解熱鎮痛消炎剤
- 解熱鎮痛消炎剤は何に効く?
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解熱鎮痛消炎剤は、その名の通り、熱を下げ、痛みを和らげ、炎症を抑える効果を持つ薬です。
多くの人が日常的に使用する機会のある薬剤で、風邪やけが、慢性的な痛みなど、様々な症状に対して使用されます。解熱作用、鎮痛作用、消炎作用により、以下のような症状に対して使用されます。
- 風邪やインフルエンザによる発熱
- 頭痛、歯痛、生理痛
- 筋肉痛、関節痛
- ねんざや打撲などによる腫れや痛み
- リウマチや痛風などの慢性的な炎症性疾患
- 代表的な成分と種類
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解熱鎮痛消炎剤には様々な種類がありますが、代表的なものとして以下があります。
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アセトアミノフェン
主に解熱と鎮痛効果があり、消炎作用は弱いです。
比較的副作用が少ないです。 -
イブプロフェン
解熱、鎮痛、消炎のすべての効果があります。
市販薬でも広く使用されています。 -
ロキソプロフェン
日本で開発された薬で、効果の発現が早いのが特徴です。 -
アスピリン
古くから使用されている薬で、解熱鎮痛効果に加え、血液をサラサラにする効果もあります。 -
ジクロフェナク
強い消炎作用があり、関節リウマチなどの治療にも使用されます。
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- 使用方法と副作用
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解熱鎮痛消炎剤は、症状に応じて1日1~3回服用します。
胃が弱い方は、食後に服用すると胃への負担が少なくなります。
市販薬の場合は、パッケージの説明書をよく読んで正しく使用しましょう。注意点として、長期間の連続使用は避けるべきです。
また、複数の解熱鎮痛消炎剤を同時に使用するのは危険です。主な副作用には以下のようなものがあります。
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胃腸障害
胃痛、胃もたれ、吐き気など -
アレルギー反応
発疹、かゆみ、まれに重篤なアレルギー反応 -
肝機能障害
まれですが、長期使用で起こる可能性があります -
腎機能障害
特に高齢者や腎臓に問題がある人は注意が必要です
これらの副作用が現れた場合は、すぐに使用を中止し、医療機関を受診しましょう。
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- 高齢者や持病のある人は注意
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高齢者や腎臓・肝臓に問題がある人、胃潰瘍の既往がある人などは、解熱鎮痛消炎剤の使用に特に注意が必要です。
副作用のリスクが高くなる可能性があるため、使用前に必ず医師に相談し、適切な用量や種類を選びましょう。解熱鎮痛消炎剤は、適切に使用すれば非常に助かる薬剤です。
しかし、安易な使用は避け、症状が長引く場合や悪化する場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
また、根本的な原因治療を行うことも忘れずに、この薬はあくまでも対症療法の一つであることを理解しておきましょう。