筋緊張緩和薬

筋緊張緩和薬とは?

筋緊張緩和薬は、筋肉の緊張を緩和し、痛みや痙攣を軽減するための薬です。
筋肉の過度な緊張状態や痙攣を抑えることで、筋肉の柔軟性を改善し、痛みを軽減します。
主に筋肉痛、腰痛、肩こり、筋痙攣などに効果があり、中枢性筋弛緩薬と末梢性作用筋弛緩薬の2種類があります。

中枢性筋弛緩薬は、脳や脊髄の中枢神経系に作用して筋肉の緊張を緩和します。
筋肉の緊張を引き起こす神経信号を抑制することで緊張をやわらげます。
代表的な中枢性筋弛緩薬には以下のものがあります。

  • チザニジン
    チザニジンは、筋肉の緊張を緩和するために使用される薬で、主に脳と脊髄に作用します。
    筋肉の痙攣や硬直を緩和し、痛みを軽減する効果があります。

  • バクロフェン
    バクロフェンは、脊髄に作用して筋肉の緊張を緩和する薬です。
    痙性麻痺などの筋肉がこわばってしまう病気や、脳卒中の後遺症の治療などに使います。

  • 末梢性作用筋弛緩薬
    末梢性作用筋弛緩薬は、 神経筋接合部に作用して筋肉の緊張を緩和します。
    代表的な末梢性作用筋弛緩薬には以下のものがあります。

  • ダントロレン
    ダントロレンは、筋肉に直接作用して、筋肉のこわばりやつっぱりなどの不快な症状をやわらげます。

  • スキサメトニウム
    スキサメトニウムは、筋肉の収縮を抑制するために使用される薬で、手術や医療手技中に筋肉を弛緩させる目的で使われます。

肩こりに使える筋緊張緩和薬

筋緊張緩和薬の中には市販のものもあります。
首から肩、背中の筋肉が緊張することにより起こる肩こりに悩む方におすすめなのは、以下の商品です。

  • コリホグス
    名前の通り、肩こりなどの体の「凝り」をやわらげるなら、こちらの商品がおすすめです。
    クロルゾキサゾンという筋弛緩成分が配合されている内服薬です。
    1回1~2錠を1日2回まで服用可能で、痛み止め成分も配合されているため、凝りにより痛みも同時に解消したい方におすすめです。
    腰痛、背痛、ねんざ、うち身、神経痛・リウマチ性疼痛などにも効果があります。

  • ドキシン錠
    ドキシン錠の主成分はメトカルバモールというもので、筋肉の緊張をやわらげることで肩こりや筋肉痛、腰痛などを改善します。
    こちらにも痛み止め成分のエテンザミドが配合されているため、痛みに悩まされている方におすすめです。
    1回2錠を1日3回服用します。

使用方法と効果

筋緊張緩和薬は一般的には錠剤やカプセルとして経口摂取しますが、注射や点滴として使用される場合もあります。
使用方法や用量は、患者の症状や状態に応じて異なり、病院で処方された場合は医師の指示に従って服用します。

筋緊張緩和薬は、服用後に速やかに効果を発揮し、筋肉の緊張を緩和することで痛みや痙攣を軽減します。
効果の持続時間は薬の種類や個々の薬剤により異なりますが、数時間から数日間持続します。