トリプタン系
- トリプタン系の薬とは?
-
トリプタン系の薬は片頭痛の治療に特化した薬であり、特に急性の片頭痛発作に対して効果があります。
いわゆる鎮痛剤として販売されている薬は多いですが、頭痛に特化した薬は少なく、生理痛や歯痛、解熱作用があるものをよく見かけると思います。
そのため、トリプタン系の薬は、日頃から原因がわからない頭痛に悩まされている方にとっての救世主になりえると言えるでしょう。 - トリプタン系の薬の具体例
-
代表的なトリプタン系の薬は、日本で販売されているものに限ると以下の5つがあります。
-
スマトリプタン(イミグラン)
こちらは最も広く使用されているトリプタン系薬で、タブレット、点鼻薬、皮下注射など、さまざまな形態で利用可能です。 -
リザトリプタン(マクサルト)
速やかな効果が特徴で、溶解タブレットもある片頭痛発作の初期に効果的な薬です。 -
ゾルミトリプタン(ゾーミッグ)
持続時間が比較的長く、タブレットや点鼻薬があります。 -
エレトリプタン(レルパックス)
この薬は、片頭痛が発生したときに1回20mgを経口投与します。
痛みが引かない場合は追加で飲むこともできますが、薬の服用は2時間以上間を空ける必要があります。 -
ナラトリプタン(アマージ)
片頭痛が起きたとき、拡張した血管を収縮させて痛みをやわらげる薬です。
血管の周りに起きた炎症を取る働きもあり、頭痛が酷くなる前に飲むとより高い効果が得られます。
-
- トリプタン系の薬の使用方法と注意点
-
トリプタン系の薬は、片頭痛発作が始まった時点で服用すると高い効果を発揮します。
通常は1回の服用で症状が緩和されますが、必要に応じて数時間後に再度服用することも可能です。
ただし、24時間以内の服用回数は2回までとされています。また、トリプタン系の薬には押さえておきたい注意点もあります。
まず、トリプタン系の薬は片頭痛に対してのみ使用され、緊張型頭痛や群発頭痛には効果がないことは知っておきましょう。
一般的な副作用には、めまい、倦怠感、吐き気、胸部圧迫感などがあります。
これらの症状が現れた場合は、速やかに医師に相談してください。
禁忌としては、心疾患や脳血管障害のある患者には使用が禁じられています。
また、他のセロトニン作動薬との併用は避けるべきです。 - トリプタン系の薬のメリットと限界
-
一方で、トリプタン系の薬のメリットは迅速な効果の発現です。
多くの患者が服用後30分以内に痛みの軽減を感じています。
また、多様な投与形態があることから患者の選択肢が広がる点も利点です。
タブレット、点鼻薬、注射などがあります。ただし、特に心血管系のリスクを持つ患者には注意が必要であることや、一部のトリプタン系の薬は高価であり、長期的な使用には経済的負担が伴うことはデメリットになるでしょう。