日本には花粉症の方は非常に多いですよね。
また、アレルギーを持っている方も多く、日常生活で困ることもあるかと思います。
今回は、そんなアレルギーに対して有効な薬剤の一つ、ビラノア(Bilanoa)をご紹介します。
ビラノアは、花粉症やその他のアレルギー症状の治療に使用される抗ヒスタミン薬です。
この記事では、ビラノアの効果や副作用、使用方法、アレグラとの違い、注意点などについて、詳しく説明します。
ビラノアは何に効くの?
ビラノアは、ビラスチンを有効成分とする抗ヒスタミン薬です。
主に花粉症やアレルギー性鼻炎、蕁麻疹などのアレルギー症状を緩和するために使用されます。
ビラノアはヒスタミンH1受容体拮抗薬として作用し、アレルギー反応を引き起こすヒスタミンの作用をブロックすることで症状を軽減します。
ビラノアは服用後、効果が出るまでにかかる時間は短く、約1時間以内に効くとされています。
ピーク効果は1.5時間後に達し、その後も持続的に効果を発揮します。
花粉症やアレルギー性鼻炎などの症状が迅速に緩和される薬剤です。
使用方法と注意点
では、ビラノアが処方されたら注意すべき点について見ていきましょう。
空腹時に飲むべきなのはなぜか
ビラノアは、空腹時に服用するよう指示されます。
これは、食事がビラスチンの吸収を妨げるためです。
食事後に飲んでしまった場合、薬剤の吸収が減少し、効果が十分に発揮されないことがあります。
理想は、食事の1時間前か、食後2時間以上経ってから服用することです。
朝と夜どちらに飲んだら良いか
ビラノアは1日1回の服用で効果を発揮するため、朝に飲むのが一般的です。
ただし、眠気が出る副作用が気になる場合は、医師に相談の上、夜に服用することもできます。
満腹でも飲めるか
ビラノアは基本的に空腹時に飲むべきですが、やむを得ず満腹時に服用する場合は、効果が低下する可能性があります。
このため、できる限り空腹時に服用するようにしましょう。
ビラノアの副作用
ビラノアの副作用には、眠気や疲労感、頭痛などがあります。
これらは一般的な抗ヒスタミン薬の副作用ですが、個人差があります。
太ることもある?
ビラノアを服用することで体重が増える副作用が報告されることがありますが、これは稀なケースです。
もし体重増加が気になる場合は、ビラノア以外の可能性も考えた上で、医師に相談すしましょう。
物忘れしやすくなる?
一部の患者さんには、ビラノアの服用により集中力の低下といった副作用が現れることがあります。
ビラノアの服用で物忘れをしやすくなるというよりは、眠気などによる二次的な副作用と言った方がいいかもしれません。
うつになる?
ビラノアの副作用として、うつ症状が現れることは非常に稀ですが、もし気分の落ち込みや不安感が増すようであれば、直ちに医師に報告し、適切な対応を受けましょう。
ビラノアとアレグラの違い
花粉症の時期になると、テレビCMで「アレグラ」という薬剤の宣伝が始まりますよね。
ビラノアとアレグラはどちらも抗ヒスタミン薬ですが、その有効成分と効果の持続時間に違いがあります。
ビラノアの有効成分はビラスチンであり、アレグラの有効成分はフェキソフェナジンです。
フェキソフェナジンは、医療現場では第2世代の抗ヒスタミン薬と位置づけられています。
ビラノアは24時間効果が持続するため1日1回の服用で済むのに対し、アレグラは12時間効果が持続するため、1日2回の服用が必要です。
ジェネリック医薬品
ビラノアにはジェネリック医薬品があります。
ジェネリック医薬品は、ビラノアと同じ有効成分を含む薬剤であり、通常は先発医薬品よりも安価です。
ジェネリック医薬品を選べば、費用を抑えながら同等の効果を得ることができます。
薬剤師からジェネリック医薬品の提案をされることもありますが、ジェネリック希望であれば、お薬手帳にその旨を伝えるシールを貼って伝えることもできます。
ビラノアにステロイドは含まれている?
ビラノアにはステロイドは含まれていません。
これは抗ヒスタミン薬であり、ステロイドのような免疫抑制効果はありません。
そのため、ステロイドの副作用を気にすることなく使用することができます。
コーヒーと一緒に飲んでも良い?
ビラノアとカフェインを含む飲料(例えばコーヒー)を同時に摂取することに問題はありません。
しかし、カフェインが眠気を抑える効果を持つため、ビラノアの眠気の副作用が軽減される可能性はあります。
一緒に飲んではいけない薬剤
ビラノアは特定の薬剤と相互作用を起こすことがあります。
例えば、特定の抗真菌薬(ケトコナゾールなど)や抗生物質(エリスロマイシンなど)とは同時に服用しない方が良いです。
これらの薬剤がビラノアの代謝に影響を与え、血中濃度が変動する可能性があるためです。
その他の薬剤を服用している場合は、必ず医師に相談してください。
ドラッグストアで買えるおすすめの花粉症薬
上記では、花粉症の薬剤としてアレグラをご紹介しましたね。
このように、市販で買える花粉症薬は他にもあります。
以下で、おすすめ、あるいは注意が必要な薬剤をご紹介します。
抗ヒスタミン薬
抗ヒスタミン薬は、花粉症治療の中心的な存在です。
ヒスタミンという化学物質が体内でアレルギー反応を引き起こすのを防ぐことで、症状を緩和します。
以下に、アレグラ以外の代表的な抗ヒスタミン薬を紹介します。
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クラリチン(ロラタジン)
クラリチンは、眠気を引き起こさない抗ヒスタミン薬の一つです。
1日1回の服用で効果があり、持続的に症状を緩和します。
今回ピックアップしたビラノアは、人によっては副作用により眠気が発生します。
夜飲むことで眠気を抑える方法もありますが、クラリチンのように、もともと眠気を引き起こさない薬剤を選ぶ方法もあります。 -
ジルテック(セチリジン)
ジルテックは、1日1回の服用で効果を発揮する抗ヒスタミン薬です。
眠気を引き起こすことがありますが、個人差があります。
薬剤は、極端に言えば毒になる人もいます。
相性があるので、同じ効果でもどれが自分に合っているか、服用しつつ試す必要があります。
鼻スプレー
鼻スプレーは、鼻の症状を直接緩和するために使用されます。
即効性があるものも多く、局所的に作用するため、全身への影響が少ないという利点があります。
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ナザールスプレー(オキシメタゾリン)
ナザールスプレーは、鼻づまりを迅速に解消する効果があります。
ただし、短期間の使用が推奨されており、長期使用は鼻の粘膜に悪影響を及ぼす可能性があるため絶対にしてはいけません。
一度癖になると止められず、一生お世話になることになります。
「血管収縮剤」と書かれているものは、必ず短期使用にとどめましょう。 -
フルナーゼ(フルチカゾン)
フルナーゼは、ステロイド系の鼻スプレーで、炎症を抑える効果があります。
毎日使用することで、長期間にわたって症状をコントロールできます。
ステロイド系は、上記のナザールのように癖にはなりません。
目薬
目のかゆみや涙目を緩和するための目薬も花粉症対策として有効です。
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アレジオン点眼薬(エピナスチン)
アレジオン点眼薬は、目のかゆみや充血を緩和する抗ヒスタミン目薬です。
1日数回使用することで効果を維持できます。 -
パタノール点眼薬(オロパタジン)
パタノール点眼薬は、抗ヒスタミン作用とマスト細胞安定化作用を持つ目薬で、目のかゆみや充血を効果的に抑えます。
内服薬
花粉症の症状全般を緩和するための内服薬も多くの市販薬が存在します。
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アレジオン20(エピナスチン)
アレジオン20は、1日1回の服用で効果を発揮する抗ヒスタミン薬です。
眠気を引き起こしにくいという特徴があります。 -
タリオン(ベポタスチン)
タリオンは、抗ヒスタミン薬の一つで、1日2回の服用が推奨されています。
花粉症の症状を幅広くカバーする効果があります。
ハーブやサプリメント
市販薬に加えて、ハーブやサプリメントも花粉症の症状緩和に役立つことがあります。
薬剤ではなく、自然な対処法が良いという方は試してみてくださいね。
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ペポカボチャ種子エキス
ペポカボチャ種子エキスは、アレルギー症状を緩和する作用があるとされています。
特に、鼻水やくしゃみの軽減に効果があると言われています。 -
プロポリス
プロポリスは、蜂が作る天然の抗菌物質で、免疫力を高める効果があるとされています。
花粉症の予防や症状緩和に役立つことがあります。
市販薬を選ぶ際の注意点
市販薬を選ぶ際には、自分の症状や体質に合った薬剤を選ぶことが重要です。
以下のポイントに注意してください。
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副作用
抗ヒスタミン薬の中には、眠気を引き起こすものがあります。
運転や機械操作を行う場合には、眠気を引き起こさない薬剤を選ぶようにしましょう。 -
服用回数
一日何回服用する必要があるかを確認し、ライフスタイルに合った薬剤を選びましょう。
1日1回の服用で済む薬剤は、忙しい日常でも取り入れやすいです。 -
組み合わせ
複数の症状がある場合には、鼻スプレーや目薬との併用が効果的です。
総合的な治療を目指して、複数の薬剤を組み合わせて使用することを検討してください。
まとめ
ビラノアは、花粉症やその他のアレルギー症状を効果的に緩和する抗ヒスタミン薬です。
その使用方法や副作用、他の薬剤との相互作用について理解した上で服用しましょう。
ビラノアを安全かつ効果的に使用するためには、医師の指示に従い、正しい服用方法を守ることが大切です。
花粉症やアレルギー症状でお困りの方は、ビラノアの使用を検討し、医師に相談してみてくださいね。