痔の内用薬

痔の内用薬は痛みにも効く?

痔の内用薬は、痔の症状を和らげるために口から服用する薬です。
痔には主に「いぼ痔(外痔核)」「きれ痔(裂肛)」「痔ろう」「内痔核」などの種類がありますが、内用薬はこれらの症状全般に効果を発揮します。

痔の内用薬は、主に以下のような効果を持っています。

  • 炎症の軽減
    痔の腫れや熱感を和らげる

  • 痛みの緩和
    排便時や日常生活での痛みを軽減する

  • 出血の抑制
    痔からの出血を止める、または減少させる

  • 痒みの軽減
    特にいぼ痔に伴う痒みを和らげる

  • 便通の改善
    便秘や下痢を改善し、痔の悪化を防ぐ

  • 血行の改善
    痔の部位の血流を良くし、症状の改善を促進する

これらの薬は、医師の処方箋が必要な医療用医薬品と、薬局やドラッグストアで購入できる一般用医薬品(OTC薬)があります。
自分で薬を購入する場合は、症状の程度や種類によって市販薬を選びましょう。

痔の内用薬にも色々ありますが、血管を強くし、むくみを抑える効果があるタイプの薬は出血や炎症を抑制することを得意とします。
抗炎症薬が配合されている薬なら痛みや腫れを軽減してくれますし、止血剤であれば痔からの出血が抑制できます。
中には漢方薬もありますし、便通改善薬を使えば排便を促し、痔の悪化を防いでくれるでしょう。

痔の内用薬の使用上の注意点

痔の内用薬を使用する際は、以下の副作用に注意が必要です。

  • 胃腸障害(吐き気、下痢など)
  • アレルギー反応(発疹、かゆみなど)
  • めまい、頭痛

これらの症状が現れた場合は、使用を中止し医師に相談しましょう。

他に、以下の注意点があります。

  • 長期使用の注意
    OTC薬の場合、通常1~2週間使用しても症状が改善しない場合は医師の診察を受けましょう。
    長期使用による副作用のリスクがあります。

  • 他の薬との相互作用
    特に血液凝固を抑える薬(ワーファリンなど)との併用には注意が必要です。
    使用中の薬がある場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。

  • 妊娠・授乳中の使用
    妊娠中や授乳中の使用については、必ず医師に相談しましょう。
    一部の成分は胎児や乳児に影響を与える可能性があります。

  • 生活習慣の改善
    薬による治療と同時に、生活習慣の改善も重要です。
    十分な水分摂取、食物繊維の摂取、適度な運動などを心がけましょう。

  • 清潔保持
    肛門部の清潔を保つことも大切です。
    やさしく洗い、よく乾かすようにしましょう。

  • 外用薬との併用
    内用薬と外用薬(軟膏や座薬)を併用することで、より効果的な場合があります。
    併用する場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。

  • アルコールとの相性
    一部の薬はアルコールとの相性が悪い場合があります。
    服用中の飲酒については、医師や薬剤師に確認しましょう。

痔の根本的な治療には生活習慣の改善も重要です。
薬による対症療法と並行して、便秘の改善や肛門部の清潔保持などにも取り組みましょう。