抗認知症薬
- 4種類の抗認知症薬と薬以外の治療法
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抗認知症薬は、認知症の進行を遅らせる薬です。
現在、認知症を治す薬はありませんが、以下の4つの薬が認知症の進行を遅らせるものになります。-
イクセロン/リバスタッチ(リバスチグミン)
リバスチグミンが他の薬と違うのは、貼り薬であるという点です。
薬を飲むことが難しい患者に対して有効で、胃腸を通らないことから消化器症状の心配が要りません。 -
アリセプト(ドネペジル)
ドネペジルは、4つの薬の中で最初に使われ始めた抗認知症薬です。
そのため、エビデンスが多い点がメリットになります。 -
レミニール(ガランタミン)
ガランタミンはドネペジルの液剤バージョンです。 -
メマリー(メマンチン)
メマンチンは、他の抗認知症薬との併用ができる薬です。
他の3つの薬とは作用機序が異なるからです。
これらの抗認知症薬は、多くの患者で一定期間効果が持続することが報告されています。
認知機能低下の進行を遅らせる可能性がある薬ですが、患者によって効果の程度や持続期間に差があります。また、抗認知症薬は、以下のような非薬物療法と組み合わせることでより効果的な治療が期待できます。
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認知リハビリテーション
記憶力や注意力を鍛える訓練を行います。 -
運動療法
適度な運動は、認知機能の維持にも効果があります。 -
社会的活動
人との交流や趣味活動は、脳の活性化に役立ちます。
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- 抗認知症薬の効果
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抗認知症薬には、以下のような効果が期待できます。
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記憶力の改善
短期記憶や長期記憶の保持能力が向上します。 -
注意力・集中力の向上
日常生活での注意力や集中力が高まります。 -
実行機能の改善
計画を立てたり、問題を解決したりする能力が向上します。 -
幻覚・妄想の軽減
一部の患者で、幻覚や妄想などの精神症状が軽減することがあります。 -
日常生活動作の維持
認知機能の改善により、日常生活の自立度が維持されやすくなります。
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- 使用方法と注意点
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抗認知症薬の使用方法は、薬剤によって異なりますが、一般的に以下のような特徴があります。
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経口薬または貼付剤
薬剤によって、錠剤や貼付剤の形で提供されます。 -
段階的な増量
副作用を抑えるため、通常は低用量から開始し、徐々に増量していきます。 -
長期的な使用
効果を維持するために、継続的な服用が必要です。
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- 副作用と対処法
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抗認知症薬は、患者によって副作用が現れることがあります。
主な副作用は以下の通りです。- 消化器症状
- 睡眠障害
- 筋肉の痙攣や震え
- めまいや頭痛
- 疲労感や倦怠感
これらの副作用の多くは、薬の用量調整や服用方法の工夫で軽減できることがあります。
抗認知症薬として使われる医薬品成分
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