ベンゾジアゼピン系
- ベンゾジアゼピン系の薬の効果とカテゴリー
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ベンゾジアゼピン系の薬は、不安障害、不眠症、けいれん発作などの治療に広く使用される薬です。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬や、ベンゾジアゼピン系睡眠薬などと呼ばれることもあります。抗不安作用により不安や緊張をやわらげることができる他、鎮静作用があるため、神経の興奮を抑え、リラックスできるのが特徴です。
また、催眠作用により眠りを促進し、不眠症の治療に役立つこともあります。
けいれん発作を抑え、筋肉の緊張を緩める効果もあります。ベンゾジアゼピン系薬には、短時間作用型、中時間作用型、長時間作用型の3つのカテゴリーがあります。
短時間作用型のベンゾジアゼピン系の薬は、速やかに効果が現れ、比較的短時間で代謝されます。
不安やパニック発作の急性期治療に適しています。
中時間作用型のベンゾジアゼピン系薬は、効果が持続するため、不安障害や不眠症の治療に広く使用されます。
そして長時間作用型のベンゾジアゼピン系薬は、効果が長く持続し、慢性的な不安やけいれん発作の予防に適しています。 - ベンゾジアゼピン系薬の注意点と代替治療
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ベンゾジアゼピン系薬は短期的には非常に有効ですが、長期使用には注意が必要です。
まずは、長期使用により、薬物依存や耐性が生じる可能性があることを知っておきましょう。
依存が生じると薬の中止が難しくなり、離脱症状が現れることがあります。
一般的な副作用には、眠気、めまい、筋力低下、記憶障害などがあります。
高齢者には、転倒や認知機能の低下リスクが増加するため特に注意が必要です。また、アルコールや他の中枢神経抑制薬との併用は、過度の鎮静や呼吸抑制を引き起こすリスクがあります。
女性の場合、妊娠中や授乳中の使用は胎児や新生児に悪影響を及ぼす可能性があるため、医師と相談の上で慎重に行う必要があります。 - ベンゾジアゼピン系の薬の中止と代替治療
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ベンゾジアゼピン系薬の中止は、医師の指導の下で徐々に行うことが推奨されます。
突然の中止は、離脱症状を引き起こす可能性があります。
離脱症状には、不安、不眠、イライラ、震え、けいれんなどがあります。代替治療としては、心理療法として認知行動療法(CBT)があります。
不安障害や不眠症の治療に有効で、医師の指導の元改善を目指します。
また、基本的な生活習慣の改善も効果があります。
規則正しい生活、適度な運動、ストレス管理なども重要です。 - ベンゾジアゼピン系睡眠薬
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ベンゾジアゼピン系の睡眠薬には、多くの種類があります。
- マイスリー(ゾルピデム酒石酸塩錠)
- アモバン(ゾピクロン錠)
- ベルソムラ(スボレキサント錠)
- ロゼレム(ラメルテオン錠)
- ルネスタ(エスゾピクロン錠)
- レンドルミン(ブロチゾラム錠)
- ドラール(クアゼパム錠)
- トラゾドン(トラゾドン塩酸塩錠)
症状に合ったものが処方されるので、医師の説明通りに飲んで回復を待ちましょう。
ベンゾジアゼピン系として使われる医薬品成分
- エチゾラム
- エチゾラムは、不安やパニック発作、不眠症の治療に使用される短時間作用型のベンゾジアゼピン系薬剤です。脳内のGABA受容体に作用し、神経の興奮を抑える働きがあります。即効性があり、服用後比較的早く効果が現れるのが特徴です。 多岐にわたる適応症も特徴で、エチゾラムは突然の激しい不安や恐怖を特徴とするパニッ...