気道潤滑薬
- 気道潤滑薬の役割と種類
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気道潤滑薬は、気道の粘液を滑らかにし、呼吸を楽にするための薬です。
気道には粘液があるのですが、これが異物や病原体を捕らえて体外に排出する役割を果たしています。
しかし、気道が乾燥したり、粘液が硬くなったりすると呼吸が困難になることがあります。
気道潤滑薬は、このような状況を改善するために使われます。
また、気道潤滑薬は、一般的には気道粘液潤滑薬や気道潤滑去痰剤と呼ばれます。去痰薬としては、アンブロキソール(ムコソルバン)やカルボシステイン(ムコダイン)、ブロムヘキシン(ビソルボン)が有名です。
ムコソルバンは、肺や副鼻腔の状態を良くする効果があるため、痰を出やすくしてくれます。
一方ムコダインは、痰の量そのものを抑える働きがあります。
また、中耳炎や副鼻腔炎を発症しているときにも効果を発揮するため、いくつかの症状を合併しているときに効果的です。そしてビソルボンは、出しづらいような硬い痰が絡まるときに使うことが多いです。
違う働きを持っている薬は、併用することで効果をさらに高めることができます。
例えば、ムコダインとムコソルバンを併用すれば、痰が出やすくなるだけでなく痰の量も少なくなります。このように、気道潤滑薬を使うことで楽になりますが、大切なのはなぜ痰が出るのかという原因の追求です。
根本を治療することに意識を向け、医師と相談しながら治療していきましょう。 - 気道潤滑薬の使い方と生活改善
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気道潤滑薬の使い方は簡単ですが、吸入のタイミングを意識するとより効果が得られやすくなる場合があります。
運動前や乾燥した環境に長時間いる場合など、症状が現れる前に予防的に使用すると良いでしょう。気道潤滑薬の効果をさらに高めるなら、生活習慣の改善もおすすめです。
気道が弱い方や気道に症状が出る方の倍は、室内の湿度を適切に保つことが大切です。
特に冬場は空気が乾燥しやすいため、加湿器を使って室内の湿度を50~60%に保つようにしましょう。また、水分を十分にとって喉を潤すことや、睡眠を十分にとって免疫力を高めることも効果があります。
喉が渇いたと思う前にこまめに水分を取る習慣をつけてみましょう。学校や職場には水筒を持っていき、休憩時間にサッと飲めるようにしておくことをおすすめします。
また、睡眠不足は不健康への入り口です。
よく眠れないなら、睡眠前は照明を落としたり、スマホから離れて読書をしたりと、新たな生活習慣を取り入れてみてください。
薬に頼るばかりでなく、生活習慣を改善することでも気道が楽になることがあります。