唾液腺から分泌されるホルモンはたくさんありますが、中でも「若返りホルモン」と呼ばれているパロチンは注目に値します。
パロチンは耳下腺から分泌される唾液腺ホルモンで、以下のような効果があります。

• カルシウム代謝の調整
• 骨の成長促進
• 歯の発育サポート
• 血糖値の調整

パロチンは、成長期の子供たちの骨や歯の健康に欠かせないものです。
また、大人でも骨密度の維持に関係している可能性もあります。

また、唾液腺ホルモンは、口腔内だけでなく以下のように全身の健康にも影響を与えます。

• 消化機能のサポート
• 免疫系の強化
• 創傷治癒の促進
• 代謝調整

年齢とともに唾液腺の機能は変化し、唾液腺ホルモンの分泌にも影響が出る可能性があります。
唾液量の減少や唾液の質の変化、ホルモンバランスの変化対応するため、高齢者は特に口腔ケアと水分摂取に注意を払う必要があります。

パロチンの他に、唾液腺ホルモンには上皮成長因子(EGF)と呼ばれるものもあります。
EGFは、唾液腺だけでなく他の組織でも産生されるホルモンです。

唾液中のEGFには新陳代謝を活発化する働きがあり、その結果、肌トラブルを抑制できるようになります。
老化予防ができるため、アンチエイジング効果に期待するなら、よく噛んで唾液を出すことをおすすめします。

神経成長因子(NGF)の機能

他にも、唾液腺ホルモンに神経成長因子(NGF)という成長ホルモンがあります。
NGFは神経系の発達と維持に重要なホルモンです。
唾液腺から分泌されるNGFには以下のような効果があります。

• 神経細胞の成長と生存促進
• 神経の修復サポート

NGFは、口腔内の神経の健康維持だけでなく、全身の神経系にも影響を与える可能性があります。

唾液腺ホルモンの分泌は、様々な要因によって制御されています。

• 自律神経系の刺激
• ホルモンバランスの変化
• ストレスレベル
• 食事の内容と頻度

これらの要因が複雑に絡み合って、唾液腺ホルモンの分泌量や組成が調整されています。

唾液腺ホルモンの分泌を促す方法に、以下のようなものがあります。

• 十分な水分摂取
• バランスの取れた食事
• 規則正しい生活リズム
• ストレス管理
• 適度な運動

よく噛んで食事をすることで唾液の分泌を促しましょう。
唾液腺ホルモンの生成にも良い影響を与える可能性があります。
食事中、噛む回数が少ないと胃腸にも悪影響を及ぼします。
普段からよく噛むことを意識して食事をしてみてください。