抗ウイルス薬(外用)

抗ウイルス薬(外用)とは?

抗ウイルス薬(外用)は、皮膚や粘膜に直接塗ることで、ウイルス感染症を治療・予防する薬です。
主にヘルペスウイルス、ヒトパピローマウイルス(HPV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)などの治療に用いられます。
外用薬には、クリーム、軟膏、ジェル、パッチなどの形態があります。

ちなみに口唇ヘルペスなどにステロイドを使えばより強い効果が得られるというのは間違いです。
ステロイドにはウイルスを殺菌する効果がないからです。
市販の薬を探す場合は、症状に合った薬を選ぶよう気を付けましょう。

抗ウイルス薬(外用)の種類

外用薬としての抗ウイルス薬には、以下のような種類があります。

アシクロビル(Acyclovir)には、「アシクロビル軟膏5%」などがあります。
口唇ヘルペスの治療に使います。

イミキモド(Imiquimod)は、「ベセルナクリーム5%」などがあり、尖圭(せんけい)コンジローマの治療薬です。

ドコサノール(Docosanol)は、口唇のびらんや炎症の治療に効果があります。

抗ウイルス薬は内服薬もあり、体内から治療していくタイプの方が適している場合もあります。

ヘルペスウイルス感染症治療薬の外用薬

ヘルペスウイルスによる症状が皮膚にある場合には、以下のような外用薬を使います。

  • ゾビラックスクリーム5%
  • ゾビラックス軟膏5%
  • アラセナ-Aクリーム3%
  • アラセナ-A軟膏3%
  • アシクロビルクリーム5%「ラクール」
  • アシクロビル軟膏5%「NIG」
  • アシクロビル軟膏5%「トーワ」
  • アシクロビル軟膏5%「ラクール」
  • ビダラビンクリーム3%「マルホ」
  • ビダラビン軟膏3%「F」
  • ビダラビン軟膏3%「JG」
  • ビダラビン軟膏3%「SW」
  • ビダラビン軟膏3%「イワキ」
  • ビダラビン軟膏3%「タイヨー」
  • ビダラビン軟膏3%「トーワ」

他に、皮膚に塗るタイプではなく、以下のような目・耳鼻用剤もあります。

  • アシクロビル眼軟膏3%「ニットー」
  • アシクロビル眼軟膏3%「日点」
  • ゾビラックス眼軟膏3%
  • ビルレクス眼軟膏3%
抗ウイルス薬(外用)の副作用と注意点

外用薬には副作用が少ないものも多いですが、抗ウイルス薬の場合は、発疹、かゆみ、赤み、乾燥などの皮膚刺激が起こることがあります。
特にイミキモドは、免疫応答を活性化するため、局所的な炎症反応が強く出ることがあります。

しかし、指定された使用量と頻度を守り、過剰な使用をしなければ基本的には安全です。
使用前に手と患部を清潔に保ち、感染拡大を防ぐことを意識して使いましょう。
また、他の外用薬や内服薬との併用については、医師に相談する必要があります。

抗ウイルス薬(外用)として使われる医薬品成分

アシクロビル
アシクロビルは、ヘルペスウイルスによって引き起こされるさまざまな感染症の治療に用いられる抗ウイルス薬です。単純ヘルペスウイルス(HSV)や水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)に対して高い効果を示します。 アシクロビルは、ヌクレオシド類似体と呼ばれる薬剤の一種です。ウイルスの増殖に必要なDNA合成を阻害することで...
イミキモド
イミキモドは、皮膚科領域で使用される外用薬です。特定の皮膚疾患の治療に用いられ、免疫系を活性化させる働きがあります。 イミキモドは、免疫調節薬として知られています。体の免疫システムを刺激して、特定の皮膚の状態や病変に対して治療効果を発揮します。通常クリームの形で処方され、直接皮膚に塗布して使用しま...