血管収縮薬

血管収縮薬とは?

血管収縮薬は、血管の壁に作用して血管を収縮させる薬です。
血圧を上昇させる効果もありますが、鼻の粘膜の腫れを軽減するナザールなどがよく知られています。

主な血管収縮薬の種類には、以下のようなものがあります。

  • フェニレフリン
    フェニレフリンは、主に鼻詰まりの緩和や治療に使用される血管収縮薬です。
    市販の鼻スプレーや点眼薬に含まれ、鼻詰まりの緩和に用いられます。

  • エフェドリン
    エフェドリンは、気管支拡張薬として使われ、気管を広げて咳を止めることができます。
    気管支喘息の治療などに用いられます。

  • ナファゾリン
    ナファゾリンは、鼻詰まりの緩和などに使用される血管収縮薬です。
    短時間で効果が現れ、迅速に症状を緩和します。
    点眼薬や鼻スプレーに含まれ、鼻詰まりの一時的な緩和に用いられます。

血管収縮薬の使用方法と注意点

血管収縮薬を使用する際は、医師や薬剤師の指示に従い、正しい用法・用量を守ることがとても重要です。
特に鼻スプレーの使用には大きな危険がありますが、血管を収縮薬は市販で売られていることから、その危険性を知らずに利用してしまい後悔する人もいます。

血管を収縮するタイプの鼻スプレーを長期間使用すると、リバウンド効果(薬の効果が切れた後に症状が悪化する)が発生することがあります。
これは、鼻粘膜が薬に依存してしまうためです。
だんだんと薬が効く時間が短くなり、3~5時間に1回鼻にスプレーをしないと鼻呼吸ができない状況に陥り、一生薬が手放せなくなります。

血管収縮薬の効果
  • 鼻詰まりの緩和
    血管収縮薬は、鼻の粘膜の血管を収縮させることで、腫れを軽減し、鼻詰まりを緩和します。
    効果の発現までがとても速いため重宝する人もいますが、一時的な使用に限ります。

  • 目の充血の緩和
    目の充血は、アレルギーや目の疲れ、炎症などによって引き起こされる症状です。
    血管収縮薬は、結膜の血管を収縮させることで充血を改善します。
    しかし、この用途で使う場合にも、血管収縮剤の長期的な使用は禁物です。

  • 血圧低下の治療
    手術中やショック状態での急激な血圧低下に対して、血管収縮薬が使用されます。
    これにより、血圧を迅速に回復させられます。
    緊急時の治療や手術中の血圧管理に使用します。

血管収縮薬の長期使用は絶対にダメ!

血管収縮薬を選ぶ際は、鼻詰まりには点鼻薬や鼻スプレー、目の充血には点眼薬を選びます。
症状の種類や程度に応じて薬を選ぶことが効果的な治療につながります。

ただし、薬の選択には、副作用も考慮する必要があります。
特に、長期間使用するのは絶対にやめましょう。
リバウンド効果を避けるために、使用期間を守り、連続使用を避けなければいけません。