DPP-4阻害薬

DPP-4阻害薬の種類と飲み方

DPP-4阻害薬は、2型糖尿病の治療に使用される経口薬の一種です。
体内のインクレチンという物質の働きを高めることで血糖値を下げる効果があります。
比較的新しい糖尿病治療薬として注目されており、体重増加のリスクが低く、低血糖を起こしにくいという特徴がある点がメリットです。

現在、日本で使用されているDPP-4阻害薬には複数の種類があります。
主なものは以下の通りです。
商品名も記載しておきます。

  • シタグリプチン(グラクティブ、ジャヌビア)
  • ビルダグリプチン(エクア)
  • アログリプチン(ネシーナ)
  • リナグリプチン(トラゼンタ)
  • テネリグリプチン(テネリア)
  • サキサグリプチン(オングリザ)
  • トレラグリプチン(ザファテック)

これらの薬剤は、効果の持続時間や代謝経路などにわずかな違いがありますが、基本的な作用メカニズムは同じです

DPP-4阻害薬の多くは1日1回の服用ですが、中には1日2回服用するタイプもあります。
また、トレラグリプチンは週1回の服用で済むため、飲み忘れが少なくなる利点があります。

DPP-4阻害薬の利点

DPP-4阻害薬には、他の糖尿病治療薬と比較していくつかの利点があります。

  • 低血糖のリスクが低い
    DPP-4阻害薬は血糖値が正常な時にはほとんど作用しないため、低血糖を起こしにくいです。

  • 体重増加が少ない
    多くの糖尿病治療薬は体重増加を引き起こす傾向がありますが、DPP-4阻害薬ではその心配が少ないです。

  • 1日1回の服用
    多くのDPP-4阻害薬は1日1回の服用で済むため、服薬管理が比較的容易です。

  • 他の薬との併用が可能
    他の糖尿病治療薬と組み合わせて使用することができ、相乗効果が期待できます。

これらの利点により、DPP-4阻害薬は多くの糖尿病患者に適した選択肢となっています。
特に、高齢者や低血糖のリスクが高い患者、複数の薬を服用している患者などに適していると考えられています。

DPP-4阻害薬の使用に関する注意事項

DPP-4阻害薬を使用する際には、定期的な血糖測定を行うと安心です。

薬の効果を確認するために、定期的に血糖値やHbA1cを測定することが重要です。
DPP-4阻害薬は比較的安全性の高い低血糖を起こしにくい薬ですが、もし冷や汗が出たり、気持ちが悪くなったりしたら低血糖の可能性があります。
他に、手足がふるえたりふらつく感じがしたら、低血糖対策をしてください。
症状が改善しない場合は、医師に相談しましょう。