トキソプラズマの薬
- トキソプラズマ症と治療薬の種類
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トキソプラズマ症は、アピコンプレックス門コクシジウム綱に属する寄生性原生生物である「トキソプラズマ」によって引き起こされる症状です。
しかし、健康な成人であれば普通症状は出ず、感染していてもそのまま治癒します。
特別に治療が必要なのは、免疫不全の方や妊婦、胎児です。
治療する場合は、以下の薬が使われます。- ピリメタミン(ダラプリム)
- スルファジアジン
- ロイコボリン(ホリナート)
- スピラマイシン
- 治療薬ごとの副作用
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トキソプラズマ症の治療薬には、それぞれで違う副作用が出る場合があります。
ピリメタミン(ダラプリム)
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薬剤アレルギー反応
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食欲不振・嘔吐
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血球減少
また、妊娠16週未満の妊婦には使えません。
スルファジアジン
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血液疾患
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アレルギー反応
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嘔吐
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腹痛
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神経障害
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腎障害
こちらは、妊娠28週以降の妊婦に使用する際には注意が必要です。
ロイコボリン(ホリナート)
- 薬剤アレルギー性ショック
スピラマイシン
- 薬剤アレルギー性ショック
- 偽膜性腸炎
- 中毒性表皮融解症
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- 治療中の注意点と日頃からできること
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トキソプラズマ症になっても、普通は無症状で、治療は必要ありません。
しかし、治療中であれば以下の点に注意すると良いでしょう。-
服薬管理
処方された薬は指示通りに確実に服用しましょう。
自己判断で服用を中止したり、用量を変更したりしないでください。 -
副作用の観察
皮疹、発熱、吐き気などの症状が現れたら、すぐに医師に相談しましょう。
定期的な血液検査を受け、副作用のチェックを行います。 -
食事と水分摂取
バランスの取れた食事を心がけ、十分な水分を摂取しましょう。
生肉や十分に加熱されていない肉の摂取は避けましょう。 -
衛生管理
手洗いを徹底し、特に調理前後や動物との接触後は丁寧に手を洗いましょう。
生の野菜や果物は十分に洗浄してから食べましょう。 -
免疫力の維持
十分な睡眠を取り、ストレスを軽減するよう心がけましょう。
適度な運動を行い、全身の健康維持に努めましょう。 -
再感染の予防
治療後も、生肉の取り扱いや猫の糞の処理には注意を払い続けましょう。
海外旅行の際は、現地の衛生状況に注意を払いましょう。 -
他の薬剤との相互作用
現在服用中の薬やサプリメントがある場合は、必ず医師に伝えてください。
これらの注意点を守りながら治療を進めることで、トキソプラズマ症からの回復を早め、再感染のリスクを減らせます。
治療中に不安や疑問がある場合は、遠慮せずに医師に相談しましょう。 -