乳酸菌製剤(整腸剤)
- 乳酸菌製剤(整腸剤)の種類とは?
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乳酸菌製剤、一般に整腸剤として知られる薬は、腸内環境を整えることで消化器系の問題を改善する目的で使われます。
乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が含まれています。乳酸菌製剤の種類と特徴
乳酸菌製剤には様々な種類があり、含まれる菌の種類や形状によって特徴が異なります。
主な乳酸菌製剤の種類には、生菌製剤と耐性乳酸菌製剤があります。添付文書によると、生菌製剤は「腸内菌叢の異常による諸症状の改善」ができ、耐性乳酸菌製剤は「抗生物質、化学療法剤投与時の腸内菌叢の異常による諸症状の改善」ができるとあります。
- 乳酸菌製剤の効果と使用目的
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乳酸菌製剤は主に以下のような目的で使用されます。
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腸内環境の改善
善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす
腸内のpHバランスを整える -
下痢の改善
水分の吸収を促進
腸の蠕動運動を正常化 -
便秘の改善
腸内環境を整えることで自然な排便を促進 -
腸内ガスの減少
有害な腸内細菌の増殖を抑制 -
免疫機能の向上
腸管免疫を活性化
全身の免疫力アップにつながる可能性 -
栄養素の吸収促進
ビタミンの合成を助ける
ミネラルの吸収を促進
以下のような場合に、乳酸菌製剤が効果を発揮します。
- 抗生物質治療後の腸内環境の乱れ
- 旅行中の環境変化による胃腸の不調
- ストレスによる消化器症状
- 加齢による腸内細菌叢の変化
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- 乳酸菌製剤の正しい使用方法
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乳酸菌製剤を効果的に使用するためには、以下の点に注意しましょう。
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用法・用量を守る
製品の説明書や医師・薬剤師の指示に従う
過剰摂取は逆効果の可能性がある -
継続的に摂取する
効果が現れるまでに時間がかかることがある
一定期間の継続使用が推奨される -
適切なタイミングで摂取する
多くの場合、食前または食間の摂取が推奨される
胃酸の影響を受けにくい時間帯を選ぶ -
保存方法に注意する
高温多湿を避け、涼しい場所で保管
生菌製剤は特に温度管理に注意 -
他の薬との相互作用に注意
抗生物質と同時に服用すると効果が減弱する可能性がある
薬剤師や医師に相談し、適切な間隔をあけて服用する
乳酸菌製剤は比較的安全性の高い薬剤ですが、体調の変化に注意しながら使用するようにしましょう。
効果が感じられない場合や、症状が悪化する場合は使用を中止し、医療機関を受診してください。また、乳酸菌製剤だけに頼らず、バランスの取れた食生活や適度な運動など、健康的な生活習慣を心がけることも大切です。
発酵食品を積極的に摂取したり、ストレス管理に気を付けたりすることで、腸内環境をさらに改善できる可能性があります。 -