β3刺激薬
- β3刺激薬は過活動膀胱の救世主!
-
β3刺激薬は、過活動膀胱(OAB)の治療に使用される比較的新しい種類の薬剤です。
膀胱にあるβ3アドレナリン受容体を刺激することで、膀胱平滑筋を弛緩させ、膀胱容量を増加させる働きがあります。
この働きにより、頻尿や尿意切迫感、切迫性尿失禁などの症状を改善します。
また、β3刺激薬は、従来の抗コリン薬と比較して副作用が少なく、使いやすい薬剤として注目されています。β3刺激薬は通常、経口投与で使用されます。
一般的な用法は1日1回の服用です。
食事の影響を受けにくいため、食前・食後を問わず服用することができます。主な効果としては以下のようなものが期待できます。
- 頻尿の改善(排尿回数の減少)
- 尿意切迫感の軽減
- 切迫性尿失禁の改善
- 膀胱容量の増加
- 夜間頻尿の減少
効果が現れるまでには通常2~4週間程度かかることがあります。
そのため、すぐに効果を実感できなくても、医師の指示に従って継続して服用を続けましょう。 - β3刺激薬の特徴と主な薬剤
-
β3刺激薬の主な特徴は以下の通りです。
- 膀胱平滑筋の弛緩作用
- 膀胱容量の増加
- 抗コリン薬と比較して口内乾燥などの副作用が少ない
- 単独使用または他の薬剤との併用が可能
現在、日本で使用されている主なβ3刺激薬には以下のものがあります。
- ミラベグロン
- ビベグロン
ミラベグロンは2011年に日本で承認された最初のβ3刺激薬で、世界中で広く使用されています。
ビベグロンはより新しい薬剤で、2018年に日本で承認されました。
ミラベグロンと比べて注意すべき点や併用禁忌・注意薬が少ないことや、定期的な検査が不要である点がメリットです。 - β3刺激薬と生活習慣の改善
-
過活動膀胱の症状を改善するためには、生活習慣の見直しも大切です。
薬物治療と並行し、以下の生活習慣の改善も検討してみましょう。適切な水分摂取 過度の水分摂取を避け、適量を心がけます。
就寝前の水分摂取は控えめにします。
-
規則的な排尿習慣
定期的な排尿を心がけ、尿意を我慢しすぎないようにします。 -
骨盤底筋体操
骨盤底筋を鍛えることで、尿失禁の改善が期待できます。 -
刺激物の摂取制限
カフェイン、アルコール、辛い食べ物などの摂取を控えめにします。 -
適度な運動
肥満を解消し、全身の血流を改善することで、排尿機能の改善が期待できます。 -
ストレス管理
ストレスは排尿機能に悪影響を与える可能性があるため、適切なストレス管理が重要です。
これらの生活習慣の改善とβ3刺激薬による治療を組み合わせることで、より効果的に過活動膀胱の症状を管理できます。
-