カルシウム拮抗薬

カルシウム拮抗薬の種類

カルシウム拮抗薬は、主に高血圧や狭心症の治療に使用される薬です。
血管の平滑筋に存在するカルシウムの働きを抑えることで血管が拡張し、血圧が低下する効果があります。
また、心臓の負担を軽減するため、狭心症の症状を和らげることができます。

人気のカルシウム拮抗薬はアムロジピンで、他にニフェジピンやアゼルニジピンを服用している患者数も多いです。
2023年に行われたNMO処方サーベイによる医師への調査では、76.6%の医師がアムロジピンベシル酸塩を処方していることがわかりました。
商品名としては、アムロジンノルバスクなどで知られています。
このように、カルシウム拮抗薬については、医師からの指示が高い薬が偏っていることがわかります。

カルシウム拮抗薬にはいくつかの種類があり、それぞれ異なる作用を持っています。
代表的なものには、ジヒドロピリジン系、ベンゾチアゼピン系、フェニルアルキルアミン系の3つがあります。

ジヒドロピリジン系 この系統の薬は血管の平滑筋に作用し、血管拡張作用が強いことが特徴です。
血圧を下げる効果が高く、高血圧治療に広く使われています。

ベンゾジアゼピン系 こちらは心筋と血管の平滑筋の両方に作用します。
ジヒドロピリジン系と違って血圧を下げる効果はそこまで高くありませんが、心拍数を減少させる効果があり、狭心症の治療に利用されることが多いです。

フェニルアルキルアミン系 フェニルアルキルアミン系は主に心筋に作用し、心拍数や心収縮力を低下させる効果があります。
心臓に対する負担を軽減するため、狭心症や一部の不整脈の治療に使われます。

カルシウム拮抗薬の使用上の注意

カルシウム拮抗薬を使用する際には、いくつかの注意点があります。
まず、急激な血圧低下を避けるために、医師の指示に従って服用することが大前提です。
また、他の薬との相互作用にも注意が必要です。
特に、ベータ遮断薬やグレープフルーツジュースと併用すると、薬の効果が過剰に増強されることがあります。

副作用としては、頭痛、めまい、顔面紅潮、足のむくみなどが報告されています。
これらの症状が現れた場合は、すぐに医師に相談しましょう。
また、長期間の使用により、肝機能や腎機能に影響を与えることがあるため定期的な検査も必要です。

カルシウム拮抗薬は高血圧、狭心症、特定の不整脈の治療に使用されますが、すべての患者に適しているわけではありません。
例えば、重度の低血圧や心不全の患者には使用が禁忌となることがあります。
また、妊娠中や授乳中の女性にも注意が必要です。

カルシウム拮抗薬として使われる医薬品成分

アムロジピン
アムロジピンは、高血圧や狭心症の治療に使われる薬の成分です。この薬は血管を広げる働きがあり、血圧を下げたり、心臓への血流を良くしたりします。 アムロジピンは、カルシウム拮抗薬という種類の薬に属し、血管の壁にある筋肉の細胞にカルシウムが入るのを抑えます。カルシウムが減ると、血管の筋肉が緩んで広がりま...
ニフェジピン
ニフェジピンは、高血圧や狭心症の治療に用いられる薬の成分です。血管を広げる働きがあり、血圧を下げたり、心臓への血流を改善したりします。カルシウム拮抗薬と呼ばれる種類の薬に属しています。 ニフェジピンの効果には、以下のようなものがあります。 血圧低下作用* ニフェジピンは血管を広げることで血圧を下...