抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)
- 抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)とは
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抗アレルギー薬の一種である抗ヒスタミン薬は、アレルギー反応を引き起こすヒスタミンの作用を抑える薬です。
ヒスタミンは、体内の免疫反応の一部として放出され、くしゃみ、かゆみ、鼻水、目のかゆみなどのアレルギー症状を引き起こします。
抗ヒスタミン薬は、このヒスタミンの働きをブロックすることでこれらの症状を緩和します。 - 抗ヒスタミン薬の種類とその特徴
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抗ヒスタミン薬には、第1世代と第2世代があります。
第1世代抗ヒスタミン薬は古いタイプの薬で、効果は強力ですが、副作用も多いです。
特に眠気や口の乾き、めまいなどが一般的な副作用です。
現在は第2世代の薬を使うことが多いですが、第2世代の薬では効果がない場合や、風邪で鼻水が止まらない場合などに、あえて第1世代の抗ヒスタミン薬を使うこともあります。第2世代抗ヒスタミン薬はより新しいタイプの薬で、眠気などの副作用が少ないのが特徴です。
日常生活への影響が少なく、長期間使用することが可能です。例えば、セチリジンは花粉症やじんましんの治療に広く使用されています。
眠気は比較的少なく、日中の使用にも適しています。また、ロラタジンは、鼻炎や皮膚アレルギーの治療に効果的です。
非鎮静性であるため、眠気を引き起こさずに使用できます。他にも、アレジオンやアレグラといった名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。
これらは製品名で、アレジオンは一般名だとエピナスチン、アレグラはフェキソフェナジンと言います。
アレジオンの発売は1994年と第2世代の抗ヒスタミン薬の中でも古いものですが、比較的最近のものには、2017年に発売を開始したルパタジン(ルパフィン)があります。 - 抗ヒスタミン薬の使用方法と注意点
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抗ヒスタミン薬は、アレルギー症状が強い場合、定期的に薬を服用することで症状を効果的にコントロールできます。
服用量や頻度を守り、自己判断で増量しないように注意しましょう。また、抗ヒスタミン薬は第2世代のものであっても、副作用に、眠気、口の乾き、視力のかすみ、便秘などがあります。
特に第1世代の薬を使用する場合は、運転や機械の操作を避けるようにしましょう。抗ヒスタミン薬の選び方
抗ヒスタミン薬を選ぶ際は、自分のアレルギー症状に最も適した薬を選びましょう。
例えば、強い眠気がある場合は第2世代の薬を選ぶと良いでしょう。
また、花粉症や鼻炎の症状が強い場合や、薬による眠気が発生しない場合は、効果が強力な第1世代の薬も選択肢に入るかもしれません。
抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)として使われる医薬品成分
- ヒドロキシジン
- ヒドロキシジンは、元々アレルギー症状の緩和に用いられる抗ヒスタミン薬ですが、その鎮静作用から不安障害や不眠症の治療にも応用されています。中枢神経系に作用し、落ち着きや安らぎをもたらす効果があります。 ヒドロキシジンは脳内のヒスタミン受容体をブロックすることで、不安症状を軽減します。全般性不安障害や...
- レボセチリジン
- レボセチリジンは、花粉症やじんましんなどのアレルギー症状を抑える抗ヒスタミン薬の一種です。体内で引き起こされるヒスタミンの作用を抑えることで、くしゃみや鼻水、かゆみといった不快な症状を軽減します。 レボセチリジンは、セチリジンという薬の改良版として開発されました。セチリジンの有効成分を半分にした薬...
- セチリジン塩酸塩
- セチリジンは、様々なアレルギー症状の緩和に用いられる抗ヒスタミン薬です。花粉症やハウスダストアレルギー、じんましんなど、多くのアレルギー疾患に対して効果を発揮します。体内で過剰に放出されるヒスタミンの働きを抑えることで、つらい症状を和らげます。 セチリジンは第2世代の抗ヒスタミン薬に分類されます。...
- デスロラタジン
- デスロラタジンは、アレルギー症状の緩和に使われる抗ヒスタミン薬の一種です。ロラタジンの活性代謝物として知られ、より強力で持続的な効果を持つのが特徴です。花粉症、通年性アレルギー性鼻炎、じんましんなど、様々なアレルギー疾患の治療に用いられます。 デスロラタジンは、体内のヒスタミン受容体に結合すること...
- ロラタジン
- ロラタジンは、幅広いアレルギー症状の緩和に用いられる第2世代の抗ヒスタミン薬です。花粉症、通年性アレルギー性鼻炎、じんましんなど、様々なアレルギー疾患の治療に効果を発揮します。眠気などの副作用が比較的少なく、日常生活に支障をきたしにくいのが特徴です。 ロラタジンは体内でデスロラタジンに代謝され、こ...
- フェキソフェナジン塩酸塩
- フェキソフェナジンは商品名「アレグラ」という抗ヒスタミン薬として知られる抗アレルギー薬で、高い効果と安全性を併せ持つ特徴があります。アレルギー性鼻炎やじんましんの症状緩和に広く使用されています。 速やかな効果発現が特徴で、服用後1~3時間程度で効果が現れ始めるため、症状が出てから服用しても比較的早く...