ストレプトマイシン注射薬(SM)
- 結核治療の先駆者ストレプトマイシン注射薬(SM)とは?
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ストレプトマイシンは、1943年に発見された最初の抗結核薬です。
アミノグリコシド系抗生物質の一種で、主に注射薬として使われます。
現在では、他の抗結核薬の登場により使用頻度は減少していますが、特定の状況下では依然として重要な役割を果たしています。結核以外にも、他の薬と併用することで感染性心内膜炎の治療に使えますし、ペスト、野兎病にも効果を示します。
また、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症やワイル病の治療にストレプトマイシン注射薬を使うこともあります。ストレプトマイシンには、以下のような特徴があります。
- 結核菌に対する強い殺菌作用
- 細胞外の菌に対して特に効果的
- 注射による投与(筋肉内注射)
- 他の抗結核薬との相乗効果
- 耐性菌の出現リスク
これらの特徴により、ストレプトマイシンは特定の結核症例や多剤耐性結核の治療に使用されています。
- ストレプトマイシンの投与方法
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ストレプトマイシンは通常、以下のように使用されます。
- 1日1gを筋肉内注射で投与
- 週2~3回の投与が一般的
- 他の抗結核薬(イソニアジド、リファンピシン、エタンブトールなど)と併用
成人は、週2~3日、あるいは始めの1~3ヵ月は毎日注射します。
その後は週2日投与となります。ストレプトマイシンは主に初期の集中治療期に使用され、その後は他の経口薬に切り替えることが多いです。
- 使用を止めるべき副作用とは?
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ストレプトマイシンには、以下のような副作用があります。
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耳毒性
難聴やめまいが起こることがあります。 -
腎毒性
腎機能障害のリスクがあります。 -
神経筋遮断作用
まれに呼吸抑制が起こることがあります。 -
注射部位の痛みや腫れ
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アレルギー反応
発疹やかゆみなど
これらの副作用に対しては、以下のような対策を行います。
- 定期的な聴力検査の実施
- 腎機能のモニタリング
- 投与量と投与間隔の調整
- 症状に応じた対症療法
- 重度の副作用が現れた場合は、投与の中止を検討
ストレプトマイシンを使用する際には、聴覚障害や前庭機能障害の既往がある患者や、腎機能障害のある患者の他、高齢者への投与は副作用リスクなどを考えなければいけません。
また、妊婦への使用は原則として避けるべきです(胎児への影響のリスクがあります)。また、神経筋遮断作用が増強される可能性が指摘されているため、筋弛緩薬や麻酔薬との併用には注意が必要です。
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