非ベンゾジアゼピン系(GABA_A-BZ受容体作動薬)

非ベンゾジアゼピン系(GABA_A-BZ受容体作動薬)の特徴

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、不眠症治療に広く使用される薬です。

主な非ベンゾジアゼピン系睡眠薬には以下の商品があります。

  • アモバン(ゾピクロン製剤)
    超短時間作用型という種類で、苦みがあるのが特徴です。
    に分類される麻酔前にも使います。

  • マイスリー(ゾルピデム製剤)
    こちらも超短時間作用型に分類されます。

  • ルネスタ(エスゾピクロン製剤)
    上記2つと同じく超短時間作用型ですが、その中では効果が持続するとされています。
    中途覚醒の対処法として処方されることがあります。

症状に応じて、上記などの薬が処方されます。

作用機序と効果

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬の主な作用と効果は以下の通りです。

  • 入眠時間の短縮
  • 総睡眠時間の延長
  • 夜間覚醒回数の減少
  • 睡眠の質の向上

また、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬には、以下のような利点もあります。

  • 筋弛緩作用が少ない
  • 不安軽減作用が弱い
  • 翌日への持ち越し効果(残眠感)が少ない
使用方法と注意点

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬の一般的な使用方法と注意点は以下の通りです。

  • 就寝直前に服用する
  • 服用後はすぐに横になり、睡眠をとる
  • アルコールとの併用は避ける
  • 高齢者では低用量から開始する
  • 運転や機械操作は避ける(特に服用後8時間以内)

これらの薬剤は、依存性や耐性形成のリスクがベンゾジアゼピン系よりも低いとされていますが、長期使用には注意が必要です。

副作用と対策

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬にも副作用があります。
主な副作用と対策は以下の通りです。

  • めまい
    起床時はゆっくり体を起こす

  • 頭痛
    水分を十分に摂取し、必要に応じて鎮痛剤を使用

  • 悪心
    食事と一緒に服用を避け、就寝直前に服用する

  • 複雑性睡眠関連行動(睡眠中の異常行動)
    家族に注意してもらい、発生時は医師に相談

  • 記憶障害
    重要な判断や作業は薬の影響がない時間帯に行う

これらの副作用が強く現れたり、長く続く場合は医師に相談しましょう。
また、睡眠に悩んでいる場合は、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬の服用と共に以下のような生活習慣の改善もおすすめです。

  • 規則正しい就寝・起床時間の維持
  • 寝室環境の整備(温度、湿度、騒音、光の調整)
  • 就寝前のリラックス法の実践(深呼吸、軽いストレッチなど)
  • カフェインやアルコールの摂取制限
  • 適度な運動の実施(ただし就寝直前は避ける)

これらの非薬物療法と薬物療法を組み合わせることで、より効果的な不眠症治療が可能になります。

非ベンゾジアゼピン系(GABA_A-BZ受容体作動薬)として使われる医薬品成分

エスゾピクロン
エスゾピクロンは、不眠症の治療に用いられる睡眠薬です。非ベンゾジアゼピン系の薬剤で、入眠困難や睡眠維持障害に効果があり、比較的新しい世代の睡眠薬として知られています。 エスゾピクロンには以下のような効果があります。 入眠時間の短縮:寝つきを良くし、より早く眠りにつけるようにします。 睡眠時間の延...