和する抗ヒスタミン薬です。
主要な副作用として眠気があるため、服用は夜寝る前が一般的です。
市販はされておらず、購入には医師の処方が必要です。
また、ルパフィンが痩せる効果を持つという証拠はなく、体重管理には直接的な影響は期待できません。
あくまで抗ヒスタミン薬として正しい使い方をし、アレルギー症状を軽減させましょう。