健胃薬

健胃薬の種類と効果

健胃薬は、胃の働きを助ける薬です。
主に以下の種類があります。

  • 苦味健胃薬
    ゲンチアナなどの苦み成分を含む薬です。
    苦みが舌を刺激し、反射的に胃液の分泌を促します。
    食欲不振にも効果があります。

  • 芳香性健胃薬
    ハッカやショウキョウなどの香り成分を含む薬です。
    胃粘膜の血行を改善し、胃の運動を活発にします。

  • アルカリ性の健胃薬
    炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ性物質を含む薬です。
    胃酸を中和し、胃の粘膜を保護します。

  • 消化酵素配合薬
    タカジアスターゼなどの消化酵素を含む薬です。
    食べ物の消化を助けます。

健胃薬はどんな症状に効く?

健胃薬は主に以下のような症状や目的で使用されます。

  • 食欲不振
    食欲が落ちている時に、胃の働きを活発にして食欲を増進させます。

  • 消化不良
    食べ物がうまく消化されない時に、胃の働きを助けて消化を促進します。

  • 胃もたれ
    食べ過ぎや飲み過ぎで胃に負担がかかった時に、胃の働きを助けて不快感を軽減します。

  • 胃痛
    軽度の胃痛に対して、胃の粘膜を保護したり、胃酸を中和したりすることで症状を和らげます。

  • 胸やけ
    胃酸の逆流による不快感を、胃酸を中和することで軽減します。

  • 嘔気・嘔吐
    軽度の吐き気や嘔吐に対して、胃の動きを整えることで症状を和らげます。

健胃薬の正しい使い方と注意点

健胃薬を効果的かつ安全に使用するために、以下の点に注意しましょう。

  1. 用法・用量を守る
    薬の説明書や医師・薬剤師の指示に従って、適切な量を適切なタイミングで服用します。

  2. 食前または食間に服用
    多くの健胃薬は、食事の15~30分前、または食事と食事の間に服用すると効果的です。

  3. 水またはぬるま湯で服用
    冷たい飲み物や熱い飲み物は避け、常温の水やぬるま湯で服用しましょう。

  4. 長期連用を避ける
    市販の健胃薬は、原則として2週間程度の使用にとどめましょう。
    症状が改善しない場合は医療機関を受診してください。

  5. アルコールとの併用に注意
    アルコールは胃粘膜を刺激するため、健胃薬と一緒に飲むのは避けましょう。

  6. 他の薬との相互作用に注意
    健胃薬は他の薬の吸収に影響を与える可能性があります。
    他の薬を服用している場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。

  7. 妊娠中・授乳中の使用は慎重に
    妊娠中や授乳中の方は、健胃薬の使用前に必ず医師に相談してください。

  8. 副作用に注意
    まれに、発疹やかゆみなどのアレルギー症状が出ることがあります。
    異常を感じたら使用を中止し、医療機関を受診しましょう。

健胃薬は比較的安全性の高い薬ですが、症状が長引く場合や、激しい痛みがある場合は、より深刻な胃腸の問題が隠れている可能性があります。
そのような場合は、自己判断で健胃薬を使い続けるのではなく、速やかに医療機関を受診することが大切です。

健胃薬として使われる医薬品成分

エソメプラゾール
エソメプラゾールは、胃酸の分泌を抑制するプロトンポンプ阻害薬(PPI)の一種です。胃食道逆流症(GERD)、消化性潰瘍、ゾリンジャー・エリソン症候群の治療に用いられる薬剤です。エソメプラゾールはオメプラゾールの光学異性体であり、より効果的に胃酸分泌を抑制する能力を持っています。 適応症について簡単に説明して...