肝炎ワクチン

B型肝炎ワクチンの特徴

肝炎は肝臓の炎症を引き起こす病気で、ウイルス性肝炎は特に注意が必要です。
中でもB型肝炎とA型肝炎に対しては、ワクチンによる予防が可能です。

B型肝炎は、血液や体液を介して感染するウイルス性肝炎です。
感染しても自覚症状がないことが多く、気づかないうちに慢性化することがあります。

ワクチンの特徴は以下の通りです。

  • 遺伝子組み換え技術で作られた不活化ワクチン
  • 高い予防効果(95%以上)
  • 長期間の免疫を獲得可能

対象者はこちら。

  • 全ての新生児(2016年10月から定期接種化)
  • 医療従事者
  • B型肝炎患者の家族
  • 性行為感染のリスクが高い人

B型肝炎ワクチンは非常に効果的で、正しく接種すれば95%以上の人が免疫を獲得できます。

副反応は比較的少なく、主に以下のようなものがあります。

  • 接種部位の痛みや腫れ
  • 発熱
  • 倦怠感

これらの症状は通常、数日で自然に治まります。

A型肝炎ワクチンの特徴

A型肝炎は、汚染された食べ物や水を介して感染するウイルス性肝炎です。
海外渡航者に特に注意が必要です。

ワクチンの特徴は以下の通りです。

  • 不活化ワクチン
  • 高い予防効果
  • 比較的長期間の免疫を獲得可能

対象者はこちら。

  • 海外渡航者(特に衛生環境の悪い地域へ行く人)
  • A型肝炎患者の家族
  • 慢性肝疾患患者

A型肝炎ワクチンも非常に効果的で、2回の接種で高い免疫を獲得できます。
副反応は比較的軽度で、主に以下のようなものがあります。

  • 接種部位の痛みや腫れ
  • 軽度の発熱
  • 頭痛

これらの症状も通常、短期間で治まります。

肝炎ワクチン接種の意義

肝炎ワクチンを接種することには、以下のような意義があります。

  • 個人の健康を守る
    ワクチン接種により、B型肝炎やA型肝炎の感染リスクを大幅に減らせます。

  • 慢性化や重症化を防ぐ
    特にB型肝炎は慢性化すると肝硬変や肝がんのリスクが高まります。
    ワクチン接種はこれらの深刻な結果を防ぐ手段となります。

  • 社会全体の感染拡大を防ぐ
    多くの人がワクチンを接種することで、社会全体での感染拡大を抑制できます。

ワクチン以外の予防法

ワクチン接種に加えて、以下のような日常的な予防策も大切です。

  • 手洗いの徹底
  • 安全な水と食べ物の摂取(特に海外では)
  • 注射針の共用を避ける
  • コンドームを使用した安全な性行為

接種は、多くの医療機関で受けられます。
自治体によっては接種費用の助成を行っているところもあるので、確認してみるとよいでしょう。

肝炎ワクチンは、肝臓の健康を守る強力な味方です。
特にB型肝炎ワクチンは、全ての新生児に対する定期接種が始まり、より多くの人々を守ることができるようになりました。
A型肝炎ワクチンも、海外渡航の際には特に検討する価値があります。